都市の何がダメか?って人が多すぎるところだと思います。
都市の真ん中は今日ちょっと人が多すぎて、ケーキを食べようと思ったが、結局諦めた🙈#ドイツ pic.twitter.com/XGgm6DtY50
— シア (@siakotyan) October 24, 2020
ではどうして人が多すぎるのでしょう?
伝統的にプル要因とプッシュ要因に分けて考えられています。
プル要因とは?
まずプル要因について説明します。
プルは引っ張るという意味です。
ではどうして引っ張るのでしょう?
1つは仕事がたくさんあるからです。
私は兵庫県の田舎出身です。
田舎は空気がきれいですし、人も少ないし
居心地がいいと個人で気には感じています。
仕事で遠方の田舎に来てみたら
地元の空気に似すぎてて居心地良過ぎた😇
てなわけでGWは帰省する事に決めました🙌笑
↑誰向けの報告なんか分からんけど😂
PS4の持ち帰りは要検討🤔 pic.twitter.com/C7DMN3QYG8— 【DbD】okasho 【APEX】 (@DbdOkasho11) April 22, 2022
でも田舎って仕事が少ないというデメリットがあります。
たとえば、大手商社なんて都会にしかありません。
そごうとか三越伊勢丹だって田舎にはありません。
問.理系のたかし君はメーカーで年収600万円を稼ぎ田舎でボロ寮に住んでいます。文系のさとし君は商社で年収1000万円を稼ぎ都会で豪華な寮に住んでいます。
社会に出たあと、たかし君がさとし君に追いつくことはできません。なお、負け惜しみは使って良いものとする。
(メーカー界隈大学院, 2022)— 凄惨技術のペソギソ (@project_pen) February 12, 2022
田舎だと仕事が少なくて生活ができないので
仕方なく人が沢山いる都市に住んでいる人が多いわけです。
また、都市には文化的魅力があります。
一般的な価値序列として都会の方がかっこいいということになっています。
地方の方が価値が低いと一般的に見られているわけです。
そもそも「田舎者!」って悪口ですよね。
もし田舎者に悪い意味がなかったら
悪口にはなりませんよね。
こういう眩しい社会の存在を認識し、それでもそういった存在に自分も「なろう」、いや「勝とう」と猛烈に頑張る田舎者の集う場所だったはずなのだよな、東京の大学というのは(だから「東京には田舎者が多い」みたいな悪口が昔は成立していたのだ)。そしていつの間にか、そうではなくなってしまった。 https://t.co/slVRYLpCea
— 未識魚 /中川譲@ティア139 J 04b (@mishiki) January 23, 2022
だから一般的な価値序列でいうと都会の方が文化的に優れているという扱いになります。
だから地方で暮らしていても、高校卒業して大学は都市に行く人が多いわけですね。
ここまでがプル要因の説明になります。
プッシュ要因とは?
プッシュ要因=押し出されるってことです。
都市と農村を比べると農村の方が子だくさんであることが多いです。
でも子供が沢山生まれても仕事があまりありません。
だから大きくなると都市に出ていかざるを得ないというわけです。
こどもを労働の担い手として黙認されていた時代は、農村を中心に低所得者層でも子だくさんだった、というのは当然というのは理解できる。現代都市部の住人にはあてはまらない。
— 大森義範 (@yottyo) June 6, 2021
子だくさんのフィリピンの農村。
教室が足りず屋外で授業。さらにこれでも足りず昼までクラスと午後クラスの2部に分かれてるとか…。こうしてみるとのどかだけど、雨の日や風が強いときは大変だろうな。 pic.twitter.com/O0zRwb4h7y
— いしいたけし🇵🇭→🇯🇵文系だけどオンラインで教育格差を埋める📶 (@kuya_takeshi) September 13, 2018
だから都市に人口が集中して問題が生まれるというのは
近代化とともに始まってきました。
たとえばイギリスのロンドンであっても中世だと7万人程度の小さな町でした。
でも少しずつロンドンに人口が集中してきました。
農村から都市に人が集まってきたからです。
パンデミックはいかに“秩序”を崩し、そして人々の心を解放するか(後篇)https://t.co/gJaV9grOt9 中世ですでに英国の繁栄を牽引していたロンドンは、当時の人口7万のうち推定4万の市民を失ったものの、すぐにそれまで以上の豊かさを享受するようになる。ペスト後のイタリアの経済について
— エス (@FreeTIBET2008) January 16, 2021
建物的には現在のGoogleマップで見たものとあまり変わらないっぽいですね。ロンドンは建物が古く、ビッグベンもありますし。ただ帆船とか鉄道網とか移動手段が違うっぽいです。1908年の地下鉄道網地図と人口推移だけ画像を見つけたので置きます。 pic.twitter.com/h7JZ9QyycF
— 空想の墓 ニコラスA💚📷 (@AnsEthou) April 23, 2022
ではこんな感じで都会に集まってきた人たちは幸せになれたのでしょうか?
結論としては幸せになれた人もいたでしょうけど、なれなかった人もたくさんいました。
都市に行っても知り合いがいれば
住む場所や仕事を紹介してもらえたかもしれません。
でも、農村にいてもお金持ちになれないから都会に一発逆転を狙って行ったとしても
知り合いがいないから仕事を紹介してもらえませんから仕事がないから
うまきいきません。
そのため都市貧困層が増えました。
特に都市貧困層は19世紀になって拡大しました。
都市人口が急拡大してもかなりの部分は就職できず貧困生活を強いられたからです。
この話を読むに、1970年代ぐらいまでの20世紀的「専業(労働者)」幻想のようなものを感じる。商店街のヒトは戦前戦後の都市貧困層を出自とする場合も多くて、専業のリスク、不安定さに敏感で、基本的な発想として「複数の稼ぎ口」の確立を重視する者が一般的だ。今で言う「パラレルキャリア」。 https://t.co/XGjJNDonOO
— うたたね 宥樹〔記〕 (@flawless_tears) October 10, 2020
で、都市化がどんどん進むと都市中心部が少しずつ衰退していくことが多いです。
どうしてでしょう?
かつて高度経済成長期の東京都心部は空気も水も汚いし
生活環境としてはひどい場所でした。
昔の工場は都会のど真ん中にありました。
特に石炭で工場を運営していた時代は煙をモコモコ上げて
大気汚染がひどかったです。
昭和40年代以降の都会育ちとしては、今も無くなったわけじゃないけど、ひどい大気汚染(空の色が変、空気が臭い)・排ガス・公害がぐっと減ったのがありがたい。 RT @tamanoirorg: 兎も角衛生状態は劣悪だった。
— Yukako MATSUMOTO (@snowystreet) August 16, 2010
水だって工場の排水を垂れ流しですから
川なんて臭くてとても近寄れない状況でした。
そういうわけで都会のど真ん中は空気も水も汚くて人の住むような場所ではありませんでした。
仕事のために我慢して住んでいたような感じです。
でも、住みたいと思える場所ではなかったので
どんどん郊外に出ていくわけです。
人が減ってくると公共施設が老朽化していき税収が下がります。
さらに人が減るとなるとコミュニティーが崩壊していきます。
たとえば東京都千代田区は人口が減っていた時期があります。
最近は人口が増えてきています。
1995年、2005年、2015年の東京都心三区(千代田区、中央区、港区)の町丁別人口密度。オフィス化や地価上昇で人口が減少した都心付近だったが、バブル崩壊以降、再び人が戻ってきた。 pic.twitter.com/xd3lv1dm2s
— 谷謙二/TANI Kenji (@ktgis) July 19, 2021
一昔前までは都会の中心部は人の住む場所ではありませんでした。
今は工場がどんどん郊外に出ていき、排水対策、大気汚染対策の効果もあり
空気もかなりきれいになりました。そんなこともあって人口が増えてきたのでしょう。
代わりに出てきたのがジェントリフィケーションです。
ジェントリフィケーションとは?
ジェントリフィケーション=市街地の再高級化現象のことです。
某コマーシャル美術館でのブランディング/クレンジングも、牛丼チェーン常務が考えるマーケティング戦略も、根はおなじである。前者のジェントリフィケーション(地上げ戦略)については、もう散々「アート」を利用してきた歴史がある。この巨大な根をみなければ共犯になる。https://t.co/MDVEFziq9A
— 中島 智 (@nakashima001) April 20, 2022
ロンドンの都市問題。過密化→スプロール現象→グリーンベルトの建設→外側にニュータウン→大ロンドン計画→人口減少→インナーシティ問題→テムズ川沿いのドックランズの再開発-ウォーターフロント開発。 ジェントリフィケーション-市街地の再高級化現象。都心周辺にできたスラムの排除が原因。
— 理系地理選択者用bot (@kojinyou_bot) April 22, 2022
都市中心部の方が便利に決まってます。
空気や水が汚いのであれば仕方ありません。
でも、ある程度空気や水がマシになるのであれば中心部に住んだ方がよいでしょう。
都市中心部の貧困地域が再開発され、高級化されていきます。
1年でこんなにも変わった。
たくさんの建物が建ち並び、たくさんのひとの思いが染み込んだ「まち」はなくなり、ひとつの一体的な新しい「まち」が作り上げられようとしている。景観も地図も人間模様も描き替えられる、ジェントリフィケーションの現場から。
2022/04/22 渋谷桜丘地区 pic.twitter.com/77exdL9fQP— わ し の ひ と (@jetavana_110) April 22, 2022
東京だと六本木ヒルズのあたりとか大阪だとあべのハルカスのあたりとかです。
六本木ヒルズ辺りは少し前までは木造の小さな家がずらっと立ち並ぶような地域でした。
ですが、森ビルがまとめて買い取って大きなビルを建てました。
六本木ヒルズ周辺は昔ながらの貧困地域が残っているので
この辺を歩いていると場所によっては住んでいる層の差が激しくて驚くこともあります。
ありがとうございます。都市のジェントリフィケーション問題、深刻ですね。
米国サンフランシスコも、アップルやグーグルのせいで家賃が高騰し、元々の住民が住めなくなっています。
オバマ元大統領も絶賛の話題作で描かれる、“最もお金がかかる街”サンフランシスコの実情 https://t.co/Nv83CUDJKG— epcmd (@DecultureEpcmd) April 21, 2022