参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
ここまで無差別曲線について解説してきました。
⇒無差別曲線が絶対に交わらない理由とは?
⇒無差別曲線の書き方を根本から解説
⇒無差別曲線5つの性質とは?
⇒無差別曲線とは何か?分かりやすく解説
⇒無差別曲線が右下がりになる理由をわかりやすく解説
今回は無差別曲線の特殊パターンになる
完全代替財とは何か?例を挙げながら
わかりやすく解説していきたいと思います。
完全代替財とは?
完全代替財とは2財の交換比率が常に一定になるような2財のことです。
定義だけだとよくわからないと思います。
まず2財の交換比率とは限界代替率(MRS)のことです。
⇒限界代替率についてわかりやすく解説
つまり限界代替率が常に一定ってことです。
完全代替財の例
ではどんな状況を想定したらよいのでしょう?
お金です。
たとえば1000円札と10000円札の2つを考えていきましょう。
例として1万円札が1枚で千円札が50枚で効用が50だったとしましょう。
ここがよくわからない方は先にこちらの記事をご覧になってくださいね。
⇒限界代替率についてわかりやすく解説
どうしても経済学は数学みたいに積み重ねの要素があるので
前の内容がわからないと、今の内容がわからないってことが
よくありますからね。
ここで1万円札が1枚増えました。
ここが限界なんです。
限界は1つ増えることが限界という意味です。
この限界の意味もよくわからない方はこちらの記事をご覧くださいね。
⇒限界代替率についてわかりやすく解説
1万円札が1枚増えて2枚になったらテンション上がりますね。
ところが、千円札10枚を盗まれてしまいました。
結果、千円札が40枚になってしまいました。
となると1万円1枚ー千円札10枚=±0円
なので、満足も±0となりますね。
だから効用は50のままですね。
このときの限界代替率は
となります。
この式がよくわからない方もこちらの記事をご覧くださいね。
⇒限界代替率についてわかりやすく解説
1万円札が1枚増えてうれしい状態だったけど、
千円札が10枚盗まれてマイナスになっているので
限界代替率は10で変わらないということです。
実は1万円札と千円札のようなお金のケースって
何が特徴的か?というと、限界代替率、つまり交換の比率が
常に一定ということです。
たとえば、横軸が1万円札なのですが、
横軸が1枚増えて、縦軸の千円札がマイナス10となり
満足が変わらない場合、限界代替率は10となります。
お金の場合、限界代替率ってどこで測定しても10で
一定になります。
だから無差別曲線が直線になってしまうんです。
傾きが一定だから直線になります。
これが完全代替財です。
2財の交換比率が常に一定という関係になれば完全代替となり
この状態で無差別曲線を描けば、直線になってしまうんです。
理由は限界代替率がどんな状況で測定しても
10で一定になるからです。
ではお金以外に完全代替財の具体例はあるのでしょうか?
基本的に2財がまったく同じ性質をもつものが完全代替財になりやすいです。
たとえば、このように普通のマヨネーズと
固形のマヨネーズのケースですね。
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広く言うとマヨネーズという同じ性質です。
他にも角砂糖とスティックシュガーも砂糖という点では同じです。
千円札と1万円札もお金という点では同じです。
たとえば、普通のマヨネーズが1本増えたけど、
固形のマヨネーズが10個なくなったみたいな感じです。
これで満足が一定であるなら
無差別曲線も直線になり、完全代替財といえます。
完全代替財とは?まとめ
完全代替財というのは交換の比率が常に一定になるような財のことです。
このときの特徴は無差別曲線が右下がりの直線になるところです。
続いて完全補完財について解説します。
⇒完全補完財とは?わかりやすく解説