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一般知識

ニーチェのニヒリズム・権力への意志・神は死んだの意味とは?わかりやすく解説

ニーチェ ニヒリズム 神は死んだ 意味 権力への意志




ニーチェは無神論的実存主義として有名な方です。
実存主義とは?わかりやすく解説

実存主義は

・有神論的実存主義
・無神論的実存主義

の2つに分かれるわけですが、
有神論的実存主義だったらキルケゴールとヤスパースが有名です。
ヤスパースの限界状況と実存的交わりについてわかりやすく解説
実存主義の先駆者キルケゴールについてわかりやすく解説

ニーチェの著作を行政書士試験や公務員試験対策として覚えるなら
『ツァラトゥストラ』がおすすめです。
ツァラトゥストラ (中公文庫) [ ニーチェ ]

今回の記事では

ニーチェの

・ニヒリズム
・権力への意志
・神は死んだ

の意味についてわかりやすく解説していきます。

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ニーチェ|ニヒリズムの意味

ニーチェの講義をする講師


ニーチェは19世紀末の人々はニヒリズムに陥っていると考えました。
ニヒリズムは虚無主義と一般的に訳されます。

生きる目的とか意味を見失っている、
そういう状態のことを虚無主義といいます。

虚無主義

19世紀末のヨーロッパ人たちは一般的に虚無主義に陥っているとニーチェは考えました。
生きる目的、意味を見失っているということです。

その結果として

(1)自殺が流行った
(2)「どうせ生きる意味なんてないんだ」、
「だから楽しければいいんだ」
という形で非常に享楽的生活をしていた

とニーチェは考えます。

(1)と(2)では見た目は違います。
でも生きる目的を見失っているという状態は変わりません。

なぜ19世紀末のヨーロッパ人は
上記のようになってしまったのか?
ということをニーチェは非常に深刻に考えました。

キリスト教

深刻に考えた結果、
ニーチェは『キリスト教道徳の責任だ」と結論付けました。

具体的にいうとキリスト教道徳における
博愛とか平等という考え方が人々の生きる力を奪っていったんだと
ニーチェは考えました。

『神の前における平等』つまり
『すべての人間はみな同じ』という考え方が生きる力を減退させたとニーチェは言います。
また、博愛の1つとして同情があるのですが、
「弱い人に対しては同情しましょう」と
弱い立場の人に同情すると自分の生命力までは奪われてしまうとニーチェは考えました。
ここはなんとなくわかります。
実際、困って泣いているおばさんに「わかるわかる」って同情すると
同情しているこっちが疲れてしまうってことありませんか?
別におばさんに対してでなくても、
子供でもそうですよ。

本気で困って苦しんでいる人を助けてあげたいって気持ちは
誰だってあると思います。
でも、実際に「わかるよ」って同情するのって
結構しんどいものだったりすると思うんですよ。

そのような形で私たちの『生きる力』が
キリスト教道徳によって失われてきた。
その結果としてニヒリズムに陥ってしまっているとニーチェは考えました。

『生きる力』はあとで解説する『権力への意志(力への意志)』のところで
登場するので覚えておいてくださいね。

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ニーチェ|「神は死んだ」の意味

ここまで解説してきたように従来中心的だった
ヨーロッパのキリスト教道徳はダメだとニーチェは考えました。

このダメ出しの言葉が『神は死んだ』になります。

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ニーチェ|権力への意志(力への意志)の意味

キリスト教道徳に代わる新しい価値観として
ニーチェが提唱するのが『権力への意志(力への意志)』になります。

先ほど解説した『生きる力』の無条件肯定というのが
『権力への意志(力への意志)』になります。

どういうことかというと『生きる力』というのは
良い側面もあれば悪い側面もあります。
たとえば競争原理に代表されるような弱者を踏み台にして
力の強いものはどんどん自分の力を拡張していきます。

そういう側面が『生きる力』にはあって
それを抑え込むためにキリスト教道徳では『博愛』とか『平等』とか言ったわけですが、
それが結局のところ『ニヒリズム』をもたらしてしまったのです。
だからキリスト教はダメだとニーチェは考えました。
むしろこれからの道徳としては新しい価値観としては『生きる力』を
無条件に肯定する。
だから力の強いものが力をどんどん拡張していく。
そして弱者のことはまったく顧みない。
これでOKだ、というのが権力への意志(力への意志)になります。

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ニーチェ|超人(ちょうじん)の意味

『権力への意志(力への意志)』という考え方を体現している、
それがこれから来るべき人間ということで『超人(Übermensch)』といいます。
ニーチェに言わせると『超人』になることが真の実存の完成ということになります。
実存主義とは?わかりやすく解説

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ニーチェ|永劫回帰の意味

ニーチェの独自の世界観として『永劫回帰(えいごうかいき)』という言葉があります。
どういう考え方か?というと
永劫回帰とは世界は目的も意味もなく
まったく同じままどんどん無限に繰り返しているという意味です。

今、私たちは生きているわけですが、
これも無限の繰り返しの中の一コマにすぎないとニーチェは言います。
実際は私たちはわかっていないだけで
実は何度も何度も同じことをやっているということです。
だから人生も一度限りではなくて同じ人生を何度も何度も繰り返すんだと
ニーチェは考えました。

そして自分の人生が何度も繰り返されるとしても
その自分の人生を肯定することができるということを『文明愛』といいます。
文明愛を持つことが自分の人生に対する最大限の肯定で
『文明愛』こそが超人のあるべき姿だともニーチェは主張しています。

今回の記事は以上になります。