参考文献・URL
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⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
前回の記事までで
総需要曲線についてどうして右下がりになったり
垂直になったりするのか?解説してきました。
⇒総需要曲線が右下がりになる理由
⇒AD曲線が垂直になるケースをグラフを使って解説します
今回は実際に例題を使って
総需要曲線をどうやって求めたらよいのか?
解説していきたいと思います。
総需要曲線の求め方
以下の例題で総需要曲線の式を求めていきましょう。
上記例題の前提として政府Gと海外の輸出入などは考慮しないとしましょう。
また計算して余りが出る場合には、小数点以下は四捨五入してください。
ここでそもそも総需要曲線とは
財市場と貨幣市場が同時に均衡する物価Pと国民所得Yの集合
のことでしたね。
で、財市場では財の需要YDと財の供給YSがイコールのところで
国民所得Yが決まります。
ですから
YS=YD
と置くことができます。
ただ、企業は商品を供給するために生産していますから
国民所得YとYSは常に等しいです。
なのでYS=Y
それからYDで政府のGと輸出入は考えないという前提なので
YD=C+Iとなりますね。
YDの式の意味が分からない方は
こちらの記事をご覧ください。
⇒総需要の式について分かりやすく解説
ここまでを式にすると
YS=YDより、
Y=C+I
となります。
ところで例題より、
消費C=20+0.4Y
投資I=10-0.3i
ですから、
Y=20+0.4Y+10-0.3i
式を変形して
0.6Y=30-0.1i
0.1i=30-0.6Y
i=300-6Y
となりました。
次に貨幣市場では
実質貨幣供給量と貨幣需要は等しいです。
⇒貨幣供給量が増加・減少すると貨幣供給曲線はどうなる?
なので、
M/P=L
例題より
300/P=0.3Y-6i
式を変形しましょう。
6i=0.3Y-300/P
ここで先ほどの
i=300-6Y
の全体を6倍して
6i=1800-36Y
となりました。
ここでさっき作った
6i=0.3Y-300/P
の6iに代入しましょう。
すると
1800-36Y=0.3Y-300/P
これをY=の式にしたものが総需要曲線なので
-36Y-0.3Y=-300/P-1800
-36.3Y=-300/P-1800
Y=50+8/P
が総需要曲線の式になります。
こうやって総需要曲線を求めることができます。