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一般知識

道具的理性とは?わかりやすく解説

フロイト




この記事では道具的理性とはどういうものなのか、
わかりやすく解説します。

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道具的理性とは?

フランクフルト学派

フランクフルト学派

道具的理性はフランクフルト学派の学者が主張した考え方です。
フランクフルト学派は公務員試験でよく出題されるところです。
なので、行政書士試験の一般知識対策としても、
知っておいた方がよいところだと思います。

フランクフルト学派ですが
ドイツのフランクフルト大学を中心とした社会学の研究者の集団のことです。
第二次世界大戦中はナチスに追われてアメリカに亡命していた世代を第1世代、
そのあとのことを第2世代といいます。

そして

学者としては

・第1世代はフロム、アドルノ、ホルクハイマー
・第2世代はハーバーマス

が有名です。

道具的理性とは?

第1世代のホルクハイマーとアドルノですが
この2人は一緒に『啓蒙の弁証法』という本を書いています。
啓蒙の弁証法 哲学的断想 (岩波文庫 青692-1) [ M.ホルクハイマー ]

啓蒙の弁証法とはどういう本なのか、簡単に解説しますね。
もともと西洋において『理性』というものがあるのですが、
理性は光として考えられていました。
そして人間を宗教的偏見から解放するもの、
そして自由にするものとして考えられていました。

逆に現代に行くと
人間とか自然というものを支配する道具になっているという形で
ホルクハイマーとアドルノの2人は現代における理性というものを批判しました。
このことを道具的理性といいます。

だから道具的理性というのは悪い意味で使われています。
現代における理性は道具的理性になってしまっているからダメだということです。
もともと理性というのは人間を解放するためのものだったと
ホルクハイマーとアドルノは考えていたわけですね。

ですが逆に現代では人間を束縛する(支配したり管理したりする)道具になってしまっている。
こういった逆説的な状況が現代における理性には生じている。
このことをホルクハイマーとアドルノが道具的理性と名付けました。

そしてこのことをホルクハイマーとアドルノは『啓蒙の弁証法』で示して
非常に大きなインパクトを与えました。

道具的理性を説いたアドルノの権威主義的パーソナリティとは?

アドルノといえば道具的理性かもしれませんが
他にも権威主義的パーソナリティという概念も有名です。

ただ権威主義的パーソナリティはフロムが考案しています。
どういうことか?というと、フロムが権威主義的パーソナリティを考案し、
アドルノが権威主義的パーソナリティを細かく分析したということです。

権威主義的パーソナリティとはどういう考え方でしょう?
権威主義的な家庭に育った人ほど
独裁主義的な考え方に同調しやすいというということです。

ちなみに独裁主義のことをファシズムといったりもします。

特に人間には誰にでも権威主義的な
パーソナリティというのがあるとアドルノは考えました。
何でも自分で物事を決めるよりは
権威あるものに自分の判断をゆだねた方が楽なのは
想像に難くありませんね。

だからどうしても
権威あるものに自分の判断を委ねてしまいます。
こういうものが独裁主義(ファシズム)の温床になっていると
アドルノは指摘しました。
こういうのを権威主義的パーソナリティです。

以上で解説を終わります。