参考文献・URL
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⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
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前回、無差別曲線の5つの性質のうち、2つを解説しました。
無差別曲線は無数に存在するってことと、
効用は右上に行けば行くほど高くなるってことでしたね。
詳しい理屈についてはこちらをご覧ください。
⇒無差別曲線5つの性質とは?
今回は無差別曲線の5つの性質の残り3つを解説したいのですが、
限界代替率というものが絡んできますので
一緒に解説していきたいと思います。
限界代替率とは?
そもそも限界代替率とは何でしょう?
限界というのは限界効用などでも解説しましたが
『1単位当たりの』という意味です。
⇒限界効用と総効用とは?違いと求め方についても解説
それから代替というのは交換するという意味です。
なので限界代替率とはある物(X財)を1単位増やすために
もう1つ(Y財)は何単位削減できるか?という意味です。
別の言い方をすると限界代替率とは
ある財(X財)の消費量を1単位増やした場合、
同じ効用(満足度)を維持するために
もう1つの財(Y財)を何単位減らせるか?
という意味です。
限界代替率を公式にしてみると、、、
となります。
つまりXが1単位変化したらYがどれだけ変化するか?
というのを限界代替率の公式は意味しているわけですね。
たとえば速さってkm/時みたいな単位ですね。
これってkmという距離を時間で割っているわけですが
意味としては1時間変化したらどれだけ㎞(距離)が変化するか?
という意味ですからね。
これと限界代替率は同じです。
では例を挙げて説明していきますね。
X財(軸)にのどアメ、Y財(軸)にチロルチョコを
置きます。
で、上記図においてチロルチョコ20個に対して
のどアメ1個という効用を得ているとしますね。
ここでのどアメ1個(単位)増やしたときに
チロルチョコを何個減らせば、
さっきと効用が同じになるでしょう?
今回はのどアメ2個に対してチロルチョコ16個が
さっきと効用が同じとしましょう。
(それが上記図のピンクの点です)
さらに、のどアメを1個増やして3個になったとき
チロルチョコを前と同じ16個欲しいですか?
もうちょっと減るでしょう。
今回はのどアメ3個に対してチロルチョコ14個とします。
(ピンクの点参照)
さらにのどアメが4個になってきたら、
チロルチョコの個数は減ってくるでしょう。
限界代替率とは
ある財(X財)の消費量を1単位増やした場合、
同じ効用(満足度)を維持するために
もう1つの財(Y財)を何単位減らせるか?
でしたね。
前回の記事で説明しましたように
X財(のどアメ)を1個増やしたのに
Y財(チロルチョコ)を減らさないなら
これは効用が増えるわけです。
⇒無差別曲線5つの性質とは?
なので効用(満足度)を同じ状態に保つためには
のどアメを増やした分、チロルチョコをあげるなどして
減らさないといけないわけです。
で、のどアメが2個から3個に1個増えたときに
チロルチョコは16個から14個へと2個減っていますね。
そのため上記図に書いてあるように
限界代替率は2となります。
またのどアメが1個から2個に1個増えたときに
チロルチョコは20個から16個へと4個減っているので
ここの限界代替率は4となります。
最初の限界代替率は4でしたが次は2と
限界代替率が減ってきていますね。
これを限界代替率逓減の法則といいます。
無差別曲線の性質3右下がりになる
同じ効用を維持しようと思ったら
1個もらったら、もう片方は減らさないといけません。
なので、無差別曲線は右下がりになります。
無差別曲線の性質4.原点に対して凸
原点に対して凸というのは上記のようなグラフのことです。
原点に対して尖っているというイメージです。
無差別曲線は原点に対して凸になります。
無差別曲線の性質5.交わることがない
無差別曲線は満足度(効用)が等しい点の集合です。
効用が違うと上記のように交わることがありません。
以上で解説を終わります。