前回の記事ではバーナードの意思決定論について
解説しました。
⇒バーナードの意思決定をわかりやすく解説
今回の記事ではサイモンの意思決定プロセスについて
わかりやすく解説します。
サイモンの意思決定プロセス|意思決定前提
サイモンは意思決定を行うときはまず
・価値前提
・事実前提
の2つが必要になるだろうと考えました。
まず価値前提って何か?というと
ちょっと抽象的になるんですが、
意思決定を行う前提の中で、目標・結果の評価基準となり
意思決定者の主観的な価値観のことです。
自分の会社の経営理念であったり
経営目標だとか、具体的か抽象的かというと抽象的な話となります。
つまりその人本人がどんな経営理念をもっているか?というのが
価値前提です。
これが意思決定するときの価値前提です。
それから事実前提というのは意思決定を行う前提の中で
解決や決定、判断などの材料になり、客観的に観察可能な前提のことです。
よくわからないと思うので
例を挙げて事実前提の説明をしますね。
たとえばライバル社が何社存在するか?といった市場環境であったり
現在この記事を書いているのは2020年5月なのですが、
ある恐ろしいウイルスによって株が安いとか高いとかといった経済動向、
これらは事実なわけですから
事実前提です。
この事実(前提)に基づいて
どういう経営理念、経営目標を立てるか?という価値前提に入っていきます。
価値前提と事実前提という2つの中で
意思決定を行うときに重要な影響を与えるのは価値前提です。
つまり、その人本人がどんな経営理念をもっているか?が重要ってことです。
サイモンの意思決定プロセス|意思決定前提の例
たとえば、あるフランチャイズ展開している天丼屋さんは
早く安くお客さんにおいしい天丼を提供することを
目標にしていたとしましょう。
これは経営理念となります。
とにかくお客さんに対して安く早くおいしい天丼を
提供しないとダメという理念に基づいて
意思決定をしていくわけです。
だからどこにお店を出せばいいか?とか
店長は誰にしたらいいか?とか
アルバイトはどんな人が適しているか?
と、すべては早く安くおいしい天丼を提供するという
経営理念がスタートして
具体的な話が決まってくことになります。
サイモンの意思決定プロセス|意思決定プロセス
サイモンの意思決定プロセスは
1.情報収集過程
2.代替案の設計過程
3、代替案の選択過程
4.選択した代替案の再検討過程
の4つから成り立っています。
1.情報収集過程
たとえば家族でギリシャ旅行に行くというイメージです。
すると情報収集ですから、
ギリシャは気候はどんな感じで、治安がいいのか悪いのか?
という情報を集める家庭です。
2.代替案の設計過程
![パルテノン神殿](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
たとえばギリシャ旅行に行くとして
1日目にパルテノン神殿に行って、2日目にショッピングに行くといった感じで
いろんな行動案をたてるのが代替案の設計過程です。
3、代替案の選択過程
では実際どういう行動をとるか?決定する過程です。
4.選択した代替案の再検討過程
ではギリシャ旅行から帰ってきて、
また来年ギリシャに行くかもしれないので
今回のギリシャ旅行で、何か問題がなかったかどうか
あらためて再検討する過程です。
こんな形でサイモンは意思決定をすることになります。
一応、1から4という順番も覚えておいてください。
サイモンの意思決定プロセス
1.情報収集過程
2.代替案の設計過程
3、代替案の選択過程
4.選択した代替案の再検討過程
の4つの順番です。
以上で解説を終わります。