参考文献・URL
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ここまでGDP、国内総生産について解説しました。
⇒GDPとは何か?簡単にわかるように解説します!
⇒GDPに含まれないものと含まれるものを例を挙げて解説
⇒GDPとは子供にもわかりやすく説明しました
今回は国内純生産(NDP)について解説します。
国内純生産についてわかりやすく解説
国内純生産はNDPで
Net Domestic Productの略です。
GDPのGのGrossは『総』、
NDPのNのNetは『純』を意味します。
ここでGDPのGはGrossです。
GDPのGrossとNDP(国内純生産)のNetの違いを意識して欲しいです。
で、GrossとNetの違いは
固定資本減耗です。
固定資本減耗というのは減価償却費のことです。
減価償却費というのは、たとえば車を考えてみましょう。
車は1年たったら、普通価値が下がります。
他にも機械や建物も1年使ったら価値が下がります。
これを金額で表したものが減価償却費です。
つまり減価償却費とはどれだけ価値が下がるか?数字で表したものをいいます。
この減価償却費を統計上は固定資本減耗と表現します。
なので固定資本減耗はどれだけ価値が下がったか?を数字で表したものです。
この固定資本減耗を国内総生産からマイナスして考えるのが国内純生産です。
つまり、
ということです。
国内総生産は付加価値の合計でしたね。
⇒GDPとは何か?簡単にわかるように解説します!
ただ、付加価値の中には
建物の減価償却費とかマイナスの部分が考慮されていません。
そこで、こういったマイナスの要素を引いて純粋な付加価値で考えるのが
国内純生産だということです。
たとえば国内総生産(GDP)が300兆円あったとして、
でも機械や建物の価値が20兆円下がったとしたら、
この20兆円を引いて考えれば、純粋な付加価値と考えます。
なので、300兆円―20兆円=280兆円が国内純生産です。
GDPのGross〈総)とNDPのNet(純)
の違いを意識していただけると理解しやすいでしょう。
市場価格表示の国内純生産
ここまで解説してきた国内純生産ですが、
要素費用表示という用語と区別するために
あえて、市場価格表示の国内純生産ということもあります。
で、市場価格表示の国内純生産はここまで解説してきた
国内純生産のことです。
なので、
ですからもし、何らかの試験で市場価格表示の国内純生産というワードが
出てきた場合には、通常の国内純生産(NDP)という意識で
問題を解いていきましょう。
一般的にマーケット(市場)というのは市場価格で表示するわけですから
市場価格表示の国内純生産=国内純生産という理解でお願いします。
要素費用表示の国内純生産
ここまでの話を前提にもっと細かく考えると
要素費用表示の国内純生産というものもあります。
要素費用表示の国内純生産は
市場価格表示の国内純生産ー(間接税ー補助金)
と表すことができます。
国内純生産はGDPから固定資本減耗を引けばよいわけですね。
それをさらにステップアップして要素費用表示に切り替えていきます。
要素費用表示を簡単にいうと
国内純生産を税抜きで表示するってことです。
で、
市場価格表示の国内純生産ー(間接税ー補助金)
のうち、間接税は消費税という理解で大丈夫です。
なので国内純生産から消費税を引いて
補助金を加えればよいということになりますね。
補助金はマイナスとマイナスでプラスになりますからね。
よって要素費用表示の国内純生産は
国内純生産から消費税を引いて補助金を加えれば完成します。
続いてさらにGNPについて詳しく解説していきます。
⇒GDPとGNPとNDPの違いとは?