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1次試験

わかりやすく比較生産費説について解説




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
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中小企業診断士の1次試験の経済学の過去問題を見ると
比較生産費説に関する問題がたくさん出題されています。

この記事では比較生産費説について過去問題を使いながら
わかりやすく解説していきたいと思います。

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比較生産費説についてわかりやすく解説

まず実際に中小企業診断士1次試験に出題された問題の一部を見てみましょう。

以下1次試験経済学平成18年度第7問より引用

いま、2国(Ⅰ国とⅡ国)・2財(X財とY財)・1生産要素(労働)モデルにおいて
下表のような生産が行われていると考える。

2国間における貿易パターンは、比較優位・劣位によって決まる。
また、表によれば、貿易開始前には、
Ⅰ国では、200人を投入してX財1単位、400人を投入してY財1単位を生産し、
Ⅱ国では、150人を投入してX財1単位、50人を投入してY財1単位を生産している。

Ⅰ国

Ⅱ国

X財1単位の生産に投入される労働量(人)

200

150

Y財1単位の生産に投入される労働量(人)

400

50

以上、引用終了

上記の問題に対して実際には選択問題がついています。

まず比較優位生産費説はD.リカードという先生が考えた
貿易や国際分業に関する基礎的な理論のことです。

わかりやすく比較生産費説について説明しますね。

ベンツ

たとえば今回の問題のX財がベンツ。

ギター

Y財がギターだったとしましょう。

上記の表からⅠ国はX財(ベンツ)1単位(1台)作るのに200人の労働者が必要で
Y財(ギター)を1単位(1つ)作るのに400人の労働者が必要です。

ギター1本作るのに400人?」という疑問はなしでお願いします(苦笑)。

これに対してⅡ国はX財(ベンツ)1単位(1台)作るのに150人、
Y財(ギター)1本作るのに50人の労働者が必要です。

比較生産費説とは、2国間で相互比較をして
まずそれぞれの国(Ⅰ国ならⅠ国)が相対的によりコストを安く生産できる
財の生産に特化
して、他の財は相手国に生産してもらうという考え方です。

このことを比較優位といいます。

比較優位

今回の問題で考えてみるとⅠ国の場合、ベンツ1台作るのに200人、
ギター1本作るのに400人の労働力が必要なので
ベンツの生産に特化した方が効率的です。

ベンツ200人<ギター400人

だからⅠ国はベンツに比較優位を持つわけです。

Ⅱ国の場合にはベンツ1台に150人、ギター1本に50人の労働力が必要です。

ベンツ150人>ギター50人

ですから、Ⅱ国はギターに比較優位を持ちます。

それからⅠ国とⅡ国が同じ商品(ベンツやギター)を生産する場合
より少ない労働力で生産できる国は相手の国に対して絶対優位を持つといいます。

つまり国対国の比較は絶対優位、
同じ国の中で商品同士を比較する場合には比較優位というわけです。

今回の問題だと、ベンツはⅠ国(200人)、Ⅱ国(150人)です。

200人>150人

ですからベンツに関してⅡ国の方が絶対優位を持ちます。

ギターはⅠ国(400人)、Ⅱ国(50人)

400人>50人

ですからギターに関してもⅡ国の方が絶対優位を持ちます。