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一般知識

議院内閣制と大統領制の違い

議院内閣制 大統領制 違い




前回の記事では権力分立について解説しました。
モンテスキューとロックの権力分立論の違いとは?わかりやすく解説

権力分立というものが考え方としてありますが
その考え方を現実に起こしてみたら・・・
世界に2つの流れがあります。

それは議院内閣制と大統領制です。

今回の記事では議院内閣制と大統領制の違いについて
分かりやすく解説します。

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議院内閣制と大統領制の違いとは?

議院内閣制と大統領制の違いは
以下の図に表れています。

議院内閣制 大統領制 違い

上記図がイメージできれば議院内閣制と大統領制の違いが理解できるようになります。

議院内閣制

国民(有権者の事)が内閣を選んでないですね。
大事なことは国民が行政権のリーダー(内閣総理大臣)を直接選んでいないということです。

日本は議院内閣制ですよね。

日本において有権者は議会のメンバー(国会議員)を選ぶだけ。

有権者に選ばれた議会のメンバー(国会議員)が
行政権の担当者(内閣総理大臣)を選んでくれるという形になっています。
議院内閣制においては根本的なところを見ましょう。

議院内閣制 大統領制 違い

そして内閣(行政権のリーダー)は
信任に基づいて選ばれています。
行政府(内閣)が立法府(国会)の信任の上に成立するってことです。
そして国民が行政権の担当者を選出しないというのがポイントになります。

それからイギリスにおいて議院内閣制が発達しました。
また、第一院という言葉があります。
どっちの方が力が強いか?といったときに
「こっちの方が力が強いよ」みたいに言うことができる議院があります。
たとえば日本だったら衆議院。
衆議院には優越というものがあります。
こういうのを第一院といいます。

イギリスだったら第一院は下院になります。
第一院における多数派から首相が選出されます。

現在衆議院を牛耳っている自民党から
内閣総理大臣が生まれているということになります。

大統領制との大きな違いとしては
立法権と行政権が協力関係にあるという点です。
たとえば内閣がこういった政治をしたい、
こういった法律を通したいとなったら
国会がやってくれます。

どうしてか?
議会の多数派が行政権を担っているわけです。
国会(議会)というものは
与党の手中にあるってこと。
だから法案がバンバン通るわけですね。

また内閣には議会の解散権があります。
逆に議会には内閣に対する不信任決議案を提出することができます。

こんな感じで信任の上に成り立つように
制度化されています。

ここで補足を。
単一国家と連邦国家の違い。
日本は単一国家です。
これに対して連邦国家というのは国の中に国を持っています。
そのことを支分国(しぶんこく)といいます。
例えばアメリカ合衆国にあっては州、ロシア連邦にあっては共和国という感じです。
アメリカ合衆国の中に何が入っているか?
というと50個州が入っています。
ロシア連邦といったら自治共和国を含めて
いろんな国が入っているわけです。

州といったり国といったり面倒くさいですよね。
だから抽象的な表現として支分国というような言い方をします。

ちなみに日本の都道府県は支分国ではありません。
単なる中央集権のもとでの地方自治組織なだけです。

大統領制

議院内閣制 大統領制 違い

行政府の長である大統領に強い権限が与えられています。
通常、行政権を担当する大統領というのは
国民から選ばれます。

そうすると一般的に大統領制というふうに言われるようになります。
行政を担当する大統領は立法を担当する議会とは無関係に選出されます。
議院内閣制と違うのは国民が行政権のリーダーを選んでいます。
だから上記図のように大統領制の場合は国民から上に向けての矢印が2つありますね。
ここが議院内閣制と違います。

また、立法府と行政府が協力関係にありません。
役割が厳格に分離されています。
むしろ対立していて当たり前の関係です。

2023年現在、アメリカの大統領はバイデンさんです。
民主党の大統領です。
では議会の民主党の議員さんたちはもろ手を挙げて
バイデンさんの政策に賛成しているか?
といったらそうではありません。

そこがアメリカの面白いところです。
立法府と行政府はそれぞれ別物だってことです。
そうすることによって相互に抑制・均衡を保つことができます。
三権分立の実を上げることができるのです。

kの記事では議院内閣制と大統領制の違いについて解説しました。
以上で解説を終わります。