参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
前回の記事で上級財と下級財を理解するための前提となる
所得消費曲線について解説しました。
上級財と下級財ってどういうものなのか
理解する前提となりますので
必ず先にこちらの記事を見ておいてください。
⇒所得消費曲線のグラフをわかりやすく解説
今回は上級財、下級財、ほかにも中級財とは何か、
わかりやすく解説していきたいと思います。
上級財・下級財・中級財についてわかりやすく解説
前回解説したグラフをご覧ください。
⇒所得消費曲線のグラフをわかりやすく解説
所得が増えたとき、
x座標はT⇒V⇒Zと増えていますね。
また、y座標もS⇒U⇒Wと増えていますね。
こんな感じで所得が増えたときに
xの需要量もyの需要量も増えていますが
このような財を上級財といいます。
別の定義をすると、
所得が増加すると消費量が増加する財を上級財(正常財)といいます。
なので、上のグラフはxもyも上級財だといえます。
ここで一気に中級財と下級財の定義を説明していきます。
中級財とは所得が増加しても(お給料が上がっても)消費量が変わらない財を中級財といい、
所得が増加したら逆に消費量が減る財を下級財といいます。
こんな感じで所得(お給料)が増えたときに
・需要量(商品を買う数のこと)が増える財を上級財
・需要量が変わらない財を中級財
・需要量がかえって減る財を下級財
といいます。
このことをグラフで表すと
となります。
このグラフは予算線(黒色)がab⇒cd⇒ef⇒gh⇒ijと移動すると
最適消費点(紫色)がEAからEB⇒EC⇒ED⇒EEとなりました。
⇒最適消費点とは?わかりやすく解説
所得消費曲線(赤線)が右上に行ったり、真横に行ったり、右下に行ったりしていますね。
⇒所得消費曲線のグラフをわかりやすく解説
このときx軸を見ると(青色に注目)、
EAのところでx1、EBでx2、ECでx3、EDでx4、EEでx5と
どんどん右側に行っているので増えていますね。
需要量(商品を買う数のこと)が増える財を上級財というのですから
xは常に上級財といえます。
次にy軸を見てみましょう。
EAではy1のところにあり、EBでy2になっているわけですから
増加しています。
次にEBのy2からECのy4と増加、
ECからEDはy4のまま増減なし、
EDのy4からEEのy3と減少していますね。
EAからEBは所得の増加によって増えているから上級財、
EBからECも増えているから上級財ですが、
でも、ECからEDは変化がないから中級財、
EDからEEはむしろ減っているから下級財です。
こんな感じで無差別曲線の位置によっては
所得が増えたときに需要量が変わらないとか、
むしろ減るとかいったことが説明できます。
ただこれって人によって違いますね。
たとえばベンツなどの高級車。
これは上級財だと思われがちです。
所得が増えたらベンツに乗りたい男性は多いでしょう。
でもそうとは限りません。
たとえば当ブログ管理人が尊敬している前澤友作さん。
高級車でもおそらくベンツは持っているかもしれませんが
もっと高い車も持っているでしょう。
前澤友作さんくらいのお金持ちになると、
自家用ジェットを持っています。
プライベートジェットの全容を徹底解説。どこから乗るの?乗り方は?機内食は?トイレは?ベッドがある?などなど。 https://t.co/Elp6GNowbS pic.twitter.com/tdRooVxwGL
— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤友作 (@yousuck2020) December 15, 2019
前澤友作さんから見たらベンツレベルで自慢している人を見ても
なんとも思わないでしょう。
前澤友作さんからしたら所得が上がれば上がるほど
ベンツを買わないと思います。
つまり前澤友作さんから見たらベンツは下級財です。
私個人としては想像もできない話ですが(苦笑)。
ですからベンツというのは普通の人から見たら上級財ですが
前澤友作さんからしたら下級財になってしまう、
つまり、同じものでも人によって違うってことです。
これで上級財と下級財のイメージがついたかと思います。