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一般知識

シュンペーターの民主主義観についてわかりやすく解説

シュンペーター 民主主義




今回の記事ではシュンペーターの民主主義観についてわかりやすく解説していきます。

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シュンペーターの民主主義とエリート主義の両立について

この記事を読んでいる方の中には
「どうして選挙をするんだろう・・・」
って疑問に思っている方もいるかもしれません。

とはいえ、昔はもっと選挙について疑問に感じている人も多かったようです。
となると、民主主義のあり方を変えようと思うでしょう。
このことを現代民主主義論といいます。

ところでシュンペーターさんは日本だと東北大学で教鞭をとる可能性のあった人です。
結構、日本びいきの人で京都が好きだと言っていました。

そんなシュンペーターさんですが。
古典的民主主義批判をしていました。
みんなが政治参加して物事を決定していくのはよくないのではないか、と考えていました。
そもそもどうしてそんな現代だったら批判されそうなことを言ったのでしょう?

世論なんてものは存在しないとシュンペーターさんは考えていたのです。
どうして世論は存在しないのでしょう?
世論なんてものは政治家がマスメディアを利用して作ったものだとシュンペーターさんは考えました。

つまり、シュンペーターさんから言わせると
世論は民衆の意見ではなくて政治家が作ったものだから
世論なんてものは存在しない」ということです。

もう少しかみ砕くと、
世論なんてものは情報操作されて出来上がったものだ
シュンペーターさんは考えたのです。

そして「有権者(大衆のこと)は重要な政治問題に対する判断能力がない」
とシュンペーターさんは主張しています。

トイレ故障

確かに自分の身の周りのことだったら大衆は考えられるかもしれません。
例えば、トイレがぶっこわれていて用を足しても水が流れないなら
水道屋さんを呼ぶとか。

灯油

真冬で寒いならストーブをつけるために灯油を買うとか。

でも、緊縮財政がよいか、積極財政がいいか?みたいな
大きな大きな経済政策とか、アフリカに4兆円支援するみたいな国際情勢とか
そんなことを有権者(大衆)が判断できるわけがないとシュンペーターさんは考えたのです。

まぁそれも一理あるかなって個人的には感じています。
この記事を書いている私もアフリカに4兆円支援がどうとか
正確に判断できませんからね。

では判断する力がない大衆(有権者)は何をすべきなのでしょう?
シュンペーターさんは「選挙だけしなさい」と主張しました。

ではどうすればよいか?
重要なアフリカにどれくらい支援するか?みたいな重要な政策決定は政治家が決めればよいと
シュンペーターさんは考えました。

ここから何がわかってくるか?というと
民衆による政治ではなくて民衆のための政治をしたらどうか?
とシュンペーターさんは考えたのです。

「人民の人民による人民のための政治」というリンカーンの有名な言葉がありますね。

シュンペーターさんは「有権者は自分で政治に関わらずに
選挙だけやってればいいよ。それが民衆のためですよ
」といったのです。

つまり人民による政治ではなくて
人民のための政治というところにアクセントを置いたのがシュンペーターさんになります。

そこから何がいえるのか?というと
選挙だけ有権者が関わるということから
民主主義とエリート主義の両立』という重要用語が成り立ちます。
これは有権者は選挙だけで重要な政策は政治家がやる(ここがエリート主義)というところからの結論です。

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シュンペーターの競争的民主主義について

シュンペーターさんは民主主義をピュアな政治的な概念として
とらえていました。

そしてシュンペーターさんは民主主義において一番大事なものは選挙だと言っています。
だから逆に民主主義とは人民が自らいろんな問題について決定し
公益を実現するという考え方をシュンペーターさんは嫌っています。

ここまで解説してきたようにシュンペーターさんは
有権者が政治的な決定をすることはできないと考えました。

じゃ、有権者って何する人?ってなりますよね。
有権者の役割は政治的な決定をする政治家(エリート)を選ぶことだと
シュンペーターさんは考えました。

となると、政治家はどうすれば有権者の票をゲットして
自分が政治家として選ばれるか?というところにフォーカスすることになりますね。
だって有権者から票を集められなければ自分は落選して
政策などを決めれませんからね。

ということで民主主義的な方法というのは政治的な決定をするために
有権者の票をゲットするために政治家がそれぞれ競争し決定権を得ることができるような
制度的な仕組みである
とシュンペーターさんは主張しました。
このことを競争的民主主義といいます。

以上でシュンペーターさんの民主主義観についての解説を終わります。