前回の記事ではコーエンの非行下位文化理論について解説しました。
⇒非行下位文化理論とは?わかりやすく解説
今回の記事ではホワイトカラーの犯罪について解説します。
ホワイトカラーの犯罪とは?
ホワイトカラーの犯罪というのは
肉体労働者じゃなくて事務労働者による犯罪のことです。
事務職、管理職、専門職のことをホワイトカラーと呼びます。
一般的には低所得層・肉体労働者が犯罪を犯しやすいという
誤った社会通念がありました。
ところがサザーランドさんが調べてみた結果、
世間的に見てエリートと呼ばれる人の方がよっぽど
ひどいことをやっていることを突き止めました。
たとえば2020年12月現在、こんな犯罪がありましたね。
第一生命元社員、客から不正に19億円 山口県警に告発:朝日新聞デジタル https://t.co/ogmENYAFre最近にない詐欺事件、19億は凄いよね〜😓流石大手保険会社の調査役、89歳なのに凄いね…これで又、保険会社の社員も働く上で厳しくなるのは間違い無しだ〜😡😡😡
— 銀座・姫 (@Mie02034167) October 4, 2020
生命保険会社の元社員が19億円もの金額を詐欺したという事件です。
どんなに頑張っても一般人なら19億円ものお金を使い切ることなんてできないでしょう。
また仮に銀行強盗みたいな凶悪犯罪でもせいぜい3億円程度でしょう。
最近、世界中の取引所でハッキング事件が多発している。
1960年後半から1970年位までよく銀行強盗や3億円現金輸送車を襲う事件が多く。刑事ドラマでも良く見かけた。
取引所のハッキングも同じやと思う。
その時、お金価値は下がらなかった。
結局、セキュリティの甘さが問題。— AURA MASTER@YouTuber「コラボ出演者 募集中」 (@2002AURA) February 2, 2019
ではどうして生命保険会社の元社員が19億円ものお金を詐欺できたか?
というと、大手保険会社の調査役という立場を悪用したからです。
つまり、その辺のコンビニで強盗したって、
せいぜい10万円程度でしょう。
むしろ低所得者層の方が社会的に地位が低い人なので
どうせたいした権限がありません。
悪いことをやろうとしたってたいしたことができないです。
エリートの方が決定権を持っているので
大きなお金を動かせる分だけ本気で悪いことをやろうと思ったら
巨悪な事件を起こすことができます。
一方、エリートというのは制度を作る側なので
悪いことをしてももみ消すことができたりします。
また、日本の場合、経済犯罪に対して罪が緩いです。
10万円窃盗するのと、19億円詐欺するのと
懲役の最高刑がそんなに変わらなかったりします。
そういう意味で目だないけども
実際はエリートの方が悪いことをやっていたりします。
これがホワイトカラーの犯罪です。