※アフィリエイト広告を利用しています

一般知識

ミヘルスの寡頭制の鉄則とは?わかりやすく解説

寡頭制の鉄則




こういうツイートを発見しました。

「寡頭制の鉄則?」ってなる方が多いのではないでしょうか?
そこで今回の記事では寡頭制の鉄則とは何か、わかりやすく解説していきます。

スポンサードリンク




ミヘルスが提唱した寡頭制の鉄則とは?

寡頭制の鉄則はロベルトミヘルスの主張になります。
政治学のところで普遍的なエリート論を学びます。
今後、当サイトでも普遍的なエリート論について解説する予定です。

ところで普遍的なエリート論で出てくる3人の学者の名前を知ってますか?

普遍的なエリート論で出てくる3人の学者は

・モスカ
・パレート
・ミヘルス(寡頭制の鉄則)

です。

ロベルトミヘルスの代表作はこちらです。
現代民主主義における政党の社会学 [ ロベルト・ミヘルス ]

寡頭制の寡は『少ない』という意味です。
頭は『かしら』という意味合いなので、『リーダー』の意味合いで使われています。
だから寡頭制は少ないリーダー、少数のリーダーという意味です。
少ないは1人ではありませんし、たくさんでもありません。
少数のリーダーによって支配されていく鉄則が寡頭制の鉄則となります。

ミヘルスが活躍していた当時の政党の中でもっとも民衆的な政党というのは
ドイツの社会民主党でした。
ワイマール憲法の中で世界で初めて社会権が規定されました。
そのワイマール憲法の制定に力を尽くした政党がドイツの社会民主党でした。
そんなこともあって、
その当時、世界で最も民主的な政党だと言われていたのです。

ミヘルスは社会民主党を研究しました。
するとその社会民主党においてさえも政党の組織の規模がどんどん大きくなると
その政党の実権というのは一部の幹部に委ねられるようになってしまったのです。
「いわんや、それ以外の組織をや」ということです。

そういうことを言ったのが寡頭制の鉄則です。
鉄則というのは法則よりももっと厳しいものです。
法則には例外があります。
例外なしに認められる原則が寡頭制の鉄則です。
例外はありません。
少数者が多数者を支配する構造は例外なしに認められるというのが寡頭制の鉄則です。

もう少し詳しく解説しますね。

ミヘルス(ミヒュルス)は社会民主党に入党して平等な社会の実現を目指しました。
もともと社会主義は平等を目指すという思考があります。
資本主義はどうしても格差・不平等を作り出すから
これを乗り越えて平等な社会を実現するというのを理想としているのです。

社会民主党も社会主義政党ですから
組織の中は平等に運営されているだろうと思われるかもしれません。
でも、実際はすごく上下関係が厳しいようです。

むしろ一部のリーダーが動かしているだけの組織になっていきました。
どうしてでしょう?
少人数だったらみんなで一緒に話し合って仕事を進めていけばいいじゃないですか。
でも、組織の規模が拡大していって10人、100人、1000人、1万人となっていくと
みんな全員で集まって話し合いを進めることは難しくなってきます。
例えば1万人で集会を開くなら東京ドームとか
横浜アリーナとかそういったところで集まらないと難しいですよね。
かといってZoomで会議といっても1万人となるとみんな画面におさまりきらないですし・・・。

しかも、みんなそれぞれ得意分野や不得意分野があるわけですから
分業した方が都合がよいわけです。

分業がどんどん進んでいくと
結局は全員が参加することはできなくなっていくでしょう。
民主的であることとスピード・能率を重視することは相反するところがあります。

民主的であることというのはみんなの意見をしっかり聞かないといけません。
となると、その分、時間がかかります。
これに対してスピード重視するなら少人数で決めた方がよいわけです。
組織が小さいなら民主的かつスピード重視が可能かもしれません。
これが組織が大きくなって、スピード重視で物事を決めるのは民主的な運営だと難しくなります。

結果、ピラミッド型の官僚制的な組織になっていくだろうと考えたのが
ミヘルスの主張になります。

以上で寡頭制の鉄則についての解説を終わります。