政治文化とは？わかりやすく解説

この記事では政治文化とは何か、わかりやすく解説していきます。

政治文化とは？

政治文化とは何でしょう？わかりやすくいうと
政治文化とは『国民性』です。
政治文化は国民性に近い概念になります。

例えば「日本人の国民性」とか「イタリア人の国民性」というものです。
政治文化とは国民性に近いものです。

政治文化というのは基本的には文化が人々のものの考え方を決めて
人々の行動も決めているという考え方です。

どういうことか？というと
文化があってそのあと人々の態度、
そこから行動につながっていきます。

という流れです。

文化が人々の態度を決めているという考え方になります。

日本においてはどういうものか？というと
例えば『白黒はっきりつけない』。
こういうのが曖昧さみたいなのが、
日本人の国民性になっていると思います。

日本人は様々な音を言葉として処理する事から、包容力のある感性が育った。

自然と一体化する情緒。

曖昧なところを善しとするゆとり。

白黒をはっきりつけない優しさ。

情報過多社会において、単純ではなく複雑に物事を分析して統合していく。
進むべき方向を見定める。

日本人の役割は大きい。

— ジャムおじ (@waganaha_JAM) October 25, 2021

こういう曖昧な態度を人々はとるはずだと考えるわけです。

そうすると行動において
どういうことが生じてくるか？というと
特に政治の場面では『多数決を嫌う』ということにつながってきます。
多数決をすると勝ち負けがはっきりしますよね。
勝った方と負けた方に分かれます。

だからなるべく多数決を使いません。
特に自民党の中でそうです。

集団行動が好きなくせに、時の政権が多数決で法案を決めることは嫌う、日本人という群衆主義を愛する民族。

— 𝔍𝔄𝔖𝔐ℑ𝔑𝔈 (@jAsMiNe7009) May 21, 2015

ということにつながっていきます。

あとどちかというと日本人は控え目な方が美徳だと考える人が多いです。
あまり自慢話する人とか自己宣伝する人って好まれませんよね。
「私ってこんなにすごいのよ」みたいなことを言う人って嫌われます。

新藤｢日本人は控え目を美徳としていますがぁ、そんな日本人には浮かれていい日が1年に3回あります。盆暮れ正月です。暮れと正月が揃ってる今日浮かれなかったら、君たちは一年控え目でいなきゃいけん！！！お屠蘇気分で行くぞ～！！！！｣岡野｢お屠蘇気分…?｣新藤｢お屠蘇気分は違うな｣

— ふりお🪩 (@foorio) January 1, 2019

『控えめな態度が良い』という『態度』があると
あまり積極的な『行動』には出ないということになります。

自慢話をよくする人より
自分を謙遜する人の方が評価されたりしますよね。

そういう意味で文化が人々の態度、そして行動まで規定しているということです。
それが政治の場面でどうやって出てくるか？というのを問題にするのが政治文化論です。

ちなみに政治文化のことを政治的価値観ということもありますが
そういうものが態度を決めて意見を決めているとうことになります。

政治的社会化とは？

政治的社会化はみんなが身につけていくものです。

政治的社会化とは国民がその社会で一般的にやっている
政治的な価値観であったり政治的な態度をみんなが身につけていくものをいいます。
政治文化というものを伝えていくプロセスが政治的社会化です。

なので、私たちの政治に対する考え方というのは
そもそも文化によって規定されているから
みんな同じような振舞い方をし始めるということです。

特に文化だと感じるものとしては
選挙のときに『政策について論じない』ということを挙げることができます。

政治部は政局しか報道しないし興味がないらしい。だから選挙で「与野党ともに政策に差はない」などと報道する。今度の新政権についても政策を論じない。マスメディアの衰退は目に余るものがあります。しっかりしろよ。

— 前田直明 (@donquixote39) September 22, 2020

選挙のとき、選挙カーがやってきても
立候補者の名前しかいいませんよね。
「～をよろしくお願いします」みたいな感じで。
ずっと名前だけ言ってます。
どの候補者もだいたい同じで政策をいいません。
おかしな話ですよね。

こういう選挙のやり方というのは日本だけだそうです。

おそらく県議選候補者の選挙カーだと思うんだけど、名前とよろしくお願いしますしか言わないのよね。それの繰り返し。
例えば「子育てしやすい街づくりを目指します」とか短くでいいから何か言えばいいのに。
名前だけじゃ何もわからん。

— まーみー (@mao_mi_chan) March 31, 2023

アーモンドとヴァーバ

アーモンドとヴァーバは何をしたか？というと
五か国の比較世論調査をしました。

のことです。

世論調査は何のためにやっていたか？というと
各国の政治文化の比較のためです。

ところでアーモンドとヴァーバは政治文化を3つに分けました。

の３つに分けることができます。

そしてアーモンドとヴァーバは
臣民型と参加型が混ざり合った政治文化が一番よいと主張しました。
また、臣民型と参加型が混ざり合った政治文化のことを市民文化といいます。

先ほど参加型がアメリカとイギリスと書きましたが
市民文化もアメリカとイギリスが該当します。

そしてこの市民文化だけが民主主義にふさわしいと
アーモンドとヴァーバは主張しました。

つまりアメリカとイギリスだけが民主主義を実現できるということです。
逆に他は実現できないということです。

これに対して批判が出てきます。
どんな批判か？というと「文化決定論じゃないのか？」
という批判です。

文化決定論ということは
文化が変わらない限り政治が変わらないという理屈のことです。
そもそもそんなに文化って変わるものではありません。
文化がそんなに変わらないのであれば
いつまでたっても民主主義を実現できるのはアメリカとイギリスだけということ。

逆にドイツやメキシコは民主主義を実現できない国だということになります。
こういった批判があります。