今回の記事ではガルブレイスの依存効果とはどういう効果のことを言うのか、
わかりやすく解説していきたいと思います。
ガルブレイスの依存効果とは?
ガルブレイスさんは経済学者で、
アメリカの資本主義の問題点なども指摘しています。
まずガルブレイスさんは1950年代の先進国のことを『豊かな社会』と呼びます。
ガルブレイスさんがいう『豊かな社会』とは
『生きるための最低限の必要から解放された社会のこと』です。
昔は食べるものがない、着る服がない、
住む家がないという最低限の生物学的な欲求も満たされないような状況でした。
でも、1950年代に入ると
もちろん貧困層もいましたが、大部分の国民は家も服も食べ物もあり、
最低限の生きるための必要性は満たされているという社会でした。
だからガルブレイスさんは『豊かな社会』といったわけです。
ところで、経済学で限界効用逓減の法則がありますね。
⇒限界効用逓減の法則について例を挙げてわかりやすく解説
⇒限界効用逓減の法則の具体例を挙げてみると・・・
限界効用逓減、つまり最初のうちはありがたみがあります。
たとえばラーメン。
1杯目はおいしいです。
でも2杯目はだいぶお腹いっぱいです。
3杯目になったら、ほとんどの人は「もういらないよ!」ってなるでしょう。
こんな感じでだんだん数が増えてくるとありがたみが減っていきます。
これが限界効用逓減の法則です。
すると、生きるか死ぬかギリギリで食べ物がないとか着る服がないというころは
ありがたいわけです。
でも先進国になったら食べ物も服も満たされているわけですから
だんだん欲望って減ってくるのではないか?と考えられるわけです。
でも、不思議なことに豊かになればなるほど
むしろ欲望が増えていくという限界効用逓減通りにいきませんでした。
ではこの欲望はなんなのでしょうか?
ガルブレイスさんは「これは人間の本来のものではない。メディアによって
無理やり作り出された欲望だ」と主張しました。
このことを依存効果といいます。
メディアのメッセージに依存することで作られたものだということです。
以上でガルブレイスの依存効果についての解説を終わります。