この記事では韓非子の法治主義についてわかりやすく解説します。
韓非子の法治主義とは?
韓非子(かんびし)は紀元前280年ころから紀元前233年ころまで活躍した人です。
そして韓非子は法家(ほうか)の大成者でした。
法家とはどういう立場かというと
刑罰を伴うような法によって国を治める法治主義の考えのことです。
法家は孔子の儒家(じゅか)みたいな立場の1つです。
⇒儒家の1人孔子について解説
話を元に戻して
法治主義のために韓非子は『信賞必罰(しんしょうひつばつ)』ということが大事だと主張しました。
信賞必罰とは何か?というと
罪を犯したものは必ず罰するということです。
罪を犯したものを必ず罰することによって国が治まると韓非子は考えました。
信賞必罰を徹底するためには国家権力が強くないといけません。
当たり前ですよね。
たとえばドラえもんでいうところのジャイアンとのび太の2人が警察官だったとしましょう。
あなたがこれから泥棒をしようと思ったら、
どっちの警察官だったら犯罪をするのを思いとどまりますか?
おそらくジャイアンが警察官だったら犯罪を犯すのを思いとどまりますよね。
なぜジャイアンだったら思いとどまるのですか?
理由はケンカが強いからですよね。
のび太に捕まえられそうになっても逃げきれそうじゃないですか。
でもジャイアンだったら捕まりそうになって抵抗したら
骨を折られそうになるかもしれません。
ということから信賞必罰を徹底するためには国家権力が強くないといけないわけですよ。
だから君主への権力集中と富国強兵を韓非子は理想としました。
韓非子の法家思想ってすごいな。
税金1日で遅れたら死刑。
秦王が実践しちゃったから死後すぐに陳勝呉広の乱起きた。— JUN@税理士 (@jun4567jpn) November 11, 2022
この理想論は秦の始皇帝に採用されましたが、
後に処罰されて韓非子は死刑になっています。
韓非子の考え方は荀子の礼治主義の影響を受けています。
⇒荀子の礼治主義の解説はこちら
ですが、あくまでも韓非子の方は『法』でないとダメです。
もし公務員試験や行政書士試験の一般知識などで
韓非子の選択肢で『礼』とか書いてあったら間違いの肢になりますので
ご注意ください。
韓非子の場合、あくまでも『礼』でなくて『法治主義』です。
荀子と韓非子は考え方がすごく似ていますし
実際に影響も受けていますが、『法』でないと韓非子ではないので
間違えないようにお願いします。
以上で解説を終わります。