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1次試験

比較生産費説の計算問題を過去問題を使って解説

域外




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

この記事では中小企業診断士経済学の過去問題を使って
比較生産費説の計算問題を解いていきます。

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比較生産費説の計算問題を解いてみよう

以下中小企業診断士1次試験経済学平成21年度第11問より引用

下表は、2国(日本とアメリカ)・2財(X財とY財)モデルを前提として、
各国におけるX財とY財の生産費用をそれぞれの通貨で表示したものである。

いま、完全競争と自由貿易を仮定し、
価格=費用が成立すると考える。

日本

アメリカ

X財1単位の生産費用

500円

10ドル

Y財1単位の生産費用

1,000円

5ドル

上の表から得られる説明として、
最も適切なものを選べ。

a アメリカはX財、日本はY財にそれぞれ比較優位を持つ。
b 為替レートが1ドル=50円から1ドル=200円の範囲内に決まれば、
比較優位に基づく貿易が可能になる。

以上で引用終了

比較生産費説

本当は他にもcとdの肢がありますが
今回はaとbの肢だけで考えていきましょう。

まず比較優位かどうかの検討はこちらの記事で解説しましたのでご覧ください。
比較生産費説の比較優位と絶対優位の違いを過去問題を使って解説

aの肢について考えていきましょう。

まずアメリカはX財10ドル、Y財5ドル
ですから、Y財に比較優位を持ちます。

日本はX財500円、Y財1000円なのでX財に比較優位を持ちます。

したがってaの肢は間違いです。

比較生産費説

次にbの肢。

下の表は1ドル50円のときです。

 

1ドル50円の時

日本

アメリカ

X財1単位の生産費用

500円

500円

Y財1単位の生産費用

1000円

250円

下の表は1ドル200円のときです。

 

1ドル200円の時

日本

アメリカ

X財1単位の生産費用

500円

2000円

Y財1単位の生産費用

1000円

1000円

1ドル50円のとき、日本はアメリカからY財を輸入した方が得です。
そしてX財の場合には日本で生産しようとアメリカから輸入しようと金額は同じです。

ただ日本はaの肢よりX財に比較優位を持つので
日本はX財mの生産に生産費用を投入した方が利益を最大化できます。

1ドル200円のとき、日本はY財を自国で生産してもアメリカから輸入しても金額は同じです。

なので、日本にとって比較優位のX財を集中的に生産して
アメリカからY財を輸入した方が利益を最大化できます。

したがって、bの肢は正解です。

最後に比較生産費説の計算は中小企業診断士試験の場合には
1ドルを50円で計算してみたりして
他と比較する程度の問題しか出題されません。

なので、今回の問題が解けるようなら
比較生産費説は大丈夫です。