今回の記事では和辻哲郎さんの『風土』のポイントを
わかりやすく解説していきます。
和辻哲郎の『風土』のポイントをわかりやすく説明
和辻哲郎さんは倫理学者です。
視察としてヨーロッパに和辻哲郎さんが行った時のことです。
そのときに太陽の照り方とか風土と
人間の精神構造の間には相関関係があるということを発見しました。
そのことを考察して
風土という本を和辻哲郎さんは書いたのです。
⇒風土 人間学的考察 (岩波文庫) [ 和辻哲郎 ]
この『風土』という本ですが。
ヤフー知恵袋とか見ていると「理解が難しい」と書いている方を見かけます。
なので、風土という本を読んで理解できるようにポイントを挙げて解説しますね。
『ネタバレ情報ではありません』のでよろしくお願いします。
日本って季節風がよくきますよね。
モンスーン型といいます。
[8]和辻哲郎の著書「風土」において、日本の風土は何型と記述されているでしょう?モンスーン型
— アレセイア (@quiz_eden) January 27, 2023
モンスーン型神性に腹を出しがちなみなさ〜ん(和辻哲郎に謝れ!!!!!)
— しょいん (@YES_naishi_NO) December 28, 2022
モンスーン型というのは四季折々の区別がはっきりしているということです。
この記事を書いているのは2023年2月。
冬です。
日本の冬は西高東低ってことが多いです。
【理科 天気】
《日本の天気》
■冬
・西高東低の気圧配置
・寒冷な北西の季節風
・日本海側では雪
・太平洋側では乾燥した晴れ
■夏
・南高北低の気圧配置
・高温多湿で晴れの天気が続く
■春と秋
・西から移動性高気圧と低気圧が交互にやってきて #北辰テスト— 2023年度版高校入試@北辰テストで合格を勝ち取る (@O8K98) February 1, 2023
するとそのような冬に日本海の方は雪がよく振りますよね。
でも太平洋側は晴れているってことが多いですよね。
すると雪が降るようなところ。
たとえば日本海側の方は雪に閉ざされます。
そういった激しい風雨が吹いているようなところで生活している人は
自然の驚異に対して逆らうことができませんよね。
その圧倒的な自然の驚異をただ単に受け入れるしかありません。
その自然の驚異に戦いを挑んで打ち負かすことはできません。
圧倒的な自然の力の強さ。
その自然の力の強さを受け入れるしかありません。
これを『受容的』といいます。
そして冬は『忍従的』でもあります。
忍従(にんじゅう)とは『我慢して従うこと』です。
冬の寒さや大雪に対して我慢して従うから『忍従的』でもあるわけです。
つまり
・受容的
・忍従的
な精神が育成されていくということです。
逆に太平洋側みたいな太陽がいっぱい降り注ぐようなところで
生活している人は感覚が解放されて
外に向かって明るくほがらかな性格が形成されていくかもしれません。
だからその人が住んでいる風土と精神的なものとの
相関関係を明らかにしたのが和辻哲郎の『風土』だということです。
⇒風土 人間学的考察 (岩波文庫) [ 和辻哲郎 ]
日本はモンスーン型で受容的、忍従的ですが、
砂漠型だと対抗的で戦闘的、
牧場型だと合理的で自然的だといわれています。
以上で解説を終わります。