今回の記事では多極共存型デモクラシーとは何か、
解説していきたいと思います。
多極共存型デモクラシーとは?
多極共存型デモクラシーを提唱した人はレイプハルトさんです。
以下、多極共存型デモクラシーについて解説していきますね。
民主主義のもとでは話し合い(対話)を重要視しますよね。
少数の声、小さな声を拾い上げることは、本当に大事。
「声をあげれば政治は変えられる」は良い意味で常套句。
「小さな声を出せる国」にしていきたい。
一人だと愚痴だけど、二人だと意見、三人だと兆し、大勢で言うとうねりになる。それが民主主義の真骨頂だと思う。
話し合いを大事にしたい。— ハルク🏳️🌈@NoWar (@haruku0188) April 3, 2022
以前はみんなで話し合って物事を決めるときに社会の同質性が必要だと考えられていました。
どういうことか?というと、共通の価値観が必要だということです。
価値観というのはたとえば、物事を決めるときに
何を重要視するか?ってことです。
たとえば、お金と家族だったらお金を選ぶって人は
お金に価値を置いているわけです。
だから、お金のためなら家族を捨てれます。
そういう人はお金が家族より大切だという価値観を持っているということです。
なので共通の価値観ということは
たとえばみんなお金の方が家族より大事だという価値観の人が集まってたり
逆にみんなお金より家族の方が大事だという価値観の人が集まっているということです。
こんな感じで共通の価値観を持っている人だと
話し合いをしたら簡単に意見がまとまりますよね。
たとえばお金と家族ならお金の方が大事だという価値観の集まり(会社のスタッフ)だったら
1年間出張で海外で仕事したほうが家族がいる自宅でテレワークするより稼げるなら
家族を置いて1年間海外に出張する決断をすることでしょう。
そしてもめることもなく決まるはずです。
これが共通の価値観です。
民主主義が成立するためには
共通の価値観が絶対必要だと思われていました。
でもレイプハルトさんは
言語、宗教や文化が違っても安定した民主主義体制は可能だということを研究で証明しました。
つまり、考え方がみんな違っていても民主主義体制でうまくやっていけるということを
レイプハルトさんは証明したわけです。
こういうことがわかったことがレイプハルトさんの研究の成果であり、
これを多極共存型デモクラシーといいます。
そのためには何が必要か?というと『制度的な工夫』が必要だとレイプハルトさんは考えました。
たとえばAという民族がその国の60%を占めていて、Bという民族が30%、Cという民族が10%という多民族国家があったとしましょう。
言語や宗教や文化はそれぞれ違います。
そういう国がどうやったらうまく民主主義体制をやっていけるのでしょう?
まず『エリートの協調』が大事だとレイプハルトさんは主張します。
エリートの協調とはA、B、Cの民族のトップが協力的だということです。
それから相互拒否権も大事だとレイプハルトさんは主張します。
相互拒否権とはAが60%、Bが30%、Cが10%という状況というのは
多数決をとったら常にAという民族が活用にできています。
30%や10%しかいない、BやCという民族の意見や要望を聞き入れてもらえない可能性があるわけです。
そうなったときにBやCという民族は面白くありませんね。
ではどうすればよいでしょう?
納得しない限り拒否していないという権利をそれぞれの民族に与えるわけです。
常に全会一致にするということです。
これらのことから多極共存型デモクラシーというのは合意型民主主義といわれています。
ちなみに
・日本
・イギリス
があり、
・ベルギー
・スイス
があります。
以上で解説を終わります。