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一般知識

建設国債の原則とは?わかりやすく解説




建設国債の原則は財政法第4条で認められている原則です。

以下法令検索より引用

財政法第4条
国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。
② 前項但書の規定により公債を発行し又は借入金をなす場合においては、その償還の計画を国会に提出しなければならない。
③ 第一項に規定する公共事業費の範囲については、毎会計年度、国会の議決を経なければならない。

財政法第4条をわかりやすく言い換えると
公共事業などの財源に充てる場合にだけ国債を発行することができる
ということです。

東京オリンピック

この記事を書いているのは2020年12月現在です。
新型コロナウイルスの影響で今年、東京オリンピックを開催できませんでした。
予定では2021年に東京オリンピックが開催される予定です。

東京オリンピックを開催しようと思ったら、
競技用のスタジアムの建設は必須です。

このスタジアムを作るとき、
高額なお金が必要になります。

こういったケースだと財政法第4条から
オリンピックのためのスタジアム建設にかかる費用を賄うために
建設国債を発行することはOKとなるでしょう。

ツイッターを見ていても、
オリンピックのための建設国債についてツイートしている方がたくさんいます。

オリンピックのために建設国債を発行してもOKといえるのは
自分たちの子供や孫にまで便益が及ぶからです。

建設国債はいわゆる借金の一種ですから
子供や孫の世代にまで借金の返済による悪影響を受けるかもしれません。

でも、子供や孫の世代も東京オリンピックのために作ったスタジアムを
利用できるというメリットはあると考え、
建設国債の発行が許されると考えるわけですね。

逆に高齢者が受け取る年金。
この年金が足りないからといって国債を発行するのはどうでしょう?

高齢者に年金を支払うために
国債を発行しても子供や孫の世代にとってメリットはありません。
だから年金のための国債発行は孫の世代には関係ありません。

だから、財政法を根拠に年金(社会保障)のための国債発行は認めていません。

もし支払う年金が不足している場合には
特例公債法という法律を作って、
この法律に従って発行するという形をとっています。

ツイッターでもこんな感じでツイートされていますね。

こんな感じで、国債って財政法の趣旨がわかっていないと
どういったときにどういった国債が発行できるか?
理解できません。

建設国債は自分たちの子供や孫までもが
「作ってよかったね」と思ってもらえる場合に、
財政法4条を根拠に発行できるものです。

ところが社会保障の財源がないからという理由で
国債を発行することは財政法ではダメだから
特例公債法を作ってなんとかやっています。

ですので、歳入不足(社会保障費が不足しているなど)を補う時は
特例法の制定(特例公債法など)が必要になります。
こういった特例法が制定されないと赤字国債は発行できませんので
よく理解しておいてくださいね。

続いて同様に財政法が根拠になっている市中消化の原則について解説します。
市中消化の原則とは?わかりやすく解説