参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
この記事では損益分岐点のグラフの見方についてわかりやすく解説します。
損益分岐点のグラフの見方
まずこちらのグラフをご覧ください。
このグラフの意味が分からない方は
先にこちらの記事を読んで理解してからこちらの記事に戻ってきてください。
⇒限界費用・平均費用・平均可変費用の違いをグラフを使って解説
損益分岐点というのは赤字か黒字化の分かれ目を意味する点のことです。
で、赤字か黒字かの分かれ目である損益分岐点は平均費用(AC)の最低点である点Aとなります。
今例えば、ある会社が扱っている商品の価格が1000円だったとしましょう。
この1000円は上記グラフだとPAです。
で、大事なのが
P(価格)=MC(限界費用)で利潤が最大化する生産量が決まるってことです。
「よくわかりません」という方は先にこちらを読んでくださいね。
⇒なぜ限界費用=価格の時に利潤最大化するの?
すると価格PAが1000円だと決まれば、
PAから点Aに向かっていってください。
MCにぶつかったら今度は下におろしていきましょう。
こんな感じです。
するとQAとぶつかります。
このQAは生産量なのでたとえば1万個みたいな感じですね。
この1万個が利潤最大化のときの生産量になります。
だから価格が1000円だったら1万個だけ作れば
P(価格)=MC(限界費用)となり、利潤最大化の条件が満たされます。
ただ、このときいくら儲かっているのでしょう?
いくら儲かっているかは、絶対にAC(平均費用)を計算しないといけません。
AC(平均費用)はたとえば消しゴム1個を作るときのコストになりますからね。
ACは全部の費用が入っています。
光熱費、従業員の賃金などいろいろな費用(コスト)が入っていますから。
⇒平均費用とは?グラフを使ってわかりやすく解説
そこでAC(平均費用)を見ていきましょう。
なので、QA(1万個)から今度は上に移動していきます。
構造上はAC(平均費用)の最小点を必ずMC(限界費用)が抜けているんでしたね。
⇒限界費用・平均費用・平均可変費用の違いをグラフを使って解説
すると、今10万個作ったわけですが、結局、PAである1000円に戻ってくるわけです(グラフの青い矢印参照)。
この1000円はこの会社にしてみるとAC(平均費用)も1000円となります。
ですからAC=1000円です。
すると価格PAが1000円で1個作るときのコストも1000円ということは
この1000円というのはこの会社にとって利益が出ないわけです。
この1000円というのはAC(平均費用で1個当たりのコストのこと)が一番小さくなっています。
⇒平均費用とは?グラフを使ってわかりやすく解説
この1000円よりもこの会社が扱っている商品の値段が1円でも安くなってしまったら・・・
たとえば999円になってしまうと、
AC(平均費用)の最小点よりも値段が下に下がってきてしまいます。
そうなるとこの会社はどうやっても赤字になってしまいますね。
逆に1000円より高くなったら黒字になります。
だからACの最小点が赤字か黒字かの分かれ目になるわけですね。
だから点Aが損益分岐点ということです。
次に操業停止点について解説していきます。
⇒操業停止点はグラフのどこ?