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1次試験

GDPに含まれないものと含まれるものを例を挙げて解説




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
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前回の記事では
そもそもGDPとは何なのか?解説しました。
GDPとは何か?簡単にわかるように解説します!
GDPとは子供にもわかりやすく説明しました

今回はGDPの計算をするときに
含める物と含めないものの境界線はどこで引っ張るのか?
解説したいと思います。

日本において北は北海道から南は九州、沖縄までの
国内で作ったものの付加価値の合計がGDPでしたね。

このGDPに含めるものと含めないものの区別を
どうやってつけるのか?すごく大事です。

まず大事なのが、どうやってGDPに含めるか?という原則です。

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GDP含めるもの・含まれないもの

GDPに含めるかどうかのルールとしては
市場で売買するものかどうかです。

要するにお金を払って買ったものはGDPに含めます。

ではここで質問です。

家事労働はGDPに含めない

『主婦の家事労働』はGDPに含めますか?
結論として含まれません。

「あんなに一生懸命炊事や洗濯しているのに・・・」
と思った方もいるかもしれません。

家事労働はGDPに含まれません。
なぜならお金を払わないからです。

お母さんに料理を作ってもらって
料理代として、1000円渡すとかないですよね。
仮にお母さんに1000円払ったとしても、
このお金が市場に流れるわけではないですね。

自分の家の中でお金がグルグル回っているだけです。
GDPに影響しません。

なので主婦の家事労働はGDPに含まれません。
例外はありません。

例外なく主婦の家事労働はGDPに含まれません
大事です。

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GDP含めるもの・含まれないもの|例外

市場では売ったり買ったりしてないけど、
GDPに含めるものがあります。

市場で取引してないのにですよ。
でもGDPに含めるんです。

どういうものがあるのでしょう?
帰属計算といいます。

農家の自家消費

帰属計算という特別な計算に基づいて

・農家の自家消費
・持家の帰属家賃

などはGDPに含めます。

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例外的にGDP含めるもの:農家の自家消費

農家の自家消費

農家の自家消費って何?
という感じですね。

例としては
農家が落花生を100万円分生産したとしましょう。
で、そのうち10万円分を自分で食べてしまったとします。
この10万円分の落花生を自分で食べてしまったというところが農家の自家消費です。

自分で食べてしまったわけですから
誰にも売ったりしていません。

原則論で言ったらこれはGDPに含まれないわけです。
ただ、誰とも売買してないからGDPに入らないのが原則ですが、
一度、誰かに売ってお金をいただき、そのお金で落花生を買ったとみなします。

この事例でいうと、
10万円分の自家消費分は、自分で食べてしまったのが事実だけど、
一度、誰かに売って収入を得て、
そのお金で落花生を買ったと勝手にストーリーを作るんです。

結果、自家消費した10万円分の落花生もGDPに入れて計算することになります。

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例外的にGDP含めるもの:持家の帰属家賃

持家の帰属家賃

たとえば、家賃が5万円の貸家だったら、
毎月大家さんや不動産会社に5万円支払いますから
問題なくGDPに含まれます。

それから中古車の売買もGDPに含まれません。
名義が変わるだけだからです。
先ほどの土地の売買と同じ感覚ですね。

問題は持家のパターンです。
持家は自分の家だから家賃は支払いませんね。

誰にもお金を払ってないから
GDPに入らないような気がしますね。

でも、この持家の場合、
先ほどの貸家と同じような状況を設定します。

たとえば、この持家ですが
山梨県の南アルプス市で、
同じような貸家だったら家賃が5万円が相場だったとしましょう。

とすると、この持家も家賃が5万円くらいだと考え
この持家を他人に貸したと仮定し
5万円の家賃収入でこの家に住んでいるとみなすんです。

その結果、この持家の帰属家賃もGDPに含まれるようになります。

農家の自家消費や持家の帰属家賃は誰とも取引していません。
お金が動きません。

だから原則でいうとGDPに含まれません。
でも、この場合には他人に貸したり売ったりしたと仮定して
そのお金で食べたり住んだりするとみなして
GDPに無理やり入れます。

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GDP含めるもの・含まれないもの例題

では土地の売買について考えてみましょう。

土地の売買ってGDPの計算に含まれるのでしょうか?
結論として土地の売買はGDPの計算に含まれません。

「え?土地を売ったらお金が入ってくるのでは?」
と思った方もいるでしょう。

どうして土地の売買はGDPの計算に含まれないのでしょう?
土地などの資産の売買って、その土地の名義人が変わっただけと考えます。
つまり、そこに土地の付加価値がありません。

前回の記事で解説したようにGDPって付加価値の合計でしたね。
GDPとは何か?簡単にわかるように解説します!

たとえば、おじいちゃんが持っている土地を
同居している孫に売ったとしましょう。

これはGDPに含まれるでしょうか?
結論としては含まれません。

なぜなら土地に付加価値がついてないからです。
ニンジンを加工してカレーライスになったら
ニンジンは100円でもカレーライスなら1000円といった感じで
1000円ー100円=900円の付加価値がつきます。

でも、同居の親族に土地を売っても
その土地自体に何の変化もないので付加価値がつきません。

ですから付加価値がGDPになるので
資産を売買しても、それは名義が変わっただけと考えるんです。

同じような事例で考えると
土地だけでなく、株式などの有価証券なんかも該当します。

たとえばおじいちゃんが持っていた株式を
同居の孫に売ったとしましょう。
株式は資産なので、資産の売買です。

ただこれも名義が変わっただけなので
GDPに含まれません。

他にもゴッホの絵画はGDPに含まれるでしょうか?
ゴッホの絵画もGDPに含まれません。

ゴッホの絵画そのものを誰かに売ったとしても
ゴッホの絵画自体に付加価値はついてませんね。
そのままですから。

これも単純に所有者の名義人が変わっただけだと考えるので
これもGDPに含まれません。

ところが土地や絵画や株式などを外部に委託して売買したとなると
手数料がかかります。

たとえば土地の売買って
不動産の仲介業者を通したら手数料をとられますね。
この手数料というのは人の手をわずらわせているので
付加価値として考えGDPに含まれます。

他にも、たとえばデイケアサービスはGDPに含まれます。
お金を払うからです。

あと外国人の有名人が日本でライブをしたら
GDPに含まれます。

GDPは国内総生産です。
国内なので日本でお金を稼いだなら
外国人であってもGDPに含まれます。

逆にGDPに含まれないものとして
老々介護みたいな自宅介護が該当します。

自宅で家族が介護するケースは
お金の支払いがないのでGDPに含まれません。

あと、日本の会社員が海外に行って
車を販売したケース。

これは海外での話なので日本人であっても
GDPに含まれません。

続いてGDPの中でも名目GDPについて解説します。
名目GDPとは?