参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
「GDP(国内総生産)とは何ですか?」
ということで、一言で簡単にいうと
『付加価値を合計したもの』です。
「付加価値って何?」って聞かれたら
付加価値とは
付加価値=売上ー仕入れ
のことです。
仕入れとはたとえば文房具屋のおばちゃんが
私たち消費者に販売するためにペンを業者から購入することです。
簡単にGDPとは何か?説明します
GDPはGross Domestic Productの略です。
Grossは総
Domesticは国内
Productは作ったもの
という意味になります。
ここで勘違いしないで欲しいのですが
「GDPとは日本国内にある会社の売上を合計したものですか?」
と聞かれたらYESと答えますか、それともNOと答えますか?
答えはNOです。
売上から仕入れを引かないといけません。
売上から仕入れを引いたものが付加価値で
この付加価値を全部合計したものがGDPです。
GDPとは何か?簡単に事例を使って解説
以下の事例を使ってGDPを計算してみましょう。
事例
・ニンジン農家がニンジンを1億円生産した
・カレーライスを作る加工食品会社が
ニンジンを仕入れて10億円分のカレーライスを作った
・スーパーが10億円分のカレーライスを仕入れて
消費者に向けて100億円分にカレーライスを販売した
ここでは農家がニンジンを作るときは
原料や燃料を仕入れたりするはず。
でも、そういうのを入れると難しくなるため
簡単に説明することができません。
そこでここではニンジン農家の人が
何にもないところから自力で1億円のニンジンを作ったと仮定します。
で、付加価値というのは売上―仕入れ
でしたね。
まずニンジン農家は0円から1億円分のニンジンを作ったので
付加価値は1億円―0円=1億円となります。
次に加工食品会社の付加価値は
10億円(スーパーに販売した)―1億円(ニンジン農家から仕入れた)=9億円
となります。
加工食品会社からは9億円の付加価値が出ました。
加工食品会社としてみれば1億円のニンジンを仕入れて
10億円のカレーライスを作ったということは
9億円だけ価値を膨らましているんです。
この膨らんだ9億円分の価値こそが付加価値です。
で、今度はスーパーが仕入れて
消費者に100億円で販売したわけですね。
スーパーが作った付加価値というのは10億円で仕入れてきて
100億円のカレーライスを消費者に販売するということなので
差額の90億円が、スーパーの付加価値になります。
で、これら全部の付加価値を合計したものがGDPです。
GDP=1億円+9億円+90億円=100億円
100億円がGDPとなります。
ところで、GDP100億円って、流通の最終段階であるスーパーの売上100億円と
一致するようにできているんです。
最後は結局、流通の一番最後にあるスーパーの売上と
GDPは一致するっことです。
ここで間違えないで欲しいのは
農家の売上1億円、加工食品会社の売上10億円、
スーパーの売上100億円を足し算しないってことです。
それぞれの売上を足したら1億円+10億円+100億円=111億円になりますが
こうなると、ニンジンの価値がニンジン農家、加工食品会社、スーパーで
それぞれダブって計算されてしまいます。
カレーライスの価値としてみても
加工食品会社とスーパーでそれぞれカウントされてしまうわけです。
こんな感じで売り上げを合計してしまうと
ニンジンやカレーライスの価値が2回、3回とカウントされてしまいます。
だからGDPを計算するときには付加価値を合計するんですね。
最後にまとめますと
GDPとは、簡単に説明すると付加価値の合計です。
付加価値というのは売上―仕入れです。
一般的な会社内で行ったら売上―仕入れ=利益ですから
簡単にいうと、利益の合計がGDPということになりますね。
続いてこちらの記事をご覧ください。
⇒GDPとGNPとNDPの違いとは?