今回の記事ではシカゴ学派の都市社会学について
わかりやすく解説していきます。
シカゴ学派の都市社会学
シカゴ学派の都市社会学について公務員試験でよく出題される理由
シカゴという大都市でいろんな都市問題とか社会問題が起こって
それを実践的に解決するような、
そういう社会学というのがシカゴ大学の社会学の特徴なのですが、
それと同じような問題というのが日本の大都市東京でも起こっています。
【大阪都構想Q&A】時代感覚に沿ってということだろうと思う。東京は都区制度で一極集中の流れができた。大阪は万博を機に市と府のインフラ競争で都市基盤が整った。でも、今はどうか、むしろ、都市問題はインフラではなく、貧困、高齢化、ストレスなど住民目線に特化した政策のための分権が必要では? https://t.co/rYg4T6aJJO
— 辻よしたか 大阪市会議員 東住吉区 (@ytsuji2001) October 12, 2020
東京だけではないです。
他には大都市大阪であったり、京都、名古屋、札幌、福岡。
そのようなところは様々な都市問題とか社会問題が
都市においてはでてきます。
8月23日~24日の2日間、福岡の香椎教会にて学生YMCA夏季学校が開催されました!
今回は学生が主体となって各地域の都市問題について調査し、ゼミ形式で討論を行った他、交流会で親睦が深まりました。
そして会場やその他の準備をしていただいた香椎教会の野田先生、誠にありがとうございました! pic.twitter.com/lIYVPCo3hK— 公式 熊本大学YMCA花陵会(担当ピグモン) (@kwaryokwai) August 25, 2023
そういう都市問題の解決というのが行政に求められます。
様々な問題、たとえば貧困や高齢化。
そういうことが都市においては頻発して起こります。
どうしてそういう現象が起こってしまうのか?
そしてそれを解決するための対策を立案して実行していくわけです。
行政の仕事した経験からわかるけど、都市問題の大小何にしてもその解決プロセスは、時間かかるし労力の割に得られるものは小さい
— ほっとカラあげ (@hotkaraage) November 6, 2022
シカゴ学派の都市社会学というのは
まさに日本の都市問題と共通する様々な問題点を抱えています。
公務員試験で東京都とか大阪、そういったところを受験するような人たちは
都市問題について関心を持って欲しい、
そのような試験委員の意図があるのでしょう。
だからよく出題されます。
だから知っておいてほしいと思って以下、解説しますね。
シカゴという都市の特徴
まずシカゴという都市の特徴について解説していきますね。
19世紀末のアメリカというのは南北戦争が終わって
南北のアメリカが1つに統一されていきます。
「ここは塩湖だ。魚は住めるし漁業も出来る。しかし農業用水にはならない。そんな湖に貴重な淡水が流れて込んでは蒸発していく」
時あたかも19世紀末。アメリカでは南北戦争が決着し、綿花プランテーションで栄えた南部は奴隷労働を撤廃し、全世界で綿花の価格が高騰していた。
— エリザ (@elizabeth_munh) November 13, 2021
そのあとから急激に産業化を推進していくわけです。
そうすると農村から都市への人口の移動が起こります。
都市においていっぱい工場が作られます。
その工場で働く労働者が必要になります。
ではどういう労働者たちがそこにかけつけていくのか?
というと農家の次男とか三男とか、
そういう人たちが都市へと移住して都市の工場での労働者として
働くようになります。
それからアメリカというのは自由の国です。
自由の国アメリカってよくいいますよね。
何でもありの世界です。
アメリカ以外の国でうまくいかなかった人というのが
自由の国アメリカに行けば職にありつくことができる。
そういう人たちが移民の群れとしてアメリカを目指してやってきます。
南米から北米を目指してとか。
あるいはヨーロッパやアジア、アフリカから北米を目座す。
そんな感じで多数の移民の人たちがアメリカへと流入していきます。
そのことによってシカゴという都市も急激に膨張していきます。
そういう背景があります。
急激に都市が膨張するとどんな問題点があるのでしょう?
たとえば仕事が上手くいかなくて
生活ができなくなった人。
こういう人たちはお金をあまり持っていませんよね。
そんな人たちが夢を求めて都市にやってきます。
どうなるでしょう?
危ないですよね。
お金がなくて困っている人が手っ取り早く
お金を稼ごうと思ったらどうなるでしょう?
もしかしたら強盗したりするかもしれません。
だから犯罪が都市においては起こりやすいわけですね。
それから高い家賃のところにお金がない人は住めませんよね。
だから低家賃のところに住むしかありません。
場合によっては使ってないような無人のビルに潜り込んで
不法に住み着く人たちもいます。
そうすると秩序が乱れます。
犯罪や非行の温床となります。
そういうような問題がシカゴという都市においては
急激に広まってしまったのです。
シカゴ大学に作られた社会学部に集まっている研究者たちのことをシカゴ学派といいます。
アメリカの大学で一番最初に社会学部が作られたのは実はシカゴ大学の社会学部です。
1892年のことです。
それから120年ちょっとたちましたが、
その間にアメリカの社会学が急激に発展しましたが
初期のアメリカの社会学をリードしたのが
シカゴ大学の社会学の人たちということになります。
シカゴ学派の人たちは先ほど解説したように
移民が流入してくる。
それからアメリカにおいて急激に都市化、産業化が発展してくる。
そのことでシカゴという都市にどんどん人が集まってくるようになりました。
急激に人口が膨張します。
そういう中で様々な社会問題というのが多数発生し始めました。
たとえばスラム街が形成される。
それから犯罪とか非行が多発します。
シカゴ大学の社会学の特徴というのは
フィールドワークです。
つまり足を使って調査するということです。
スラムとか犯罪、非行が多発しているかどうか?
シカゴ学派の研究者たちは
まずその現状を足を使って調べていきました。
そして調べたら解決策を立案していきます。
また、シカゴ市の行政当局とタイアップして
問題の解決に当たっていこうとしました。
これがシカゴ学派の特徴です。
つまりシカゴ学派は実践志向が非常に強かったということです。
机の上で何か書物を読んで考えるような
机上の学問ではなかったということです。
足を使って問題が起きているところに行って実態を調べる。
きわめて実践志向の強い学問でした。
具体的には社会調査で実態を調べていました。
そういう特徴をもった都市社会学というのがシカゴ学派において作られました。
そういう形でできたシカゴ学派の都市社会学ですが
その主要なメンバーの学問について今後解説していきたいと思います。
今回の記事は以上になります。