参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
ギッフェン財についてはこちらで
かなり詳しく解説しました。
⇒ギッフェン財と劣等財の関係について
なので上記の記事が前提になります。
それではここからが本題です。
この記事ではギッフェン財と下級財の関係について解説します。
下級財とギッフェン財の関係
まず大前提としてギッフェン財は下級財の一種です。
このことを知ったうえで以下、解説していきます。
たとえば、キャベツの値段が下がったとします。
もしこのキャベツがギッフェン財だったら
かえって、キャベツを買おうとする人が減ってしまうんです。
ただ、そう簡単な話でもありません。
キャベツの値段が下がったけど、
たとえばレタスの値段がそのままだとします。
(レタスもキャベツも下級財だとします)
すると、キャベツの値段はレタスの値段と比較して
割安です。
だからレタスをやめて代わりにキャベツを
買おうとするのは普通のことです。
キャベツの方が割安ですから。
このことを代替効果といいます。
と同時に、所得は同じでも
同じ量のキャベツを買ったとしたら
持っているお金は以前より残りますね。
たとえば1000円持っていたとします。
以前はキャベツが1個200円だったけど
現在は1個100円に下がったとします。
そしてキャベツを5個買うとしたら、、、
以前なら200円×5=1000円なので
お金が1円も残りません。
でも今なら100円×5=500円
1000円ー500円=500円
だからキャベツの値段が下がったおかげで
500円お金が余りました。
このことを実質所得が増加したといいます。
もし実質所得が増加した時に、、、
・上級財なら需要量増える
・中立財なら需要量変化しない
・下級財なら需要量減る
このことを所得効果といいます。
で、代替効果と所得効果の合計を全部効果といいます。
すると、キャベツの値段が下がったら
全部効果として、最終的にキャベツの需要量が減ってしまうためには
どんな現象が起こらないといけないのでしょうか?
まず代替効果は上級財、中立財、下級財関係なく
キャベツの需要量が増えます。
だから確実に実質所得が増えます。
でも、実質所得が増えることで
下級財で「お金が増えたんだから
キャベツなんてやめて他のもの(上級財)を買おうよ」
というのが強く働くと、、、
代替効果よりも所得効果の方が大きく働くことで
最終的に下級財(キャベツ)の需要量が減ってしまうわけです。
これが下級財とギッフェン財の関係です。
逆にギッフェン財でない、ただの下級財なら
所得効果がギッフェン財ほど強く働かないので
需要量が減りません。
「安くなったから買おう」という代替効果が強いってことです。
ギッフェン財と下級財の関係理解力テスト
以上の解説が理解できていれば
以下の理解力テストは問題なくわかると思います。
では理解力テストやっていきましょう。
理解力テスト1(〇か×かで答えてください)
ギッフェン財は下級財の一種であり、代替効果に伴う消費が
減少し所得効果による消費が増加する。
正解は×です。
ギッフェン財であっても下級財なので
代替効果は増加します。
ギッフェン財の場合、代替効果よりも所得効果の方が強く働くから
結果的に下級財の需要量が減るわけです。
理解力テスト2(〇か×かで答えてください)
ギッフェン財は上級財であるが、
代替効果により消費が増加するが、所得効果がより強く働く結果
需要量が減少してしまう。
正解は×ですね。
ギッフェン財は上級財ではなくて
下級財の一種ですからね。
ちなみに、他の説明は〇です。
以上でギッフェン財と下級財の関係についての解説を終わります。