今回の記事ではコンティンジェンシー理論とは何かについて解説します。
まずコンティンジェンシー理論のコンティンジェンシーは英語でContingencyです。
Contingencyは英語に翻訳しづらい単語で、
無理やり訳すと状況適合とか条件適合みたいな意味になります。
なのでContingency theory(コンティンジェンシー理論)とは
状況適合理論とか条件適合理論と訳されたりします。
コンティンジェンシー理論とは?わかりやすく説明
1960年代ころの研究(古典的組織理論)というのは
前回解説したチャンドラー命題の考え方と逆のワンベストウェイ(one best way)という考え方が主流でした。
⇒チャンドラーの命題とは?例を挙げてわかりやすく解説
ワンベストウェイとはどのような状況であっても
まだわかってないかもしれないけど、、
ベストな方法が1個あるという考え方のことです。
これに対してコンティンジェンシー理論とは
環境が違ってきたら有効な組織形態は違ってくると考えます。
わかりやすく説明させていただきますと、
「組織の在り方を環境や条件、状況に適合させていく」という理論のことです。
ある意味、コンティンジェンシー理論とはカメレオンみたいな考え方かなと思います。
カメレオンは周りの環境が緑色の木々で生い茂っているようなら
自分の体も緑色の変えることができますよね。
で、ワンベストウェイの逆の考え方になるので、
ノーワンベストウェイといったりします。
カメレオンは唯一の色ってないわけで
環境に応じてベストな色を変えていくわけですからね。
なのでカメレオン=コンティンジェンシー理論と
勝手に感じています。
人間個人で言ったらコンティンジェンシー理論というのは八方美人で
古典的組織理論は自分の意思を貫き通す職人みたいな感じかなって思います。
八方美人=周りに合わせて自分を捨てて上手いことやる人
です。
ちなみにコンティンジェンシー理論でいうところの環境というのは
文化、政治、政治、経済、社会といったものや
他にもお客さん、会社などが該当します。
ところで古典的組織理論=one best way
コンティンジェンシー理論=No one best way(唯一最善の組織はないということ)
ということです。
正確にはコンティンジェンシー理論の考え方を表す代名詞が『No one best way』
となります。
また、前回解説したチャンドラー命題も『No one best way』に該当しますね。
⇒チャンドラーの命題とは?例を挙げてわかりやすく解説
ですので、コンティンジェンシー理論というのは
うまいこと周りの環境に合わせて組織を変えていくわけです。
なので、今ある組織が唯一のものでなく、環境が変われば自分たちの組織も変わっていくというのが
コンティンジェンシー理論ということになりますね。
続いてコンティンジェンシー理論と真逆の考え方をするのが
個体群生態学モデルです。
詳しくはこちらで解説しました。
⇒個体群生態学モデルとは?わかりやすく解説