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今回の記事ではリカードの等価定理についてわかりやすく解説していきます。
リカードの等価定理とは?
リカードの等価定理とは分かりやすく言うと、
『公債と同額の課税は同じ経済効果ですよ』ということです。
ちょっと難しいですかね。
たとえば菅総理大臣が財源を集める時に
借金するか増税するかで悩んでいるとしましょう。
このときに借金(公債)は将来の増税です。
だから増税を先送りしているだけなんです。
今、増税するか将来増税するかのタイミングの違いだけだと
リカードさんは考えます。
だから本質的には何も変わらないわけですね。
借金する(公債)ということは絶対に将来増税しますからね。
だから公債を発行するということは将来増税をする、
つまり、増税の先送りをしているだけってことです。
なので、増税(課税)と公債発行は本質的に同じ経済効果をもつと
考えるのがリカードの等価定理です。
もう1ついうと、リカードは私たちの子供の世代のことを考えていません。
これは現在の世代の話になります。
ですから、リカードの等価定理というのは同一世代内での話だと理解しておいてください。
将来のことを想定していない、比較的短期的な議論だということです。
短期的な議論として公債を発行して財源を集めるか、
増税をして財源を集めるかはまったく同じ経済効果だというのが
リカードの等価定理になります。
これに対してバローさんは将来世代を考えます。
バローはリカードの話を膨らませて考えます。
将来世代の増税のことを考えて財産を残しましょうといいます。
これがバローの等価定理になります。
バローの等価定理は現在の世代と子供の世代(次世代、将来の世代)があったときに
現在の世代が将来の増税を予見して、貯金を残しておき、
この貯金が子供の世代にとっての遺産になると考えます。
そしてこの遺産を使って子供の世代が税金を支払うようにするので
子供の世代にとって負担にはならないと考えるのがバローの等価定理です。
ここまでを複合的に考えてリカード=バローの等価定理といったりします。
リカードの等価定理を膨らませたのがバローの等価定理です。