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1次試験

要素価格均等化定理とは?わかりやすく解説




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

前回の記事ではヘクシャーオリーンの定理について解説しました。
ヘクシャーオリーンの定理についてわかりやすく解説

ヘクシャーオリーンの定理の結論が要素価格均等化定理となります。
なので、要素価格均等化定理は
ヘクシャーオリーンの第2定理ともよばれています。

なのでヘクシャーオリーンの定理と要素価格均等化定理は
切っても切り離せない関係です。

この記事では要素価格均等化定理について
詳しく解説していきたいと思います。

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要素価格均等化定理とは?例を挙げて解説

前回の記事で解説しましたがスウェーデンは
資本(船舶などの製造)が比較優位で
チリは労働(ぶどうの栽培)が比較優位です。
ヘクシャーオリーンの定理についてわかりやすく解説

そこで以下のような表を作成しました。
注意:以下の例は仮定の話です。
実際、どれくらいお互いが輸出入しているかを
表したものではありません

要素価格均等化定理

貿易開始前はヘクシャーオリーンの定理が成立しています。
で、スウェーデンは資本は相対的に安いです。

「よくわからないな」という方は
こちらの記事をご覧ください。
ヘクシャーオリーンの定理についてわかりやすく解説

その代わり人件費(労働)が高いです。
だから資本集約財に比較優位を持っています。

これに対してチリは資本は割高になってしまいますが
人件費は割安です。
なにしろチリの平均月収は約7万円ですから。

なのでチリは労働に比較優位をもっています。

このことから比較優位説の考え方から
スウェーデンは船舶を輸出することになります。
比較生産費説とは?例題を使ってわかりやすく解説

チリはぶどうを輸出することになります。

要素価格均等化定理

ここまでがヘクシャーオリーンの定理です。

では時間がたつとどうなるでしょう?
このように考えるのが要素価格均等化定理です。

スウェーデンは船舶をどんどん輸出していきます。
船舶は資本集約財なので機械を使って生産します。

ということは機械の需要が多くなりますね。
機械がなかったら船舶を作れません。
機械はいつか壊れますし、もっとよい機械だって
登場してくるでしょうから。

すると機械の価格は上がるはずです。
超過需要とは超過供給とは何か?グラフを使って解説

これに対してチリはぶどうをどんどん輸出しています。
どんどんぶどうを輸出するためには、人が必要ですね。
労働に対する需要が高まるわけです。

ということは人件費が高くなっていくことになります。

スウェーデンは機械の値段の上昇により船舶を作るコストが高くなり
チリは人件費の高騰でブドウを生産するコストが高くなるわけです。

そうすると結局長い目で見れば
金額がどんどん均等化されてくるでしょう。

チリからみると、船舶をスウェーデンから輸入するのと
自国で船舶を作るのと価格が同じくらいになってくる。
スウェーデンからみるとぶどうをチリから輸入するのと
自国でぶどうを生産するのと価格が同じくらいになってくる。

これが要素価格均等化定理です。

以上で解説を終わります。