※アフィリエイト広告を利用しています

動物関係

老犬の手足が冷たい?その驚くべき原因と今すぐできる対処法【獣医師解説】

老犬の手足が冷たい?その驚くべき原因と今すぐできる対処法【獣医師解説】




老犬の手足が冷たいと感じることは、
飼い主にとって心配の種となるかもしれません。

この記事では、老犬の手足が冷たくなる様々な原因と、
それに対する対処法を、獣医師の専門的な視点から解説します。

老犬の手足が冷たくなる理由と、
それにどう対応すれば良いかをご説明します。
手足が冷たくなる現象は、若い犬にも見られますが、
特に高齢の犬ではよくあることです。
プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ

スポンサードリンク




老犬の手足が冷たくなる原因

健康状態に異常がないのに老犬の手足が冷たくなる原因

手足が冷たい老犬

犬が年を取ると筋肉量が減少します。
筋肉量が減ると、血液を体の隅々まで送り届ける力が弱まり、
足の先のような末端部分の血流が滞りやすくなります。

高齢になると、
散歩や運動の機会も減少することがあります。

散歩や運動の機会が減少する原因(1)健康上の問題

老犬


高齢犬は関節炎や心臓病など、
運動を困難にする健康上の問題を抱えていることが多いです。

これらの問題により、
かつては楽しんでいた長い散歩や走り回ることが、
痛みや疲労の原因となり、運動量が自然と減少します。

散歩や運動の機会が減少する原因(2)体力の低下

年齢とともに、犬の体力や持久力が低下します。
若い頃は何時間も遊ぶことができたかもしれませんが、
高齢になると数分の運動や短い散歩で疲れてしまうため、
活動時間が短くなりがちです。

散歩や運動の機会が減少する原因(3)感覚器官の衰え

視力や聴力の低下も高齢犬に見られます。
これにより、犬が不安を感じやすくなり、
かつては楽しんでいた散歩や
運動から避けるようになることもあります。

散歩や運動の機会が減少する原因(4)飼い主の認識

飼い主が犬の高齢を理由に、
犬に過度の負担をかけたくないと考え、
散歩や運動の機会を意図的に減らすことがあります。
運動量の適正な調整は大切ですが、
過保護になることで犬の活動量が必要以上に減少することもあります。

以上のような理由から高齢犬の場合、
運動量が自然と減少する事が多いです。

活動量が下がると、
運動によって体を温めることが難しくなり、
手足が冷えやすくなります。
これらは老犬の手足が冷たくなる主な原因です。

ストロー

理解を深めるために、例え話をしましょう。

あなたがストローでジュースを吸うときを想像してみてください。
若い頃は、ストローが太く、力もあり、
ジュースを簡単に吸い上げることができます。
これは、若い犬の血液の流れがスムーズで、
手足が温かく保たれる状態に似ています。

しかし、犬が老いるにつれて、この「ストロー」が細くなり、
吸う力も弱くなります。これは、筋肉量の減少と、
血液を体全体に送る力の低下を意味します。

結果として、血液(この例ではジュース)が足先まで届きにくくなり、
手足が冷える原因となります。

老犬

加えて、高齢になると外での活動時間が減り、
体を動かして温める機会も少なくなります。
寒い日にあまり動かずにいると体が冷えるのと同じで、
運動量が減ると体温を保つことが難しくなり、
特に手足の冷えを感じやすくなります。

病気によって老犬の手足が冷たくなる原因

甲状腺機能低下症の診察を受ける老犬

次に病気が原因のケースについて解説します。
犬が元気がない、食欲が減っているのに体重が増え、
皮膚に問題が出たり、
手足が冷たくなったりすることがありますよね。

これらは「甲状腺機能低下症」という病気のサインかもしれません。
この病気は、体のエネルギーを作るのに
必要な甲状腺ホルモンが不足することで起こります。

甲状腺は犬の首の前部、気管のすぐ上に位置する蝶形の器官です。
このホルモンが足りなくなると、体の代謝が低下し、
その結果、体温が下がり、過度の眠気、体重増加、
脱毛、そして手足が冷たくなるなどのさまざまな症状が現れます。

甲状腺機能低下症は、特定の犬種に特に見られることがありますが、
全ての犬に起こる可能性があります。
炎症や甲状腺の萎縮が主な原因です。

治療には不足している甲状腺ホルモンを補う薬を使います。
治療を始めて1~2ヶ月で、
体重の減少や活動量の増加、毛の再生といった多くの改善が見られます。
特に、手足の冷たさも改善されることが期待できます。

愛犬が元気がない、体重が増え、手足が冷たいなどの変化を感じたら、
甲状腺機能低下症の可能性があるため、
獣医師に相談してください。
適切な診断と治療で、愛犬の健康を守ることができます。

スポンサードリンク




老犬の手足が冷たい場合の対処法

もし愛犬が年を取って筋力が落ちてきたら、
どうしたらいいか考えましょう。

対処法(1)栄養バランスに気をつける

食事療法


愛犬が年を取り筋力が落ちてきた場合、
血流が悪くなり手足が冷たくなることがあります。
このような時、食事が重要な役割を果たします。
鶏むね肉のようにアミノ酸バランスが優れたタンパク質源を選ぶこと、
そして、EPAを含む魚を食事に取り入れることが血流の改善に役立ちます

サプリメントでEPAを効率的に摂取するのもおすすめです。
DHC 愛犬用 DHA+EPA(60粒)【2203_mtmr】【DHC ペット】

EPAは心血管の健康をサポートし、
全体的な健康を促進する効果があります。

さらに、愛犬が栄養不足にならないように
食事をしっかり見直すことが最も重要です。
高齢犬に必要な栄養素を確実に摂取できるように、
バランスの取れた食事を心がけましょう。
これには、適切な量のタンパク質、
必要な脂肪酸、ビタミン、ミネラルが
含まれていることが重要です。

栄養が豊富な食事を提供することで、
愛犬の健康を維持しましょう。

対処法(2)運動

老犬と散歩

老犬の手足が冷たくなる理由は、
運動不足も大きな原因の一つです。

運動不足になると、筋肉が弱まって関節も硬くなり、
結果として血流が悪くなってしまいます。
血流が悪いと、手足の先みたいな
体の端っこの部分が冷たくなりがちなんです。

ですから、愛犬が活動的になれるように、
運動の時間を増やすことがすごく大切です。
家の中を歩きやすくするために滑りにくい床にしたり、
一緒にお散歩を楽しんだりして、動く機会を作ってあげましょう。

運動をすることで筋肉を鍛え、
血流を良くすることができます。

筋肉って、体中に血液を送り出す
ポンプみたいな役割をしているので、
このポンプがしっかりしていると、手足の冷えも改善されます。

運動をすると体温が自然と上がりますし、
肥満防止にもなります。
肥満は冷えの原因になりやすいんです。

肥満になると、余分な脂肪が血管を圧迫したりして
血液の流れが悪くなり、手足が冷えやすくなることがあるんです。
だから、運動して肥満を防ぎ、
健康な体を維持することが重要です。

お散歩が好きな老犬の場合は、
散歩の時に歩く速度を変えてみるなどして、
運動の機会を楽しく増やしてあげましょう。
これが、老犬の手足が冷たくなるのを防ぐための良い方法です。

対処法(3)マッサージ

マッサージする獣医師

老犬の手足が冷たくなるのを防ぐために、
家でのマッサージがすごく重要になります。
マッサージは血流を良くするのに効果的で、
特に運動が難しくなった老犬や、
小型犬のように冷えやすく足を痛めやすい子にとって、
とても有効なんです。

高齢になって運動が難しくなったり、
無理に運動して足を痛めるリスクを
避けながら冷え対策をするには、
マッサージが最適です。

さらに、マッサージは愛犬とのスキンシップを
深めるのにも役立ちます。
マッサージの方法を少し覚えて、
特に血流が滞りやすい足先や関節などを
中心にしてあげると良いでしょう。

そうすることで、血行やリンパの流れが促され、
愛犬もリラックスできますし、あなたとの絆も深まります。

マッサージの方法の一例

老犬の手足が冷たくなるのを防ぐために、
家でできる簡単なマッサージの方法をご紹介しますね。

マッサージは血流を良くするのに役立ちますから、
特に運動が難しい老犬にとっては、とても有効なんですよ。

これからご紹介する方法は手足に痛みのない持病のないワンちゃん限定です。
ご心配な方は必ずかかりつけの先生に聞いてから試してみてくださいね。

まずは、愛犬の肩甲骨、
つまり前足の付け根から手先にかけて、
優しく円を描くようにマッサージしてみましょう。
肉球や水かきの部分は、親指と人差し指で優しく挟んで、
やさしくもみほぐします。

次に、腰、つまり後ろ足の付け根から足先にかけても、
同じように円を描くようにマッサージしてください。
こちらも肉球や水かきは、
親指と人差し指で挟んで、優しくもみほぐします。

このようなマッサージをすることで、
愛犬の血行が良くなり、手足の冷えを防ぐことができます。
また、愛犬とのスキンシップにもなるので、
ぜひ試してみてくださいね。

対処法(4)靴下や靴を利用する方法

犬 靴

老犬の手足が冷たくならないように、
犬用の靴や靴下を試してみるのはいいアイデアですよ。
犬用靴下 4個セット 滑り止め 肉球保護 老犬 防寒 室内 小型犬

冬の寒い時期に散歩をする際、
肉球が冷たくなるのを防ぐことができます。

ただし、犬によっては最初、靴や靴下に抵抗を感じるかもしれません。
そんな時は、焦らずに少しずつ慣れさせてあげてください。
嫌がる様子を見せたら、無理に続けず、
少しずつ試してみましょう。

徐々に慣れて、快適に履いて歩けるようになることもあります。
この方法で、寒い季節の散歩でも愛犬の足を守ってあげましょう。

今回の記事は以上になります。
参考になったようでしたら幸いです。

続いてこちらの記事もご覧ください。
犬に服を着せるメリットとデメリット【獣医師解説】