参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
ここまでの解説で、限界費用、平均費用、平均可変費用を
1つ1つの記事で解説してきました。
⇒限界費用についてわかりやすく説明
⇒平均費用とは?グラフを使ってわかりやすく解説
⇒平均可変費用とは?わかりやすく解説
今回の記事では限界費用、平均費用、平均可変費用の違いを
グラフを使ってわかりやすく解説していきます。
限界費用・平均費用・平均可変費用の違い
前回までの記事までで、
3つのグラフを扱ってきました。
平均費用曲線(AC)、平均可変費用曲線(AVC)、限界費用曲線(MC)
⇒平均費用曲線の書き方
⇒平均可変費用曲線をグラフを使ってわかりやすく解説
⇒限界費用についてわかりやすく説明
ここで3つの曲線を同時に取り入れたグラフをご覧ください。
限界費用、平均費用、平均可変費用は3つとも
生産量が増えると、最初は減っていきますが、その後増えていくという点では
同じです。
ところで平均費用(AC)は従業員の人件費や水道光熱費など
全部が入っての平均です。
平均可変費用(AVC)はパート従業員の人件費といった変動費だけを
抜き出して計算しています。
つまり、AVCは水道光熱費の基本料といった固定費を抜いています。
だから、ACとAVCだったら固定費も入っているACの方が大きくなるので
ACの方がグラフでは上にきていますね。
こんな感じでAVCとACでは固定費用を含めるか含めないかで
グラフ上で違いとなって表れてきているんです。
では総費用曲線(TC)をご覧ください。
ACとAVCの求め方は以前の記事で解説しています。
⇒平均費用曲線の書き方
⇒平均可変費用曲線をグラフを使ってわかりやすく解説
平均費用(AC)の大きさは原点を通って補助線を引っ張って傾きを作るんでしたね。
ACが最小になるのはTC(総費用)と補助線がくっつく点でしたね。
なので点BでACが最小になります。
ところでTCに接線を引っ張って傾きを作るとMC(限界費用)になるんでしたね。
⇒限界費用についてわかりやすく説明
ということは接線引っ張って作った傾きMCとACが最小となる場合の傾きはイコールになります。
つまり、平均費用(AC)が最小のときに限界費用(MC)と同じになるってことです。
もう一度こちらのグラフをご覧ください。
これがMCとACの交点となります。
平均費用ACが最小のときは必ず限界費用MCと同じ大きさになるので、
平均費用ACが最小となる点を限界費用MCが通過しないといけないんです。
次に平均可変費用(AVC)をご覧ください。
AVCは固定費を無視します。
だから、固定費用FCのところを原点として考えると理解しやすいです。
そしてここから補助線を引っ張ったと考えるとよいでしょう。
で、引っ張った補助線とTC(総費用)がピタッとくっつく点が
AVC(平均可変費用)が最小となとります。
で、上記グラフのように点Aから接線を引っ張った傾きは限界費用MCとなり、
AVCが最小となる場合と同じになります。
ですので、上記のように平均可変費用AVCが最小となる点と
限界費用MCが一致するので交わります。
以上から、MC、AVC、ACのグラフを書きなさいという問題があった時に
こんなグラフは間違いになりますからご注意くださいね。
上記MC(黄緑色)は平均費用ACや平均可変費用AVCが最小となる点を
通っていないので間違いですからね。
気をつけてください。
構造上は平均費用ACと平均可変費用AVCが最小になったところを
必ず限界費用MCが通過していますのでご注意ください。
ここまで理解できたら損益分岐点がグラフ上のどこにあたるのかが
理解できるはずです。
⇒損益分岐点のグラフの見方についてわかりやすく解説