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一般知識

アドルノの権威主義的パーソナリティについて簡単にわかりやすく解説

権威主義的パーソナリティ アドルノ




今回の記事ではアドルノの
権威主義的パーソナリティについて簡単にわかりやすく解説していきたいと思います。

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アドルノの権威主義的パーソナリティ

まず大前提ですが、アドルノさんは1903年生まれの社会学者です。
ユダヤ系の学者だったため
ドイツにいられなくなり
最初はイギリスにいましたが、後にアメリカにうつっていきました。

アドルノはどうしてナチスドイツが成立したのか?
というのが問題意識としてありました。

ここまでは大前提です。

アドルノさんの権威主義的パーソナリティは
公務員試験でもよく出題されているので
行政書士試験の一般知識や予備試験の短答でも
出題される可能性があるので、最後までご覧ください。

では本題に入っていきますね。
『権威主義的パーソナリティ』という本は1950年に出版されていますが、
アドルノだけで書いたわけではありません。
アメリカのカリフォルニア大学の社会学者と共著で書いた本です。
【中古】現代社会学大系 12 権威主義的パーソナリティ/T.W.アドルノ、田中 …

カリフォルニア大学はアメリカでは社会学の研究で
有名な大学の一つです。
社会調査的な部分はアメリカの社会学者が担当して
それをもとにして理論的な内容でアドルノが中心的な役割を果たしました。
ちなみにアメリカという民主的な社会においても
権威主義的なパーソナリティというのはみられます。

アドルノの権威主義的パーソナリティの特徴

では権威主義的パーソナリティにはどんな特徴があるのでしょうか?

特徴(1)伝統的な因習に対する無批判的同調

1つは『伝統的な因習に対する『無』批判的同調』です。
どういうことか?というと
もし『無』がついていない単なる批判的同調だったら
自分なりの考え方を持って同調するわけです。
でも、『無』批判的同調の場合には
自分なりの考え方を持たないで受け入れてしまうということです。

なので伝統的な因習に対する
無批判的同調とは長い間、
その社会の中で定着している伝統的な因習とか
習慣、ふるまいなどに対して
無批判的に全面的に受け入れるということです。

特徴(2)権威的な存在への非合理的な従順

2つ目は『権威的な存在への非合理的な従順』です。
社会の中で権威のある存在というものに対して
『非』合理的な従順です。

もし『合理的』な従順であれば
自分なりに納得して従うということであれば意味がありますよね。
でも権威主義的パーソナリティの場合は『非合理的』な従順です。
自分なりに意味がわからないままに受け入れてしまうということです。
権威のある存在に対して自分が納得して従うのは合理的な従順。
でも非合理的な従順は納得して従っていません。
納得いかないままに権威ある存在に従ってしまうということ
です。
こういう特徴が権威主義的パーソナリティにはあります。

特徴(3)弱い人々に対する攻撃性

特徴の3つ目は弱い人々に対する攻撃性です。
これはわかりますよね。
ある意味弱い者いじめです。

アドルノの権威主義的パーソナリティの特徴まとめ

アドルノの権威主義的パーソナリティの特徴は

(1)伝統的な因習に対する無批判的同調
(2)権威的な存在への非合理的な従順
(3)弱い人々に対する攻撃性

の3つでした。

たとえば(2)と(3)をみると
これは前回解説しましたが、サドマゾ的な性格ですよね。

特徴(2)の権威的な存在への非合理的な従順というのはマゾ的な性格ですよね。
権威のある存在に対して非合理的に全面的に受け入れるわけですから。

特徴(3)の弱い人々に対する攻撃性は
攻撃することによって快感を得るわけですからサド的な性格ですよね。

なので特徴(2)はマゾ的な性格で
特徴(3)はサド的な性格だから
権威主義的なパーソナリティも前回解説したフロムも権威主義的な性格と同じように
サドマゾ的な性格を併せ持っているということになりますね。

以上のような特徴を権威主義的パーソナリティは持っています。

もし行政書士試験、予備試験、公務員試験で権威主義的パーソナリティが出題されるとしたら
特徴(1)の伝統的な因習に対する『無』批判的同調の『無』をなくして
批判的同調という選択肢にしたり、
特徴(2)の権威的な存在への『非』合理的な従順の『非』をなくして
合理的な従順という選択肢にしたりしてくる可能性があります。

こういうところを意識して覚えるようにしましょう。
気をつけてくださいね。

以上で解説を終わります。

もしフロムの『監獄の誕生』についての記事を読んでない方はご覧ください。
今回の記事とつながっていますからね。