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一般知識

社会的交換理論とは?例を挙げてわかりやすく解説

社会的交換理論 例




今回の記事では社会的交換理論について
例を挙げながら解説していきます。

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社会的交換理論(ジョージ・ホーマンズとピーター・ブラウ)とは?例を挙げながら解説

社会的交換理論といえばジョージ・ホーマンズさんです。
交換の社会学 G・C・ホーマンズの社会行動論 (Sekaishiso seminar) [ 橋本茂 ]

人と人とがギブアンドていくの関係の中でみんなやりとりして生きていますよね。
例を挙げるとすると
大学の試験前になったら友達からノートを貸してもらう代わりに
お金を貸してあげるとか。

もう少し抽象度をあげてみましょうか。
自分が他の人と何かを交換するときを考えてください。
自分にとってもっとも都合のいい交換のしかたってどんなしかたがあるでしょう?
相手に与える報酬とか価値は低いものを与えて、
相手からもらうのは最大のものを自分がもらったら、
その交換は自分にとって非常に有利な交換になりますよね。

たとえば100円友達にあげる代わりに
友達から大学の定期試験で出題される内容が書かれたノートを貸してもらうとか。
100円で定期試験に合格したら安いものですよね。

そういう交換が成り立てば
そんな交換をずっと継続したいと思うはず。

でも、逆に自分にとって不利な交換が成立してしまったら
そういう不利な交換はすぐにでもやめてしまいたいと思うでしょう。

例えば10万円相手にあげたら
定期試験に出題されそうなノートを友達から貸してもらえるとか。
さすがに10万円は高すぎでしょう。

とはいえ人間は一方的に誰かからやってもらうだけだと負担に感じます。
例えば、何にも友達に与えてなくて自分はバイトに明け暮れて講義に出席しなかった結果
ノートがないだけなのに、バイトせずに頑張って講義を聴いた友達から
無料でノートを貸してもらうとか。

なんか申し訳ないですよね。

やはり自分も相手に対して何か与えないといけないと思うものです。
一番、人間関係の中で波風を起こさないのはフィフティフィフティの関係で
交換することでしょう。

そういうことをジョージ・ホーマンズさんは主張していて
これが社会的交換理論です。

ところでジョージ・ホーマンズさんは『社会行動』という本を書いています。
ホーマンズ著『社会行動』

これに対してピーター・ブラウさんは
人間と人間との間での交換だけでなく
支配する人間と支配される人間の間での交換みたいに
社会の巨視的なマクロ的な部分でも社会的交換理論を応用して
説明しようと学説の範囲を拡大させていきました。

ピーター・ブラウさんは『交換と権力』という本を書いています。
ブラウ著『交換と権力』

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社会的交換理論(ジョージ・ホーマンズとピーター・ブラウ)まとめ

社会的交換理論を最初に提唱したのがジョージ・ホーマンズさんです。
ジョージ・ホーマンズさんは人々の相互作用を価値(報酬)の交換の過程ととらえました。
ブラウさんはホーマンズの理論を前提に批判的に発展させました。
たとえば権力がどういう形で成立していったのか。
その権力の発生を社会的交換理論によって説明しようとしたのがブラウさんです。
単に心理的なものだけに限定せずに社会の大きな構造の分析の過程の中にまで
ブラウさんは応用させていきました。

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ブラウが主張した社会的交換理論の例

ブラウの理論を具体的な例で解説しますね。
アメリカの地域社会ではホームパーティーをよく開きます。
家族単位で楽しむことが多いです。
「今日はうちでバーベキューパーティーやるから
家族みんなでおいでよ!』みたいな感じです。

招待された人たちは「来週は自分の家でやるからみんな集まってね!」
とホームパーティーを開いたりします。

こんな感じでパーティーを開いたら
今度は招かれた人は招き返すというという形で
住民同士がホームパーティーを繰り返し実践することによって
地域社会の住民同士のコミュニケーションが密になっていきます。

地域住民同士の連帯感が強まっていくわけです。

こんな感じで招いたり招かれたりする関係のことを互酬性(ごしゅうせい)といいます。

ですが、自分は招かれたけど、
招き返すことができない家庭もあるでしょう。
例えば財政的に他の家族を招くだけの金銭的余裕がないケースです。

一方的に自分は招かれていくだけで
招き返すことができない家族があったとすると
どうなるでしょう?

招き返すことができない家族の人たちは
常に招いてくれる家族の人たちに対して負い目を感じてしまうでしょう

すると招いてくれる人に対して
自分の地位の方が低いような気がしてくると思います。

だから常に招く側の人たちが
その地域社会の中では権力者になっていって
招き返すことができない人たちは
せめて招いてくれた人の言うことを聞いてあげるみたいに
奉仕をする形にならざるを得ません。

そんな感じで招き返すことができない人たちと
常に招く側の家族との間には上下の関係が生じていきます。

先ほど、招いたり招き返されたりできることを互酬性といいました。
では互酬性が破綻して招き返すことができない状態になると
地域社会の中に家族と家族の間に上限関係が生まれてきます。

こうして地域社会の中では
権力者とそうでない人たちが社会構造的に分化していってしまうわけです。
こういうことを主張したのがブラウさんです。
こんな感じでジョージ・ホーマンズの社会的交換理論を発展させていったのがブラウさんです。

以上で解説を終わります。