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1次試験

物価指数の計算方法をわかりやすく解説




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
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物価指数の計算ということで
これから昔と比べてどれくらい物価が上がったのか
下がったのか?という計算をしていきます。

物価指数の計算方法には

・ラスパイレスが考えたラスパイレス指数
・パーシェが考えたパーシェ指数

という2つの方法があります。
パーシェ指数とラスパイレス指数の違いについてわかりやすく解説

では実際に例題を使って物価指数を計算してみましょう。

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物価指数の計算方法を例題を使って理解しよう

以下の表を利用して、
昔と比べてどれだけ物価が上がったのか、下がったのか?
計算していきましょう。

基準年次(2010年、昔) 比較年次(2020年、現在)
価格 取引量 価格 取引量
X 10円 6単位 X 8円 4単位
Y 30円 20単位 Y 40円 10単位

まず基準年次を2010年にして、比較年次を今現在の2020年として
物価が何%くらい上がったのか?計算していきます。

2010年はXという商品とYという商品2種類あって、
Xは10円で6個、Yは30円で20個という取引量でした。

今度、比較年次が今現在になるのですが、
Xは10円だったものが8円に値下がりしました。
Yは30円だったものが40円に値上がりしました。

比較年次の取引量はXは4個、Yは10個でした。

上記の表を使って
基準年次(昔)と比べて比較年次(今現在)がどれくらい物価が上がったか、
計算していくことになります。

まずパーシェ方式は比較年次の数量を使います。

基準年次(2010年、昔) 比較年次(2020年、現在)
価格 取引量 価格 取引量
X 10円 6単位 X 8円 4単位
Y 30円 20単位 Y 40円 10単位

ですので、Xは4個、Yは10個という数量を使うことになります。

パーシェさんのやり方だと昔と比べて今がどれだけ物価が上がったか?
計算することになります。

そしてパーシェ指数の公式はこちらです。
パーシェ指数の公式

Σはシグマと読み、総和(全部足す)という意味です。
ここではXで出した数字とYで出した数字を全部足すという意味だと思ってください。

で、パーシェ指数の公式で大事なのは
分子と分母にあるQt(数量)です。

実際、例題をパーシェ指数の公式を使って解いてみましょう。

パーシェ指数

値段に数量をかけ算するわけですが、
この数量をパーシェという人は比較年(今現在)の数量で
ウェイトづけ
をします。

ここがパーシェ指数の特徴です。

Xから確認しましょう。
もともとXは10円でした。
それが8円に値下がりしました。

Yはもともと30円だったのが今は40円に値上がりしました。
この値段に数量をかけ算して金額をはじき出すのですが。
この数量をかけ算するときにパーシェの場合は比較年次のデータを利用します。

だからXが4個で、Yが10個となります。

よって、パーシェ方式による物価指数は

パーシェ指数

約1.27となります。

これに対してラスパイレスのやり方で例題を解いてみましょう。
ラスパイレスのやり方だと基準年次の数量を使うことになります。

ラスパイレス指数の公式
基準年次(2010年、昔) 比較年次(2020年、現在)
価格 取引量 価格 取引量
X 10円 6単位 X 8円 4単位
Y 30円 20単位 Y 40円 10単位

ということで、基準年次の数量だけ
黄色いマーカーでチェックしておきますね。

ラスパイレス指数

ラスパイレスさんは基準年次の数量をデータとして利用します。
そうすると、パーシェ指数もラスパイレス指数も
今の値段が分子にきて、昔の値段が分母に来る点は全く同じです。

違うのは値段に何をかけ算するか?の値が違うだけです。
ラスパイレスの場合は基準年次の数量をかけて計算します。

以上のように2つの方法を使って物価指数を計算することになります。

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物価指数の計算式の覚え方

はっきりいってラスパイレス指数の計算式とパーシェ指数の計算式って
この記事を読んで1時間もしたら
どっちがどっちかよくわからなくなってしまうと思います。

そこで覚え方をお教えします。

覚え方ですが、パーシェという文字で
1つ目に〇がつきますね。
1番目に〇ってことです。

ここで、パーシェ指数の公式をご覧ください。

パーシェ指数の公式

公式で〇が1個(P0のところ、基準年次)しかありませんね。

これに対してラスパイレス指数の場合、
パの〇がくるのは
ラ、ス、パと3番目に来ますね。

ここでラスパイレス指数の公式をご覧ください。

ラスパイレス指数の公式

〇が3番目のくるラスパイレス指数の場合、
公式で登場する〇の数は3つあります。

P0が1つとQ0が2つの合計3つです。

こうやって覚えると忘れにくいですね。

そもそも価格はパーシェもラスパイレスも同じなので、
〇の数で覚えると忘れにくいでしょう。

以上で物価指数の計算方法についての解説を終わります。