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この記事ではマクロ経済学の中でも
労働の限界生産力とは何か?
解説していきたいと思います。
労働の限界生産力を考える前提
まず前提があります。
基本的には利潤最大化が前提になります。
しかも1人1人で考えます。
![労働の限界生産力](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
1人目を雇ったらどれくらい利潤が増えるかな?
2人目を雇ったらどれくらい利潤が増えるのかな?
と社長がいやらしく考えている姿を想像してください。
そして1人1人利潤のことを考えていって
もうこれ以上利潤が増えなくなったときに
人を雇うことをやめるって考えるんですね。
これが1人1人で考える利潤最大化の前提です。
労働の限界生産力とは?
労働の限界生産力とは
労働者を1人追加で採用したときの生産量の増加量のことをいいます。
そして労働の限界生産力はMPLと表すことが多いです。
MPLはMarginal Product of Labour
の略です。
ちなみに経済学で『限界』という用語が出てきたら
2つ変数があったとしたら、
片方を1単位動かしたら、もう片方がどれくらい増えるか?
という意味だと思ってください。
なので労働の限界生産力と『限界』がついているので
労働者を1人増やしたら、もう片方の生産量がどれくらい増えるか?
という意味になります。
![精神や肉体の限界](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
くれぐれも一般社会における『限界』とは意味が違いますので
ご注意ください。
一般社会の限界は精神や肉体の限界を意味しますね。
経済学の限界は片方を1単位増やしたらもう片方は
どれくらい増えるか?って意味ですからね。
話を元に戻します。
労働の限界生産力(MPL)は逓減すると仮定しています。
逓減とはちょっとずつ減るって意味です。
「よくわからないよ」
という方のためにグラフで解説していきますね。
縦軸をMPL(労働の限界生産力)で単位は個(何個増えるか?だから)
横軸は労働需要量(雇う人数)Lで単位は人とします。
![限界生産力逓減](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
たとえば1人目を雇うと限界生産力が50個増える、
2人目を雇うと限界生産力が40個増える、
3人目を雇うと限界生産力が30個増える、
みたいな感じです。
これをグラフに反映するとこんな感じになりますね。
![労働の限界生産力](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
こんな感じで人をどんどん雇用していくと
人を1人雇用した時の生産量の増加分は
逓減(ちょっとずつ減っていく)していくと考えます。
これが限界生産力逓減といい、
労働の限界生産力ではこのように仮定しています。
ここまでをグラフに反映すると、
![労働の限界生産力曲線](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
となります。
で、縦軸と限界生産力と横軸の労働需要量の人数の関係を
表したグラフを限界生産力曲線といいます。
限界生産力が少しずつ減っていくということは
限界生産力曲線は右下がりになりますね。
どうして人を雇えば雇うほど、
限界生産力は逓減していくのでしょう?
たとえば、あなたがパン屋の社長で
パンを焼く機械が1台しかなかったとしましょう。
そこにスタッフを1人雇用したら
どんどんパンを焼いてくれるので
生産力はアップします。
2人いたら、1人がパンを用意してもう1人が
パンを焼くみたいな感じで効率化できるので
生産力はアップします。
でもパンを焼く機械が1台しかないのに
10人とかスタッフを雇っても
やることがない人も増えてくるでしょう。
1人1人の能力を活かしきれなくなってきます。
こういうことから
労働の限界生産力では限界生産力逓減という仮定を
置いているんです。
以上で解説を終わります。