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一般知識

荘子の万物斉同についてわかりやすく解説

荘子 万物斉同




この記事では荘子の万物斉同についてわかりやすく解説します。

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荘子の万物斉同(ばんぶつせいどう)とは?

荘子がいそうな場所

荘子は万物斉同(ばんぶつせいどう)ということを言っています。
万物斉同とはどういうものか?というと
『すべてのものは等しく価値を持っていて差別もない』ということです。
わかりやうすく言い換えると『万物斉同とはすべてのものはみな同じ』という意味です。

これが万物斉同ということになります。

この考え方がどうして大事か?
というと私たちは「これは正しい」
「これは間違っている」、「これはよい」、「これは悪い」
みたいな形で物事を判断しています。

ですが、この自然の世界には良い悪いとか
正しいとか間違っているとかそんな違いはない。
なのに私たちは物事を良い悪い、正しい、間違っていると考えてしまうので
逆にそれにとらわれて不自由になってしまうんだと荘子は考えました。

たとえば私たちは生きるのは良いことで
死ぬのは悪いことだと普通考えてしまうと思います。
でも、荘子は生きるのも死ぬのも自然現象だから
どっちがよいとかどっちが悪いとかそういうものはないと考えます。
とはいえ、死んだことがないので死んだら悪いかどうかわかりません。

そんなそうな形で大した根拠もないのに
生きるのがよいとか死ぬのが悪い、
そんなふうに考えてしまう。
そのことによって私たちは逆にそのこと
(例でいったら生きることは良いこと死ぬのは悪いこと)にとらわれてしまって
なるべく長く生きようとして薬を飲んだり人間ドッグに行ったりして
不自由になってしまうと荘子は考えます。

人間ドッグ

強引な考えかもしれませんが
人間ドッグって苦痛じゃないですか?
胃カメラを飲むとか、私は必ず「ウエー」って
えずいてしまいます。

というかそもそも人間ドッグに行く前の日の夜8時くらいから食事を控えたり
しないといけません。
人間ドッグ当日はそれはそれで遊びに行くこともできませんよね。
人間ドッグに行かないといけないので。

しかも人間ドッグの結果が返ってくるまでドキドキしますよね。
もし尿酸値が高かったらどうしようとか、
レントゲンで変な影がうつってたらどうしようとか。
これだって人間ドッグを受けなければこんな不安を感じなくて済んだわけです。

さらに結果が返ってきて
「要精密検査」みたいに書かれてたら
さらに不安が倍増しますよね。

逆に万物斉同、すべてのものは皆等しい。
生きるのも死ぬのも単なる自然現象なので
時がくればやがて死んでいく。それだけなんだ。
というように考えられれば真に自由でとらわれない生き方ができる人間になれます。

これを荘子は真(まこと)の人(ひと)と書いて『真人(しんじん)』と名付けました。
真人こそが理想的な人間だと荘子は考えました。
これが荘子の万物斉同とか真人の意味になります。

万物斉同という考え方をよく示しているのが
荘子(そうし)の荘子(そうじ)という本に出てくる『胡蝶(こちょう)の夢』です。
荘子 全現代語訳(上) (講談社学術文庫) [ 池田 知久 ]

胡蝶の夢について簡単に説明しますと
ある日、荘子が昼寝をしていました。
そのときに自分が蝶になってお花畑を飛んでいる夢を見ました。
そういうことを荘子は思い出します。

ですがよくよく考えてみると
さっき自分が蝶の夢を見ていたのか
それとも今いる自分が蝶の見ている夢にすぎないのか
どちらかわからなくなってしまったそうです。

自分が夢を見ていたのか
そうじゃなくて自分は誰かが見ている夢の中の登場人物なのか
どちらかわからなくなってしまったということです。

凡人の私には意味がわかりません・・・(汗)。

とはいえ荘子に言わせると
これは見方の違いでどちらも同じことなんだということです。

こんなふうに考えられることが万物斉同の境地だと言われたりします。

これは荘子の胡蝶の夢という有名なエピソードになります。

模試公務員試験を受けるのであれば
中国思想のところでは儒家と道家のところは
必ずおさえるようにしておいてくださいね。