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一般知識

リーダーシップ資質論とは?わかりやすく解説

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今回の記事ではリーダーシップ資質論についてわかりやすく解説していきます。

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リーダーシップ資質論とは?

リーダーシップ資質論の問題提起

リーダーシップという言葉はいろんな意味で使いまわされていて
手垢まみれでわかってなくて使っている人が多いです。

リーダーシップって何か?って聞いても
答えられない人が結構多いです。

私は動物病院の院長なのですが、
スタッフ面接のときに「リーダーシップって何?」
って聞いても的外れな回答か、そもそも答えられないかどちらかです。
プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ

また履歴書の『自己PR』のところに
「リーダーシップがある」って書いている人を10人いたら3人くらい見かけます。
これは書かない方がよいかもしれません。

本当に嫌がる面接官は多いと思います。

そしてリーダーシップがあるって書いた後、
たいていコミュニケーション能力があるって書いている人が多いですね。

あともう1つ多いのが「副幹事長」とか「副部長」も多いです。
何でも『副』です。服ゼミ長とかね。
飽き飽きしてしまいます。

私は『副』がついている文字を見たら以下のように質問します。
「服ゼミ長って書いてますが、どうしてゼミ長になれなかったんですか?」って。
「何があなたは評価されなかったのか?教えてください」って聞きます。

では本題に入っていきますね。
リーダーシップの話になり『資質論』とは何か?というと
「あなたが明日から内閣総理大臣やってください」って言われたらやれますか?
やれるって人はいないでしょう。
どうして内閣総理大臣をやれないのでしょう?
憲法とかそういう縛りは無視してくださいね。

「やれます」っていう人はほぼいないですよね。
内閣総理大臣にはなんらかの一般人とは違った『資質』があるということです。

別に内閣総理大臣に限った話ではありません。
アップルコンピュータの最高経営者でもいいですし東京都知事でも構いません。
でもなれないでしょう。
ではどうしてなれないのでしょう?
なれる人となれない人がいるということにはそこには才能なり能力の差があるということでしょう。

そういうところからリーダーというものを考えていくのが『資質論』です。

リーダーシップ資質論:プラトン

プラトンは当ブログでは何度か登場しています。
アリストテレスとプラトンの違いを分かりやすく解説
プラトンは哲人王が政治的指導者になるべきだと主張しました。
哲人王とは何か?というと基本的には
哲学者が統治者、指導者になるべきという考え方です。

ではどうして哲学者が指導者にならないといけないのか?というと
2つの理由があります。

2つの理由とは

(1)善のイデア
(2)高貴な嘘

です。

まず善のイデアですが。
善のイデアとは何が善であるかを知っていることです。
トップに立っている以上、善悪の判断を下さないといけないわけです。

2つ目は高貴な嘘です。
嘘をついてもいいというのはおかしいではないか?
と思った方もいるかもしれません。

ですが、敵にも味方にも役に立つ、
利益をもたらす嘘であればついてもいいと
プラトンは主張しました。

ということで

(1)善のイデア
(2)高貴な嘘

の2つのことを実践できる人がリーダーになるべきだというのがプラトンの考え方です。

リーダーシップ資質論:マキャベリ

マキャベリはイタリアの政治哲学者で君主論が有名です。
マキャベリの君主論を要約【忙しい方向け】

マキャベリによると君主(=リーダー)は2つのものがないといけないとのことです。

マキャベリのいうリーダーは

(1)キツネの知恵
(2)ライオンの見せかけ

の2つを持っている人を指します。

このブログを愛用している人だったら
「キツネとライオン、またまた出た!」
って思ったかもしれません。
そんな人がいたらうれしいです!

そうですね。
パレートですね。
キツネとライオンが出ている記事はこちら

パレートはエリートというのは

・キツネ型
・ライオン型

が周流(循環)すると主張しました。

パレートはイタリア人です。
イタリアの場合、キツネとライオンの比喩を使います。
そしてマキャベリもイタリア人です。

つまりマキャベリの君主論をパレートを読んでいるわけです。
だからパレートにキツネとライオンという言葉が出てくるのです。

話を元に戻しますね。
キツネの知恵というのは簡単にいえば
キツネだから騙すこともOKということです。
キツネの知恵とは国益のためなら外国を騙してもよいという意味になります。
自分の国を守っていくという外交の問題です。
ちなみにマキャベリは外交官です。

あと、ライオンの見せかけ。
ライオンの見せかけというのは相手に対して堂々としているかどうかというのが重要だということです。
別の言い方をすると政治において演技も大切ですよってことです。

マキャベリの名言として「愛されるより恐れられよ」があります。

どういうことを言っているか?というと
『愛される』というのは『なめられる』ことにつながっているとマキャベリは考えました。
そうではなくて恐れられる必要があるんだということです。

怖い相手に対して歯向かう人はいないでしょう。
だから愛されるよりも恐れられよと
マキャベリが書いた君主論の中でも記述されているのです。
君主論 新版 (中公文庫) [ マキアヴェリ ]

そういう意味で政治における演技というのは重要です。
だからマキャベリは「宗教を信じてなくてもいい。信じているように見せかければいい」といいました。
いい人である必要はないです。いい人であるように見えさえすればいいんだと言ったわけです。

見せかけを重視するのはあなたも同じでしょう。
あなたが就職の証明写真を撮りに行くとしましょう。
SNSが流行っている現在、特に女性は画像を修正していることが多いです。
修正してもしなくても大差はないと思います。
でも修正した写真を利用する方が多いです。

人は見た目が大事だってマキャベリは言いたかったんでしょうね。
なぜ見た目が大事か?というと君主そのものに民衆は直接会うことはないからです。
遠巻きから見るだけです。
あなたは天皇陛下を1m以内で見たことはないはず。
だから見た目が重要なのです。
明治大正のころの天皇の肖像は実際よりかっこよく書かれていました。
肖像と写真を見比べるとわかるはず。
肖像と写真はまったく違います。
見てもらえばわかるはずです。

だから見た目ということが政治的な支配者にとって
指導者にとってすごく重要だということです。

ロシアのプーチン大統領って写真を修整しています。
かっこよく見えるように。
メタボっぽいのに、お腹がへこんでいると話題になったこともあります。
それは新聞に出した時にかっこよく出したほうが支持されるからです。
それと一緒です。

実際、『人は見た目が9割』という本が日本で売れてますからね。
人は見た目が9割 (新潮新書 新潮新書) [ 竹内 一郎 ]

それくらい見た目が大事だってことですね。

リーダーシップ資質論:プラトンとマキャベリの違い

ではプラトンとマキャベリの違いは何でしょう?
プラトンが考えていた『哲人王』というのは本当にいい人なんです。
中身が入っているいい人ということです。

これに対してマキャベリが考えていた君主というのは中身がありません。
見た目重視です。
そこが違います。

だから目的のためには手段を選ばないというところに
マキャベリの君主論ではつながっていくということです。

今回の記事は以上になります。