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1次試験

ファヨールの管理原則についてわかりやすく解説

ファヨール 管理原則




以前の記事でファヨールの企業活動の話をしました。
ファヨールの6つの企業活動についてわかりやすく解説

また管理が大事という話もしました。
ファヨール経営管理の5要素についてわかりやすく解説

管理をするうえで、
実際に会社の上司である管理者が守らないといけない原則というのがあります。
管理者が守らないといけない原則のことを管理原則といいます。

今回の記事では
ファヨールの管理原則についてわかりやすく解説します。

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ファヨールの管理原則

ファヨールが挙げた管理原則は14個あります。
もし公務員試験を受けるなら、14個の管理原則の中でも5個程度
覚えておけばよいと思います。

管理原則(1)分業の原則

1つ目は分業(ぶんぎょう)の原則といいます。
分業の原則とは同じ努力でより多くのものを生産すべきであるという原則のことです。
なので、例えば仕事の負担が1人の人にかかりすぎていて
別の人は負担がすごく軽いということがないように
平等に扱っていくというものが分業の原則です。

当然、仕事って全部1人でやれるわけではありませんからね。
従業員同士で仕事を分業していって
1人1人が1つのことに専念できるようにしていくのが分業の原則です。

管理原則(2)権限と責任の原則

2番目は権限と責任の原則です。
管理者といった権限を持っている人は
責任も負わないといけないと
考えていくのが権限と責任の原則です。

例えば権限だけ振りかざして
「あれやれこれやれ」という人がいたとししましょう。
その人は権限を持っているわけですが
その一方でその人には責任も伴っています。
何かあった時には責任をとらないといけません。
これが権限と責任の原則です。

ちなみにここで言っている権限というのは
下位層の従業員に対して命令できる権利をいいます。

繰り返しになりますが、
権限を持っているからには
そこには責任といったものが
必ず伴っていくというのが権限と責任の原則になります。

管理原則(3)命令一元化の原則

命令一元化の原則とはどんな原則なのでしょう?
部下が上司から命令を受けるわけですが、
その命令する上司は一人というのが命令一元化の原則です。
複数じゃなくて一人から命令を受けるべきであると考えるのがファヨールの考え方です。

なので
従業員は1人の上司から命令を受けなければいけないと考えるのが
命令一元化の原則です。

管理原則(4)指揮統一の原則

4番目は指揮統一の原則です。
例えば同一の目的を持った活動があったとしましょう。
その同一の目的を持った活動については上司は一人。
そして計画は一つ。
といったものの中で行わないといけないというのが
指揮統一の原則です。

例えば一人の上司が何でもかんでもやるわけではなくて
単一の上司のもとで単一の計画といったものに
従事すべきであるというように考えるのが指揮統一の原則です。

管理原則(5)階層組織の原則

5番目は階層組織の原則といいます。
階層組織の原則とは何か?というと
組織といったものが階層構造をとっていないといけないということです。
つまり社長がいて、副社長がいて取締役がいて
部長がいて次長がいて課長がいて課長補佐がいてその他がいるみたいな形の
階層構造といったものをとるべきであるというのが階層組織の原則です。

たとえば命令であったりとかが
行われる際にはこの階層組織に基づいて社長から
その下位の従業員に向けて命令というのはおりるべきである
と考えていくのが階層組織の原則というものになります。

ちなみに社長のようなトップから
その下位の従業員に向けて命令がおりることをトップダウンといいます。

常に社長から取締役、取締役から部長、
部長から次長みたいな形でだんだんトップダウン式に
命令というのはされていかないといけないということです。
これが階層組織の原則になります。

ただ1個だけ問題があります。
命令が上から下におりてくるわけですから、
何をやらないといけないか?というのが明確です。
でも何が問題かというと場合によっては時間がかかります。
ここまで解説してきたように命令は上から下におりるわけですが、
何か意思決定するとなったら逆で下から上に上がります。

ということは例えば課長クラスが何か物事を決めると
いったときに課長は部長の許可をとり、
部長はその上の取締役の許可をとり
取締役は社長の許可をとるといったらものすごく時間がかかります。
しかも迅速に何か意思決定をしないといけない場合に
そんなことをやってたらすごく時間がかかります。

ただファヨールが例外的に認めていることがあります。
そこまでやったらすごく時間がかかるので
同じクラスの人たち同士の話し合いで
決めてもOKとファヨールはその辺は認めています。

なので課長レベルで話を決めていくというのであれば
課長同士の話し合いで意思決定をしても構わないということも
ファヨールは触れています。

こんな感じで例外も認めているのが
階層組織の原則です。

階層組織をまとめると

・権限系統の尊重
・迅速性を考慮

権限系統の尊重というのは命令が上から下におりていくし
意思決定する際には下から上にしていかないといけないということです。

ところが迅速性といったものを考えると
スピードに問題があるというのであれば
例外的に同じ階層のもの同士が直接連絡であったり
交渉を行うことによって意思決定をはかっても構わないとファヨールは主張しています。

これを何というか?というと
特別な言い方があってファヨールの渡し板といいます。

管理原則(6)その他の原則

他にも規律とか、全体利益の優越、従業員の報酬、
集権、秩序、公正、従業員の安定、イニシアティブ、従業員の団結
等の原則があります。

最後に1個だけ注意点を挙げます。
ファヨールが14個の原則を挙げています。
この14個というのはファヨールが思い付きで挙げたものです。
なので、14個きっちり関連性がすごく強くて
体系的になっているわけではありません。

簡単にいったらファヨールが「あれもあるな
これもあるな」みたいな感じで14個挙げていったものが
14の管理原則です。

なので、別に体系的であるのではないか?
みたいに勘違いしないでください。
一言でいったらファヨールの思い付きと考えてください。

以上で解説を終わります。