前回の記事ではイギリス経験論について解説しました。
イギリス経験論で有名な人にフランシスベーコン(1561年から1626年)がいます。
ベーコンは『知は力なり』ということをいっています。
この記事では『知は力なり』の意味についてわかりやすく解説します。
ベーコンが主張した『知は力なり』とはどういう意味?
知は力なりとはどういう意味なのでしょう?
正しい知識というのは自然を征服し支配する力になる。
そうでなければ正しい知識とは言えない。
だからスコラ哲学みたいな形で空理空論を弄ぶようなそういうものは正しい知識とは言えないと
ベーコンは主張しました。
読む時に大事にしてるのは引用元も振り返ってみたり、似た様な例の文を探してくる事にもある。
4世紀末〜15世紀中頃はそれら引用テクストから独自に組み合わせ自らの見解を考えていくのはスコラ哲学というらしい。— desire (@Hinkon_Tactics) November 12, 2022
たとえばスコラ哲学においては一本の針の上に天使が何人止まれるか?
ということを論理的に導き出そうとしていろんな学者が研究したりしています。
中世ヨーロッパのスコラ哲学は「針の上に何人天使が留まれるか」というような不毛な議論だった、という声が多いです。
— 哲学・物理学同好会 (@JtBnISttLvyQjKi) April 28, 2022
でもそんなものはフランシスベーコンからいわせると
空理空論であってまったく現実世界では貢献しない、
むしろ真の知というものは私たちの生活を豊かにする力になるものだと主張しました。
またベーコンは『真の知識というのは人間の生活を改善し
人間に幸福をもたらす力になるものだ』と考えました。
ではどうすれば真の知識を手に入れることができるか?というと
ベーコンは『自然を観察する』ことが大事だと考えました。
これを表すベーコンの言葉があります。
「自然は服従することによってでなければ征服されない」
です。
よく自然を観察することによって私たちはそこから
自然法則を発見しそして自然を支配することができる。
そのことによって私たちは生活の向上・改善を図れるとベーコンは主張しました。
人間の知識と力とは合一する。原因を知らなければ、結果は生ぜられないからである。というのは、自然は服従することによってでなければ、征服されないのである。ベーコン「ノヴム=オルガヌム」より。エビデンス(科学的根拠)を手に入れ、生活をより良くすることが学問を学ぶ目的なのです!
— 大学一年、ゆーすけ (@akDilINYAqdR8M7) January 6, 2021
逆にスコラ哲学だと自然はほとんど観察されません。
むしろ本にどう書いてあるか?本の中の知識をどんどん解釈したりしてました。
でも、ベーコンは「そんなことではダメだ。むしろ自然を観察することが大事だ」といって
現在の自然科学みたいな考え方の先駆けみたい考え方をしていました。
以上がフランシスベーコンの『知は力なり』という言葉の意味になります。