犯罪に関する研究と言うのは昔からいろいろあります。
昔ながらの犯罪学というのは個人の特徴の1つになる、
心理的な要因や遺伝的な要因で説明することが多いです。
犯罪者というのは心がねじ曲がっているみたいな感じです。
ではこの犯罪者というのは社会的な要因で説明するとどうでしょう?
つまり周りの影響(社会的な影響)です。
社会的な影響で犯罪を説明する理論の1つが
今回解説する非行下位文化理論です。
非行下位文化理論についてわかりやすく説明します

ある大学のナンパサークルの男性の中では当たり前のことが
一般的な社会では犯罪に当たる行為ってあるわけです。
たとえば、女性をナンパしようと激しくつきまとう行為。
やりすぎたら地域によっては迷惑防止条例違反になることがあります。
「今日は~地域にナンパしに行こう」とある地域にやってきて
しつこいくらいのつきまとい行為をしたら
迷惑防止条例違反で捕まる可能性だってあるんです。
日本全体として女性をナンパすることは合法でも
あるエリアでは犯罪になることがあります。
こういう話をコーエンの非行下位文化理論と言ったりします。
下位文化というのは全体(日本とか)から見た時に一部だけ(たとえば東京都足立区だけとか)で
共有されている文化のことをいいます。
たとえば、アメリカ全体でいうとカリフォルニア州の文化を下位文化といいます。
下位文化は英語にするとサブカルチャーといいます。
趣味の世界でサブカルチャーとかサブカルって言ったりしますね。
たとえば、ゲームとかアニメとかサブカルとかサブカルチャーって言うことがありますね。
もともとは一部の愛好家だけのもので、全体ではなくて一部のマニアだけで
共有されている文化だということでサブカルチャーといいます。
若者文化の中では全体からすると違法なことが
当たり前のようにかっこよく描かれることがあるわけです。
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たとえば、ビーバップハイスクール。
高校生が集団で喧嘩したりしているわけです。
こういう映画やアニメを見ていると集団で喧嘩することが当たり前のような
気持ちになってくるかもしれません。
でも日本全体社会でみたら
これは違法行為です。刑法の規定に引っかかって逮捕される可能性だってあるでしょう。
このようにビーバップハイスクールの中の世界のような小さな文化の中では
当たり前のようにやっているけど、全体からみたら
やっていることがズレているから犯罪となります。
続いてホワイトカラーの犯罪について解説します。
⇒ホワイトカラーの犯罪とは?わかりやすく解説