一般知識

ルボンの群集心理(群衆心理)とは?わかりやすく解説

群集心理 ルボン




ルボンさんが書いた群集心理という本は『群衆』心理であったり、『群集』心理であったり
人によって使う漢字が違ったりします。
なので、ちょっとややこしい印象を持っています。

今回の記事ではそんなルボンさんが書いた群集心理とはどういうことなのか、
わかりやすく解説したいと思います。

スポンサードリンク




ルボンの群集心理(群衆心理)とは?

まずルボンさんの主張する群集心理というのは
社会学の大衆社会論の一種で、非組織集団に該当します。

非組織集団の中でも

・群集
・大衆
・公衆

の区別というのが有名です。

今回のルボンさんの群集心理は『群集』に該当します。

群集は人が群れている状態を指しています。
たとえば、前近代社会だって祭りなどで人が大騒ぎすることはありました。

ちなみに社会学では

・近代社会というのは資本主義社会
・前近代社会というのは封建社会

という意味合いで使うことが多いです。
知っておいて損はないでしょう。

たとえば日本だったら明治以降を近代社会と呼ぶことが多いですね。
西ヨーロッパだったら15世紀末以降の大航海時代以降を近代と呼ぶことが多いです。

こんな感じで前近代社会かどうか?って学者によって定義があいまいなので、
この記事ではだいたい15世紀より前くらいかなくらいのイメージでOKです。

話を元に戻します。
前近代社会でも祭りはあったでしょう。
そこで集まる人たちはみんな顔見知りです。
「おお、松ちゃん、最近、奥さんとうまくやってるの?」
みたいな会話が祭り会場であったかもしれませんね。

そして祭り会場で話が盛り上がったりして大騒ぎすることもあったでしょう。
みんな顔見知りですから、緊張したりして打ち解けないということはなかったはずです。
その祭り会場はみんな知っている人ですから。

では現代はどうでしょう?
大都市だと祭り会場くらい大きな規模になると知らない人だらけ。
見知らぬ人が一か所の会場にたくさん集まることだってあるわけですね。

たとえば東京ビックサイトなんて
毎日のようにいろんな催し物をやっているので
見知らぬ人が同じ会場内にいっぱい集まります。

でも何かをきっかけにその場にいる人たちが連帯感を持つことがあります。
たとえば、新宿駅前にスクリーンがありますが

あそこのスクリーンのところに巨大な3D猫の映像が流れてると
そこでスクリーンを見ながらみんな「三毛猫がいる!」って盛り上がったりするわけですよ。
そこに集まる人は年齢も性別の考え方もバラバラの人たちであって
たまたまその場所、その時間にいた人たちです。
でも、一体感を持ってしまうことがあります。

こんな感じでまったく見知らぬ人がいっぱい集まってグループができるというのは
近代的な現象になります。

ですがルボンはエリートな人です。
ルボンさんは1841年生まれで名門パリ大学卒業。
レジオンドヌール勲章というフランスの栄典を授与されている方です。
国からも認められた偉い方でした。

そんなこともあってか、浮かれたことが大嫌いだったようです。
「外でみんないっぱい集まって「ワーワー」群集が騒いでいるな」
と鬱陶しそうな顔をしながら見ていたかもしれません。

「群集は自分一人一人は無責任なくせして
集団になると好き放題暴れるというのはいかがなものか」と思っていたようですね。

群集心理とは一人一人であれば合理的な物事の判断ができたとしても
集団になると感情的になるし、非合理的になる
とルボンさんは考えました。

だからルボンさんは
「このような群集がのさばるような世の中はよくない!」
と考えていたようです。

これがルボンさんが考えた群集心理です。

たとえばルボンさんは
群衆というのは衝撃的な話に心を動かされてしまう傾向があるので
人心を掌握するために物語はうってつけの材料だと考えていたようですね。

栄典を授与されたくらいの偉い先生だと
「そんな物語に騙されてんじゃないよ!」
って冷静な目で私たち凡人を診ていたのかもしれませんね。

ルボンさんの群集心理を読んでみたい方はこちら
群衆心理 (講談社学術文庫) [ ギュスターヴ・ル・ボン ]

続いてタルドが主張した公衆について解説します。
タルドが主張した『公衆』とは?模倣の法則についても解説