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ルーカス批判とは?わかりやすく解説

ルーカス批判とは




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

「ルーカス批判って何?誰かに文句を言っているの?」
って思った方もいるかもしれませんね。

ですが、ルーカス批判はマクロ経済学で登場する学術用語の1つです。

今回の記事ではルーカス批判とはどんな批判なのか?
わかりやすく解説していきたいと思います。

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ルーカス批判とは?

ルーカス批判

今後記事で『裁量とルール』という解説します。
で、『裁量とルール』を理解するために『ルーカス批判』の理解が重要になってきます。
ルーカス批判とはルーカスさんが『ケインズ経済学』に対してした批判のことです。

ちなみにルーカス批判といってもルーカスが批判『された』のではありません。
ルーカスが批判『した』のです。

ルーカス批判というのは具体的にどんなものだったのでしょう?

ルーカス批判の具体的な内容は

政策を変えると人々の期待を変えるけど、
ケインズ経済学には期待形成理論がないため、
ケインズ経済学に基づく限り正しい政策の判断ができない。

です。

つまり、ケインズ経済学に基づく政策を実際に
実行していたとしましょう。

もちろん、今の経済状況やみんなの予想や期待を含めて判断し
政策を打ち出しているものとします。
でもそもそもみんなが考えている期待や予想というのは、
今現在行われている政策に基づく予想です。

大事なんでもう1回書きますよ。
みんなの予想は、今やっている政策に対して立てた予想です』。

具体例

政府は今、Xという政策をやっている
⇒みんなはXという政策だったらAになるだろうと予想する。

次に政府はみんなはAになるだろうと予想しているから
Yという政策をやろうと実践する
⇒みんなはAになると予想しているから
予想が外れてしまう。

「みんなの予想がこうだから、じゃこの政策だ」と打ち出すと
政策が変わってしまったことによってみんなの予想や期待が変わってしまいます。

すると今打ち出した政策そのものの前提が崩れてしまうので
正しい政策が行えていないことになります。

そこでみんなが変わった予想に基づいてまた再び
政策を打ち出すと、またみんなの期待が変わるわけです。

すると今やった政策は意味を失ってしまいます。
こんなイタチごっこを繰り返していてもいつまでたっても正しい政策はできるわけがありません。

なぜできないか?というと
その政策を打ち出すことによってみんなの期待がどう変わるのか?という
期待形成理論をもたなかったこと、これが正しい政策を打ち出せなかった要因です。

これをルーカス批判といいます。

そこからこういった考えが出てきます。
『状況に応じた裁量的政策
です。

裁量といのは自分で考え、判断し行動することです。
たとえば、景気が悪ければ政府支出Gを増やしたり、貨幣供給Mを増やすといった感じで
状況に応じて判断し行動するような政策のことです。

でもそういった政策はみんなの期待を変えてしまうため
かえって経済を混乱させてさせてしまったりするってルーカスさんは考えたわけですね。

期待形成のところで解説しましたが、
長期的には意味を失ってインフレを引き起こすだけでしたね。
だからやるべきではないってことです。

そしてこういった政策の代表格がケインズの考えるような政策だってことです。
ルーカスからいわせると、ケインズの考えるような政策っていうのは
経済を混乱させるだけのものだからダメだってことです。

ここまで書くと、この記事を読んでいるあなたは
「批判ばっかりだな。じゃ、どうすりゃいいんだよ!」
ってちょっとイラっとした方もいるかもしれませんね。

ドラえもんの世界だったら
のび太がジャイアンに批判して
ジャイアンが「じゃ、のび太やってみろよ!」みたいな話です。

ルーカスによると『状況にかかわらず一定のルールに基づく政策』がよいのだそうです。
状況にかかわらず政策をあらかじめ決めて、
これ以外やらない。何があっても政策は変えなければ
みんなは予想を変えません。
だから経済が無用な混乱に陥る必要がなくなるわけです。

だから『状況にかかわらず一定のルールに基づく政策』こそが
一番優れた政策だとルーカスさんは主張しました。

つまり、『裁量による政策』はダメで『ルールに基づいた政策』がよいってことですね。
ルールに基づいた政策こそが経済を混乱に陥らせない、最適な政策だってことですね。

ちなみにルーカスさんはフリードマンさんたちと仲間です。
で、フリードマンさんたちのことをマネタリストと呼ばれたりします。
これは貨幣数量説というインフレの原因が
貨幣の量にあるという古典派の原始的な主張から
派生した学派だということからきています。
貨幣(お金、マネー)を重視するからマネタリスト(お金であるマネーのマネからきています)と
いわれます。

フリードマンさんたちのマネタリストは『裁量はダメ』で
『ルールに基づいた政策がよい』と考えていることは知っておくと
今後のマクロ経済学の理解がしやすくなるでしょう。

以上で解説を終わります。