ファヨールの管理過程論の特徴というのは
テイラー、フォード、ファヨールというのは
みんな20世紀初頭で、同時代な人ですが、
ちょっとファヨールだけ、若干色合いが違います。
⇒テイラーの科学的管理法をわかりやすく解説
⇒フォードシステムの特徴をわかりやすく解説
⇒ファヨールの管理過程論とは?わかりやすく解説
ファヨールだけフランス人だっていうのも違いますが、
もっと違うのが、テイラーとかフォードは現場視点です。
要するに、工場などの現場でどうすれば従業員がやる気を出して働くか?
です。
これに対してファヨールは上層管理者です。
つまり社長とか副社長にとって管理ってどういうものか?
という視点で考えられています。
で、ここからが本題です。
ファヨールの渡し板あるいはファヨールの渡り板って
どういう意味なのでしょう?
ファヨールの渡し板(渡り板)とは?

たとえば上位者がいて下位部門があったとしましょう。
通常、下位部門間の問題は共通の上位者の決裁が必要になります。
たいていの企業がそうですよね。
A課とB課があって、共通の問題解決策を
上位者であるX部長にあげたとしたら、
X部長の決裁がないと、通らないってことです。
ただ、組織が大規模化したら、決裁に時間がかかります。
場合によっては1ケ月以上かかることもあるでしょう。
そこで異なるラインの下位部門に上位者を通さないで直接話し合って
問題を解決する権限を付与することをファヨールの渡し板とか渡り板といいます。
上位者(上司)の決裁がいらなくなるので
迅速に問題解決ができるわけですね。
以上で解説を終わります。