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動物関係

犬の転嫁性攻撃行動とは?原因と具体例などについて獣医師が解説

転嫁性攻撃行動 犬




この記事では獣医師であるブログ管理人が
犬の転嫁性攻撃行動について解説します。
プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ

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犬の転嫁性攻撃行動

所有性攻撃行動

犬の攻撃行動とは?

犬の攻撃行動とは

・唸る
・歯をむく
・吠える
・噛む

等の行動のことです。

もし上記のような行動が愛犬にあるようなら攻撃行動の可能性があります。

犬の転嫁性(てんかせい)攻撃行動とは?

犬の転嫁性攻撃行動とは
犬が一時的な感じたネガティブな感情と違う対象に行う攻撃行動のことです。

ネガティブな感情とは
怒りとか恐怖とか驚きとかです。

転嫁性攻撃行動を別の表現で解説すると、ネガティブな感情を感じた相手以外の動物や人に対して攻撃することをいいます。

例えば愛犬に爪切りしていたとしましょう。深爪させてしまい
出血しているとします。

そんなときワンちゃんは痛みや恐怖でパニック状態になることが多いです。

爪切りしていた以外の別の人物が
出血を止めようとワンちゃんの手を触ろうとした瞬間に
噛みつかれたみたいなケースが
転嫁性攻撃行動の具体例です。

こんな感じで痛みや恐怖などでパニック状態のときに
近寄ってきた人や動物に思わず噛みついてしまうこような攻撃行動が転嫁性攻撃行動です。

ですから人間であろうと他の動物であろうが、リードなどの物体であろうが何であろうが不安や怒りでいっぱいの犬にしてみたらお構いなしに攻撃します。

ただただ目の前に噛みつく対象があったにすぎません。
ただそれだけのことです。

そういった意味で転嫁性攻撃行動はどれだけ噛みつきなどの訓練ができている犬であっても起こりえます。

ある意味、仕方のない攻撃行動だといえるでしょう。

くどいかもしれませんが
別の具体例を挙げてみますね。

例えば、犬2頭飼っている家庭があったとしましょう。

その2頭、普段は仲がよいのですが、
たまたま喧嘩になったとします。

怪我したらいけないと思って
飼い主さんが「コラ」って止めに入ったとしましょう。

でも2頭は興奮状態で我を忘れています。

偶然割って入ってきた飼い主さんの腕に1匹が噛みついたとします。
これも転嫁性攻撃行動の具体例です。

犬の転嫁性攻撃行動の対処法

ここまでの解説で分かっていただけたと思いますが、転嫁性攻撃行動を治すのってどう考えても難しいことだと思います。

人間だってパニック状態で
我を忘れているときに
「怒っちゃだめよ」とか
「落ち着きなさい」とか
言われても、「うるさいよ!」
ってなるでしょう。

あるいは骨折したとか深爪したみたいな痛みがマックス状態で泣き叫んでいるときに「泣くのをやめろ!」「静かにしろ!」って言われても、どうしようもないですよね。

噛まれた人間や犬は
運が悪かったという話かもしれません。

どうしてかというと
噛んできた犬はパニック状態であって、わざと噛んだわけではないからです。

だから転嫁性攻撃行動が起きたとしても愛犬に対して「ダメ!」
って怒っても意味がありません。

愛犬は痛みや恐怖でパニック状態です。
そんなときにあなたが怒ったら
愛犬の恐怖心が高まり、
さらに攻撃的な行動をするかもしれません。

そんなときは愛犬が落ち着くまで様子を見るしかないでしょう。

愛犬が骨折していたり、
ケガをしているようなら
愛犬に噛みつかれないように
ケージに入れるなどして
動物病院に連れていくようにしましょう。

ただ以下のようなケースだったら話は別です。

散歩中に愛犬がガラスを踏んで足の裏をケガしてパニック状態になったとします。

そんな時に運悪く他人のお子さんが愛犬に近寄ってきたとしましょう。

そして愛犬はそのお子さんに噛みついた・・・

そんなケースでも
あなたの愛犬の方が立場が悪くなるかもしれません。

そんな最悪なケースを避けるためにも
理想論になるかもしれませんが、
パニック状態であっても
飼い主さんの指示に従わせるだけの強固な信頼関係を築けるよう、スワレやマテなどのしつけ訓練を日々やっていくことが重要なことかなと思います。

犬は吠えたり噛んだりすることは
別に異常な行動ではありません。

だからどんなワンちゃんでも
加害犬になるかもしれないってことです。

以上で解説を終わります。