参考文献・URL
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⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
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前回の記事では無差別曲線について解説しました。
⇒無差別曲線の書き方を根本から解説
⇒無差別曲線とは何か?分かりやすく解説
今回は無差別曲線の考え方を前提にして
限界代替率についてわかりやすく解説します。
限界代替率の限界とは?わかりやすく解説
限界代替率はMarginal Rate of Substitutionで日本語訳で
MRSと略して使うことが多いです。
で、Marginalが限界を意味しています。
限界というのは1つ増えることが限界という意味です。
「すみません、もうこれ以上食べれません」
という意味の限界ではありません。
でなくて、もう1皿とか1杯おかわりしてみることが限界という意味です。
1つ増やしてみることが限界なんです。
一般的に感じる限界とは違います。
ここでストップがかかるんじゃなくて
Marginalの限界は1つ増やすことが限界なんです。
限界代替率(Marginal Rate of Substitution)というのは
以下の例を考えるとわかりやすいと思います。
限界代替率とは?例を使ってわかりやすく解説
たとえば、ハンバーグを1皿おかわりして
その代わり、自分の満足を一定にキープするんなら
もう1つ、サラダの消費量は何皿あきらめないといけないのか?
この比率が限界代替率なんです。
もっと具体的に言うと
1例目として、ハンバーグを3つ注文して
サラダを4皿注文した場合の効用が100だったとしましょう。
効用は満足度という意味ですが、
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
⇒効用とは?経済学によく出る用語をわかりやすく解説
2例目としては
ハンバーグを3つじゃなくて、1つ加えて4つにしたとしましょう。
これが限界です。
限界というのは1つ増やすことが限界です。
ハンバーグを3つから4つに1つ増やすことが限界なんです。
1つ増えるということはうれしくなるということです。
満足度(効用)が上がるんです。
この時点でこの人の満足度は上がるんですけど、
無差別曲線というのは効用(満足度)が一定でないといけません。
⇒無差別曲線の書き方を根本から解説
⇒無差別曲線とは何か?分かりやすく解説
⇒無差別曲線5つの性質とは?
なのでハンバーグを1つ増やす代わり、
効用を一定にキープするために(無差別曲線の前提から)
サラダの注文をどれくらい減らさないといけないのか?
たとえば4皿から2皿減らしたら効用が一定だとしましょう。
つまり、ハンバーグを1つ増やす代わりに
効用を一定にするためにサラダを2皿減らすわけですね。
ですから限界代替率は交換の比率みたいなイメージなんです。
Xがハンバーグ、Yがサラダとして。
分数の計算式で考えると
限界代替率MRSというのは
Xの変化に対するYの変化の割合なんです。
で、上の式のΔはデルタと読み、変化分の意味です。
日本語で式を書くとかっこ悪いのもあって
変化分はΔと記載します。
限界代替率の式のポイントとしてはX(ハンバーグ)の
変化分を1と設定しているところです。
つまり、ハンバーグを1つおかわりするところが
ΔXの1に該当します。
X(ハンバーグ)1つおかわりして
そのかわりY(サラダ)2皿注文取消します。
そうするとこの人の満足は変化しません。
よって、限界代替率は2となります。
で、限界代替率の式はマイナス(-)がついている点に
注意してくださいね。
Yのサラダがー2だから、
マイナスとマイナスで結果はプラスとなっているんです。
限界代替率を無差別曲線のグラフを使ってわかりやすく解説
こちらのグラフが先ほどのハンバーグとサラダの無差別曲線です。
たとえば、ここの点で限界代替率を
測定してみましょう。
まずX財(ハンバーグ)を1つおかわりする場合、
グラフを以下のように書いて下さい。
こんな感じでハンバーグを1つおかわりするという
設定をつけるのが限界です。
Xのハンバーグを1つおかわりする代わりに
サラダを―2と設定するわけですね。
そうするとこのケースでいうと
限界代替率は2となります。
無差別曲線に接線を引っ張って
傾きを作り、この傾きが限界代替率(MRS)です。
意味としては、横軸Xがハンバーグの消費量なので
ハンバーグを1つ追加でおかわりする
その代わり、縦軸サラダの消費量を2つ減らす。
そうするとこの人の満足度は変わらないということです。
このときの限界代替率は2となります。
これはこの人の中でXを1つ増やして
Yを2つ減らすという感じで、ハンバーグとサラダを交換しているようなら
イメージとなっています。
なので、限界代替率は交換の比率という人もいます。
ハンバーグとサラダを交換するときの比率ってことですね。
以上で限界代替率についての解説を終わります。