※アフィリエイト広告を利用しています

一般知識

マスメディアの2つの機能とは?わかりやすく解説

マスメディアの機能




この記事ではマスメディアの2つの機能についてわかりやすく解説していきます。

スポンサードリンク




マスメディアの2つの機能

マスメディアの機能は大きく分けると2つあります。

マスメディアの2つの機能とは

(1)顕在的機能(ラズウェルが主張)
(2)潜在的機能(ラザースフェルドとマートンが主張)

のことです。

ラズウェルの顕在的機能

潜在、顕在というのは社会学でマートンがよく主張する話になります。
なので知っておいて損はないでしょう。
顕在的機能と潜在的機能について例を挙げてわかりやすく解説

顕在的機能の顕在というのは明らかになっているということです。
だから、顕在的機能とは市民(社会の成員)が認知しているもののことです。
私たち社会にいる人たちみんなが認知しているということになります。
みんなが「マスメディアってこんな働きしているよね」とわかっているということです。

ところでラズウェルは顕在的機能の役割として社会(環境)の監視機能があると主張しました。
例えばニュース番組が該当します。
ニュース番組で社会で起きた出来事を報道することで
みんなが認知できるようになりますよね。

それから『社会諸部分の相互の関連付け機能』も顕在的機能としてあります。
複数の事件をまとめて解説していくイメージです。
たとえばニュース番組ではなくてNHKでいうと『持論公論』という番組が該当します。

あと新聞の社説も『社会諸部分の相互の関連付け機能』に該当します。

それから『社会的遺産の世代間伝達機能』も顕在的機能の1つです。
日本の文化を伝えていく機能がメディアにもあって
例えば「ゆく年くる年」という番組が大みそかにあります。
「ゆく年くる年」って絶対に除夜の鐘を打っている映像を出して
「こういうのが日本の大晦日ですよ」みたいに植え付けてきます。

あなたはもしかしたら大晦日はアーティストの年越しライブを見ているかもしれません。
でも、冬だとコタツがあってみかんがのっていてみたいな
そういうものが日本なんだということを思わせるような機能が『社会的遺産の世代間伝達機能』です。

あともう1つの具体例はサザエさんです。
サザエさんの家というのは今、失われたものはいっぱいあるわけです。
今東京都内で平屋なんてありえません。
サザエさんの家って世田谷区です。

世田谷区で平屋の家って相当贅沢です。

地価が高いからマンションが高層化していきます。

でも、サザエさんの家は平屋ですし
なおかつフネさんは日本文化を背負っています。
日常生活で着物を着ている人ってそうはいないでしょう。
フネさんは着物を着ています。

しかもサザエさん一家は核家族ではありません。
波平さん、フネさんというおじいちゃん、おばあちゃんがいて
サザエさん、マスオさんという夫婦がいて
イクラちゃんという孫がいます。
だから三世代同居です。

しかもサザエさんの家にテーブルはありません。
ちゃぶ台です。
令和のこの時代にちゃぶ台なんてありませんよね。
ちゃぶ台がある家なんてサザエさんの家くらいでしょう。

そのくらい日本の昔からのものが全部凝縮されているわけです。

またサザエさんの興味深いところといえば
季節ごとにみていくと、中秋の名月だったら
中秋の名月に近いネタ、
ひな祭りだったらひな祭りのネタをやります。

だからサザエさんを見ることによって
日本の年中行事がわかるわけです。

そういう機能がメディアの中にあります。

あとラズウェル以外の人だと『娯楽の提供機能』が
顕在的機能にはあると主張した人もいました。
『娯楽の提供機能』はチャールス・C・ライトが提唱しました。

『娯楽の提供機能』というのは
例えば午後7時にNHKのニュースがありますが
NHKのニュースの時間帯に民放各局はニュースはやりません。
何をやっているか?といったらお笑い番組とか旅番組をやっています。
なぜ民放はお笑い番組などをやるのでしょう?
NHKを見させないためです。

つまりNHKのニュースを見るよりお笑い番組や旅番組を見た方がいいという話です。
そうすると政治のことを考えなくなるということです。
こういう効果が『娯楽の提供機能』にはあるということです。

ラザースフェルドとマートンの潜在的機能

潜在的機能というのは認知していないということです。
みんながわかっていない、認知されていないものを潜在的機能といいます。

潜在的機能として『地位付与の機能』があります。
メディアが取り上げたものというのは、
何となくすごいんじゃないか?
と思わせる機能のことです。

例えばラーメン屋とか、カレー屋が神保町には多いです。
神保町だとある喫茶店のナポリタンが名物だとよく取材されています。

でも実際に神保町のその喫茶店に行った人の間では
「あの店の名物だっていうナポリタンってまずいよね」みたいに
言われたりします。

でもテレビや雑誌でそこの喫茶店のナポリタンはいつも名物として取り上げられます。
そうすると観光客が来てそこのまずいナポリタンを食べることになります。
そういうものはメディアが取り上げたからあたかも美味しいかもしれないという地位が与えられます。
そういうことが起きているということです。

それから潜在的機能として『社会規範の強制機能』があります。
いろんな事件が起きた時にメディアはいろんなことを言って責めるわけです。
一番典型的なものは何か?というと芸能人の子供が起こした不祥事です。
たとえばある芸能人の子供(成人している)が犯罪を犯したとしましょう。
するとその子供の親(芸能人)がテレビに出ず自粛したりします。

こういうのが社会的規範の強制機能です。
具体例は親の責任論です。

犯罪を犯した芸能人の子供は成人です。
なのに自粛する必要があるのでしょう?
こういうのを『親の責任論』といいます。
子供がやったことに対して親が責任を取りなさいということが
常に出てきます。

他に潜在的機能として『麻酔的逆機能』があります。
麻酔的逆機能は政治的無関心の原因の一つです。
政治的無関心についてわかりやすく解説

選挙の事前予測が該当します。
例えば自民党が勝つとわかったら選挙に行かない人がいますよね。
あまりにも情報が先行すればするほど
投票に行かずに諦める人がいますね。

こういうのが麻酔的逆機能です。

今回の記事は以上になります。