参考文献・URL
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今回はGDPの定義について詳しく解説していきます。
そもそもGDPとは何か?については
別の記事で解説していますので、
こちらをご覧ください。
⇒GDPとは子供にもわかりやすく説明しました
GDPの定義
GDPの定義は
1.一定期間内に
2.国内で
3.生産された
4.固定資本減耗を引いていない
5.原則として市場価格で評価した
6.付加価値の合計
です。
要するに、上記6つの要件に該当するものが
GDPなわけですね。
ただ、
『5.原則として市場価格で評価した』
と原則と書いてあるので、
例外もあります。
例外としてたとえば、持ち家(マイホーム)があります。
持家なので基本、お金は支払いません。
でも例外として自分が大家さんでもあり
また自分がその家を借りている借主でもあると考えて
自分で自分に家賃を支払うと考えます。
こういう家賃を帰属家賃と言います。
以上がGDPの定義です。
ではGDPの定義が理解できているか
例題を解いていきましょう。
GDPの定義が理解できているか例題で確認
例題
以下はGDPに当てはまりますか?
A:自分がオーナーである家の家賃相当分
B:ミカン農家のおじさんが栽培したミカンを自分で食べた
C:地価が高騰して値上がりしたので土地を売って売却益を得た
D:日本国内で働いている韓国人のお給料
E:専業主夫がプロ意識を持って料理を作ったり洗濯したりした
F:ビットコインで売却益を得た
G:給料の現物支給として株券を渡した
H:消防車などの公共サービスを利用した
まずAは帰属家賃として例外的にGDPに入りますね。
Bも原則市場価格はありません。
自分で栽培したミカンを自分で食べてしまったので。
でも、これも持ち家の帰属家賃と同じように考えます。
オーナーである自分にミカンを食べた自分が代金を支払ったと考えます。
なので、BもGDPに入ります。
Cはどうでしょう?
CはGDPの定義『3.生産された』に該当しませんね。
土地の価値が勝手に値上がりしたから儲かっただけで
土地を生産したから儲かったわけではありません。
たとえば1000万円で買った土地がオリンピック景気で
3000万円に値上がりしたから、売却して2000万円の利益を得たとしても
自分が土地を生産したから価値が上がったわけではないですね。
なので、CはGDPに入りません。
Dはどうでしょう?
韓国人であっても日本国内で働いて(生産して)
お給料を得たわけですからはGDPの定義『2.国内で』に該当します。
よってDはGDPに入ります。
Eはどうでしょう?
専業主婦であっても専業主夫であっても
洗濯や料理をしたからといってお給料はもらえません。
また市場価格もありません。
よってEはGDPに入りません。
次にFはどうでしょう?
ビットコインだけでなく株式投資でもそうですが
いくら売却益を得たとしても、
生産された結果の利益ではありません。
よってGDPに入りません。
Gはどうでしょう?
株の売却益はGDPに入りません。
生産してませんから。
でも、給料をもらうというのは
生産した結果です。
ただ給料というお金の代わりに
30万円なら30万円分の株券を会社が買って
渡したのなら、これはGDPに入ります。
最後にHはどうでしょう?
消防車や警察などの公共サービスはかかった費用で計算します。
原則の例外のケースです。
なのでGDPに入ります。
以上でGDPの定義に関する解説を終わります。