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1次試験

長期均衡とは?どんな状態か?公式とともにわかりやすく解説

長期均衡とは




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

今回の記事では長期均衡とはどういうことなのか、
どんな状態なのか?ということを分かりやすく解説します。

もちろん、長期均衡の公式についてもご紹介していきます。

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長期均衡とは?

長期均衡というのは『長期』の『均衡』のことですから
10年後、20年後どうなるか?みたいな話です。

長期均衡とは

長期均衡は試験だとグラフというより計算問題という形で
たまに出題されます。

なので、計算問題が解ける程度に長期均衡とは何か?
理解していきましょう。

たとえば、ネクタイとかティッシュペーパーとかどんな商品でも大丈夫ですが、
10年後とか20年後といった遠い将来を想像してください。
あなたは結婚しているでしょうか?
どこかの会社に就職しているでしょうか?
それとも会社を経営しているでしょうか?

とにかく10年後を想像してみましょう。
ここではタオルを作る会社にフォーカスしてみたいと思います。

タオルを作る会社は令和3年現在、日本に約700あります。
たくさんありますね。
そしてお互い、必死で競争しているわけです。

長期均衡は経済学の話で、前提が完全競争市場です。
完全競争市場とはどんな市場なのか?わかりやすく解説
完全競争市場の4つの条件についてわかりやすく解説
完全競争市場で利潤最大化するのはどんな時?

完全競争=プライステイカーです。
市場で決まった価格を会社も消費者も受け入れるしかないわけです。
これをプライステイク(価格を受け入れる)といって
そういう人たちをプライステイカー(価格を受け入れる人)といいます。

プライステイカーについてはこちらの記事でも解説しています。
完全競争市場とはどんな市場なのか?わかりやすく解説

価格は市場で決まってずっと一定です。
私たち1人1人は小さな存在です。
価格は勝手に変えられないという前提になっています。

これで

P(価格)=MC(限界費用)

が成り立ちます。
限界費用についてわかりやすく説明
限界費用・平均費用・平均可変費用の違いをグラフを使って解説

これにより利潤最大化の生産量が決まります。
なぜ限界費用=価格の時に利潤最大化するの?

で、長期均衡というのはどういう状況になるのでしょう?
どんどん会社が増えてきます。
お互いが熾烈な競争をしています。
理屈の上ではどういう状況になるのか?というと
長期というのは5年後、10年後をイメージしていただければOKです。

たとえば、タオルを作る会社がどんどん増えていきます。
「増えていきお互いが競争して結果としてみんな儲けがなくなっていきますよ」
という話が長期均衡です。
となると、これ以上は新しい会社は増えません。

なので、長期均衡の均衡というのは動かなくなる状態をイメージするとわかりやすいでしょう。
たとえば10年後はどこで落ち着くか?ということですが、
価格Pと限界費用MCは一致します。

P(価格)=MC(限界費用)

これは絶対に長期均衡の計算問題で使う公式です。

それと同時に各会社は競争が激化して
価格Pと平均費用ACがイコールになり儲けが出なくなります。
平均費用とは?グラフを使ってわかりやすく解説

儲けが出ないという状況になったら
もうこれ以上、新しい会社は増えません。
儲からないのに会社を作る人はふつういませんよね。
会社を作るのだってお金がかかりますからね。
儲からない(最悪赤字になる)のがわかっていてあえて会社を作るわけありません。

ということは、5年後、10年後を見据えた時にどんな状況になるのか?というと、

・P(価格)=MC(限界費用)
・P(価格)=AC(平均費用)

となります。

さらに三段論法で考えてみましょう。
三段論法というのは

A=B
B=C
なら
A=C

という話です。
人間は死ぬ。
ソクラテスは人間だ。
ゆえにソクラテスは死ぬ
みたいな話です。

長期均衡の公式

・P(価格)=MC(限界費用)
・P(価格)=AC(平均費用)
ならばP=MC=AC

ということです。

P=MC=AC
というのが5年後、10年後、20年後の世界です。
~年後は業務内容によって変わってきます。
オワコン化してきている業界なら5年後かもしれませんし、
今、旬な業界だったら20年後かもしれません。

P=MC=AC

というのは長期均衡の公式みたいなものなので、
絶対に覚えておきましょう。

市場長期均衡ということでどういう状況になっているか?
という計算問題が出たら、P=MC=AC
という公式を使って解くことになります。

あと1つ追加で。
P=MCは5年後でなくても今でも必ず等しくなります
どんな会社でもちょっとでも利潤を増やすことを考えてやってます。
だから、利潤最大化条件になる、P=MCは必ず成り立ちます。
なぜ限界費用=価格の時に利潤最大化するの?

5年後、10年後になってくると競争が激しくなるため
P=ACが成り立ってきます。

競争が激しくなるから価格と平均費用が一致して
どこの会社も儲けが出なくなってくるのです。
儲けがないというのはどういう状況か?というと
価格Pと1個作る時のコストが等しくなるということです。

市場の長期均衡は計算問題に注意なので
公式として覚えておきましょう。

次の記事では長期均衡の計算問題の求め方について解説していきます。
長期均衡価格の求め方を例題を使ってわかりやすく解説