参考文献・URL
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今回はISバランス論とは何か、
わかりやすく解説していきたいと思います。
ISバランス論の理解には
三面等価の原則の理解が必須です。
もし三面等価の原則について知らない方は
先にこちらの記事をご覧ください。
⇒三面等価の原則をわかりやすく解説してみた
ISバランス論についてわかりやすく解説その1
まず三面等価の原則ですから、
前提として
生産面=分配面=支出面
と常に等しいという前提があります。
ちなみに分配面というのは国民所得(Y)です。
「よくわからないよ」
という方はこちらをご覧ください。
⇒三面等価の原則をわかりやすく解説してみた
話を元に戻しますね。
分配面でもらった国民所得Yは消費(C)するか貯蓄(S)するか
あるいは租税(T)として移動します。
ここまでまとめると
こんな感じですね。

もしあなたがサラリーマンなら
国民所得Yは会社が支給するお給料のことです。
お給料というのは、そのまま
あなたの銀行口座に振り込まれるわけではありませんね。
先に源泉徴収という名の所得税や住民税(T)が取られて
残ったお金が銀行口座に振り込まれます。
そして振り込まれたお金を使って
Amazonで本を買ったり、スーパーに行って卵を買ったり
するわけですね。
で、それでも使いきれなかったお金は
銀行口座に残るので貯蓄(S)となります。
ですから、租税(T)と消費(C)と貯蓄(S)を足し算すれば
必ず元のお給料の総額、つまり国民所得(Y)に戻るわけですね。
だから国民所得(Y)=消費(C)+貯蓄(S)+租税(T)
となるわけです。
それから
生産面=分配面=支出面
の支出面ですが、、、
支出面=消費(C)+投資(I)+政府支出(G)+輸出(EX)-輸入(IM)
となります。
で、もし在庫品増加がない場合には
投資(I)に在庫品増加を含めます。
どうして在庫品増加を投資に含めるのでしょう?
たとえば会社だったら、
投資というのは将来商品が売れるときのために
倉庫に商品をストックしておくわけです。
要するに在庫品ですね。
将来売れる在庫品も投資に入れておこうと
なっています。
ISバランス論についてわかりやすく解説その2
ここまの解説で
さらに
支出面=消費(C)+投資(I)+政府支出(G)+輸出(EX)-輸入(IM)
で、
なわけですから
です。
両辺ともに消費(C)があるので
Cは消えますね。
変形して
ISバランスは
EX-IM=(S-I)+(T-G)
となります。
これがISバランスです。
EX-IMを貿易黒字とか純輸出と言います。
S(貯蓄)-I(投資)を国内の貯蓄超過といいます。
つまり貯蓄が投資よりもどれだけ多いか?を意味します。
それからT(租税)-G(政府支出)
Tというのは政府にとっては収入です。
つまり、T-Gは財政収支です。
Tの方がGより大きいなら財政が黒字で
TよりもGの方が大きいなら財政赤字ということになります。
最後にまとめますと
ISバランスは
EX-IM=(S-I)+(T-G)
のことです。