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1次試験

有効需要の原理を簡単に過去問を使って解説




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

この記事では有効需要の原理についてわかりやすく解説します。

有効需要とはお金を払った実際の需要の大きさのことです。
そして有効需要の原理とは市場の価格調整メカニズムは不完全ということを
前提にして、消費者による有効需要の大きさに対して生産者が供給量を
調整させているということです。

かなりわかりにくいですね。

もっと簡単に有効需要の原理について解説していきますね。

お客さんが「買いたい」という分だけ会社が商品を作るのが
現実の経済なんだというのが有効需要の原理ということです。

別の言い方で簡単に説明しますと
有効需要の原理とは会社はお客さんが買う分しか生産しないってことです。

そりゃそうですよね。
お客さんが「もっと欲しい」という状態だと
商品を作れば売れるわけですから、どんどん会社は商品を作るでしょう。

逆にお客さんが「もういらない」って言っているのに
さらに商品を作ったら会社は儲かりません。

ダメ社長になります。

こんなある意味当然の原理を言ったのがケインズさんです。
有効需要の原理についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので
ぜひご覧ください。
有効需要の原理とは?

次に中小企業診断士1次試験、経済学経済政策の過去問題を使って
さらに有効需要の原理についての理解を深めていきましょう。

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有効需要の原理を過去問で簡単に説明します

以下中小企業診断士1次試験経済学・経済政策平成17年第2問設問2です。

超過供給の調整メカニズムの説明として最も適切なものはどれか。
ア 有効需要の原理によれば、価格の下落を通じて超過供給が解消され、均衡GDPが実現する。
イ 有効需要の原理によれば、価格の上昇を通じて超過供給が解消され、均衡GDPが実現する。
ウ 有効需要の原理によれば、雇用量の増加を通じて超過供給が解消され、均衡GDPが実現する。
エ 有効需要の原理によれば、生産の拡大を通じて超過供給が解消され、均衡GDPが実現する。
オ 有効需要の原理によれば、生産の縮小を通じて超過供給が解消され、均衡GDPが実現する。

以上

まずアの肢から。
有効需要の原理とは先程、簡単に解説しましたように
会社はお客さんが買う分しか商品を作らないってことです。

市場の価格調整メカニズムというのは需要と供給が一致していない時には
時間が勝手に解決するという意味です。

時間が経ったら自然に需要と供給が一致するようになるということです。
病気でいったら、風邪をひいても自然に治っている、
つまり自然治癒みたいなものが市場の価格調整メカニズムってことですね。

これに対して有効需要の原理は会社が作る分を調節するわけですから
ある意味、風邪をひいたら病院が(会社)が患者さんの症状をお薬でコントロールするというようなイメージになります。

したがって、アの肢は間違いです。

次にイの肢にいきます。
イの肢で「価格の上昇を通じて超過供給が解消され、」とありますね。
これは有効需要の原理ではありませんね。

有効需要の原理は会社が主体で作る量をコントロールする話ですから。
値段が上がったらからどうとかいうことではありません。

なので、イの肢も間違いです。

次にウの肢にいきましょう。

ウの肢で「雇用量の増加を通じて超過供給が解消され」とありますね。
これは有効需要の原理と関係なく間違いです。

なぜなら雇用量の増加、つまりスタッフが増えたら
どんどん商品ができてしまうわけですから。
超過供給とは商品の作りすぎという意味です。

したがって雇用量が増加したらどんどん商品が増え
さらに超過供給が悪化するので完全に間違いです。
有効需要の原理とは関係ありません。

「超過需要?よくわからない」という方はこちらをご覧ください。
超過供給について簡単に解説

次にエの肢にいきます。

エの肢で「生産の拡大を通じて超過供給が解消され」とありますね。
これも先程のウの肢と同じでダメです。

生産が拡大と雇用量の増加は同じような意味になりますから。
雇用量が増加するよ生産が拡大します。

生産が拡大すればさらに商品の量が増えるので超過供給は悪化します。
なのでエの肢も間違いです。

最後にオの肢にいきましょう。

オの肢は正しいですね。
この記事で何度も繰り返し解説している内容がそのまま問題文に出ていますから。

よってこの問題の答えはオになります。