参考文献・URL
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前回の記事では無差別曲線について解説しました。
⇒無差別曲線の書き方を根本から解説
⇒無差別曲線とは何か?分かりやすく解説
今回は無差別曲線の考え方を前提にして
限界代替率についてわかりやすく解説します。
限界代替率の限界とは?わかりやすく解説
![限界代替率](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
限界代替率はMarginal Rate of Substitutionで日本語訳で
MRSと略して使うことが多いです。
で、Marginalが限界を意味しています。
限界というのは1つ増えることが限界という意味です。
「すみません、もうこれ以上食べれません」
という意味の限界ではありません。
でなくて、もう1皿とか1杯おかわりしてみることが限界という意味です。
1つ増やしてみることが限界なんです。
一般的に感じる限界とは違います。
ここでストップがかかるんじゃなくて
Marginalの限界は1つ増やすことが限界なんです。
限界代替率(Marginal Rate of Substitution)というのは
以下の例を考えるとわかりやすいと思います。
限界代替率とは?例を使ってわかりやすく解説
![限界代替率 わかりやすく](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
たとえば、ハンバーグを1皿おかわりして
その代わり、自分の満足を一定にキープするんなら
もう1つ、サラダの消費量は何皿あきらめないといけないのか?
この比率が限界代替率なんです。
もっと具体的に言うと
1例目として、ハンバーグを3つ注文して
サラダを4皿注文した場合の効用が100だったとしましょう。
効用は満足度という意味ですが、
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
⇒効用とは?経済学によく出る用語をわかりやすく解説
2例目としては
ハンバーグを3つじゃなくて、1つ加えて4つにしたとしましょう。
これが限界です。
限界というのは1つ増やすことが限界です。
ハンバーグを3つから4つに1つ増やすことが限界なんです。
1つ増えるということはうれしくなるということです。
満足度(効用)が上がるんです。
この時点でこの人の満足度は上がるんですけど、
無差別曲線というのは効用(満足度)が一定でないといけません。
⇒無差別曲線の書き方を根本から解説
⇒無差別曲線とは何か?分かりやすく解説
⇒無差別曲線5つの性質とは?
なのでハンバーグを1つ増やす代わり、
効用を一定にキープするために(無差別曲線の前提から)
サラダの注文をどれくらい減らさないといけないのか?
たとえば4皿から2皿減らしたら効用が一定だとしましょう。
つまり、ハンバーグを1つ増やす代わりに
効用を一定にするためにサラダを2皿減らすわけですね。
ですから限界代替率は交換の比率みたいなイメージなんです。
Xがハンバーグ、Yがサラダとして。
分数の計算式で考えると
限界代替率MRSというのは
![限界代替率 わかりやすく](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
Xの変化に対するYの変化の割合なんです。
で、上の式のΔはデルタと読み、変化分の意味です。
日本語で式を書くとかっこ悪いのもあって
変化分はΔと記載します。
限界代替率の式のポイントとしてはX(ハンバーグ)の
変化分を1と設定しているところです。
![限界代替率 わかりやすく](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
つまり、ハンバーグを1つおかわりするところが
ΔXの1に該当します。
X(ハンバーグ)1つおかわりして
そのかわりY(サラダ)2皿注文取消します。
そうするとこの人の満足は変化しません。
よって、限界代替率は2となります。
で、限界代替率の式はマイナス(-)がついている点に
注意してくださいね。
Yのサラダがー2だから、
マイナスとマイナスで結果はプラスとなっているんです。
限界代替率を無差別曲線のグラフを使ってわかりやすく解説
こちらのグラフが先ほどのハンバーグとサラダの無差別曲線です。
![無差別曲線](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
たとえば、ここの点で限界代替率を
測定してみましょう。
![限界代替率](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
まずX財(ハンバーグ)を1つおかわりする場合、
グラフを以下のように書いて下さい。
![限界代替率](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
こんな感じでハンバーグを1つおかわりするという
設定をつけるのが限界です。
Xのハンバーグを1つおかわりする代わりに
サラダを―2と設定するわけですね。
![限界代替率](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
そうするとこのケースでいうと
![限界代替率](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
限界代替率は2となります。
無差別曲線に接線を引っ張って
傾きを作り、この傾きが限界代替率(MRS)です。
![限界代替率](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
意味としては、横軸Xがハンバーグの消費量なので
ハンバーグを1つ追加でおかわりする
その代わり、縦軸サラダの消費量を2つ減らす。
そうするとこの人の満足度は変わらないということです。
このときの限界代替率は2となります。
これはこの人の中でXを1つ増やして
Yを2つ減らすという感じで、ハンバーグとサラダを交換しているようなら
イメージとなっています。
なので、限界代替率は交換の比率という人もいます。
ハンバーグとサラダを交換するときの比率ってことですね。
以上で限界代替率についての解説を終わります。